78:捕獲の子。
陽も昇りきった頃、ビネガーさんの家の敷地内にはアル王含めたメンツがすでにいた。
ていうか集めたんだよ!カルーアさんが!
「……望月よ……一応説明を聞かせてもらえるかのぅ?」
「言ったじゃん。」
呼んだ時に一応説明したんだよ。
トラップ張って、朝になったら成功してたって。
「……ある意味、いい眺めじゃのぅ。今、どんな気分じゃ?“去りし忘却の子”よ」
「…………んで……ナンデ!!!」
捕まえた子が叫んだ瞬間、こう……ぶわって感じの風がぶわって流れて行った。
いや、うん。油断してたらこけてたとは思うよ?
ていうか、さりしぼうきゃくのこってなんぞ??
まぁ、とりあえずアル王が知ってるみたいだからいいかな。……いいのか?……いいんだと思う!
そんなことを考えてる間もアル王は子供をいじめてた。
あ、違ういじめじゃない。いじりの方ってことにしておこう。うん。
とりあえず簡単にまとめれば……
市場で私に目をつけたけどクラークさんのローブの効果で操れないし、なら寝てる時に操ろうと思ってもやっぱり操れないしで、最終手段を使って攫おうとして見事に私の張ったトラップにかかったらしい。
「まったく、私じゃなかったらどうなってたことか!」
「望月……そういう問題じゃないだろ……」
でも実際、私だからなんとかなってたけど……
佐藤だったら物理でなんとかして、塩は口撃でなんとかしそ……あれ、なんとかなるのかぁ……
「どうして……ただチシキがほしかっただけ、なのに……」
「やだよ。知るってのは自分で知って初めて意味になるのに。アル王さっさと連れてってよ。」
「望月よ……少しくらいわしに優しくしてくれても罰は当たらないと思うんじゃが?」
「さて、よくわかんないけど再び契約書という名の念書ー!」
例によって例のごとくだけど。
アル王に証人になって貰えばお得だし!
でも条件は何がいいかなぁ……
「じゃあ私達に魔法が使えない、操るは悪い人にだけっと。サイン無理だったら拇印でいいよ?」
「どうして……いっぱい楽しいことできるのに……」
「興味ないからね。……よし、綺麗に捺せた。」
その子の右の親指は朱肉で赤く染まり、念書は確かな契約が結ばれたことを確認するかのように一瞬光った気がした。
ついでにアル王のとこで引き取ってもらうことにした。
だって、私も居候だし、得体のしれないものはこう……あんまり得意じゃないもんね。
ていうかよくよく様子を見れば、巻き菱の上に座っているその子はちらりと念書を見て、ため息をついていた。
そんな君に自業自得という言葉を送ろう!!
にしてもよく巻き菱の上にいて平気だよなぁ……
痛覚ないのかな
「よし、これで私の平和は守れる!」
「つか……よく平気だったよな……」
何がとかは聞かないよ?
にしても……呪術ってなんか呪術感ないんだよなぁ……
例の子はあっさりとオモチの罠にかかりました。
ちなみにで言えば、操作の呪法が一番得意な彼、操作が無効化してなければオモチはいろんな意味でその子にもぐもぐされてました。
そしていよいよ呪術にツッコミが!!
まぁ、呪術言いながら違うって話なんだけど。




