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第39話 嘘と誤魔化しと真実と


「さぁ! これでミーティア殿の安全性も確認がとれたであろう!」


 興奮冷めやらぬ中、王が声を上げる。


「行こうではないか! さらなる興奮と魅力に溢れた……『モンスターパーク』へ!」


 あの……まだ体験会なんですけど……。

 まだまだ整備途中なんですけどぉ……。


「はい! ではご参加の方はあちらの馬車にお乗りください!」


 状況を理解しているはずのクラリス姫が、元気よく馬車を指さす。

 自棄になったか……?


「ほぅ……」


 ラインガルドの王がそう呟いた瞬間、空気がピシりと……。

 ご不満なら、どうぞお帰り頂いて。


 他の参加者はグランヘイムの王、王様、クラリス姫に加え、3人ほどの護衛。

 そして中立の立場であるはずの冒険者ギルド総支配人はグランヘイムの王族らしいし……。

 彼からしても油断ならないと言うか、周囲は敵だらけ。

 

「はっはっは! 行きましょう行きましょう!」

「……」


 多少大きめとはいえ、馬車という狭い密室に真っ先に乗り込むラインガルド王。

 胆力お化けらしい。


「さぁさぁ、皆様も! 安全、何でしょう?」


 にこやかに笑うラインガルド王。

 グランヘイムの王よりも若い彼だが……器としては彼の方が上らしい。


「う、うむ。レイジ殿、頼むぞ」

「か、かしこま……」


 万が一の事故があったら、世界中と戦争になりそうだぜ!


 ◇


「すごい……」


 ミーティアに繋がれた馬車の中、ラインガルドのお姫様が感嘆の声を漏らす。


 ただいま上空何mか、時速何kmか……要は結構な速さで飛んでいるぞ!

 馬車を運ぶのはぶっつけ本番だったけど何とかなってよかったぞ!


「ミーティア、大丈夫か?」

「ヒヒーン!」


 ミーティアも大丈夫そうだ。

 問題は……俺。


 ミーティアによる馬車を運ぶための風魔法を俺が肩代わりしていることで、ものすごい勢いで魔力を使われているぞ!

 ここ最近調子に乗ってバンバン魔物をテイムしていたから、若干不安になる量だ。




「このような体験ができるだけでも……値千金ものですな」

「う、うむ」


 グランヘイム王がタジってる! ぷっぷー!


「グランヘイム王、ご安心を。ここにはそちらの手のものばかりではないですか」

「……」

「私に味方してくれそうなのは……中立であるはずの冒険者ギルド総支配人様だけですかな! はっはっは!」

「もちろん! 冒険者ギルドはどの国の政にはかかわりませんもの! おーっほっほ!」


 わからない。実際に何かが起こっているのだろうが、俺には何が起きているのかわからない……。


「ま、私としては本当に……こういった未知の体験に惹かれて冒険者ギルド総支配人の座に就いたのだけれどね」

「……ふぅ、些か野暮なことを言いましたな。今は純粋に楽しみましょう」


 憂いを帯びた美女の横顔にクラっと来てしまった様子のラインガルド王。

 わかる、わかるよ! 君の気持ち!

 俺も先ほどのメリッサさんの意味深な囁きにクラっときちまったもの!


 そんなことを考えていると、クラリス姫が俺の耳元に顔を寄せ――。


「メリッサさんは齢70を超える私の祖母です。普段は姿を魔道具で誤魔化してます」

「……」

「それとメリッサさんにときめいていたこと、ノノさんに伝えておきますね」

「……」


 コイツ、コロス!

 ババアモコロス!




「これがペガサス、か。レイジ殿、私も其方のようにペガサスを従えることはできるのだろうか……?」


 ランクAの冒険者、ダディナさんが聞いてくる。多分無理じゃね?


「……ミーティアは、従えているんじゃないよ。彼女は……大切な友達さ!」

「……そう、か」


 問いにも答えず、よくわからないそれっぽいことを言って誤魔化しておく。


「……トモダチ、か……」

「……」


 どうしよう、魔物トモダチ怖くないなんて言って不用意に近づき……惨殺されでもしたら……。

 まぁいいか。




「ヒヒーンッ!」


 長い長い時間、胃の痛くなるような雰囲気の中、ミーティアがひと際大きな声で嘶く。


「みなさま! 見えてきましたよ!」

「あれが! モンスターパーク!」

読んで下さりありがとうございます(/・ω・)/


ブックマーク、誤字報告や温かい感想を頂けると跳んで喜びます!!!


また、こんな魔物が見たい! こんなアトラクションあるよ!

なんてアドバイスを頂けると非常に嬉しいです(切実)


よろしくお願いします(/・ω・)/

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