134:サトウですか?いいえ違います
――私は今、サトウキビもといトゥルビを買ったとこのお姉さんに精製のやり方を一応聞いてきて、それをクリエーターの力で作った小道具でなんとかしようと現在またビネガーさんの家のキッチンに引きこもって挑戦中なわけで。
「こんな感じでいいのかなぁ……」
まぁ、目安とかのこと教えてもらえなかったからほとんど適当になってるけどさ。
最終的に砂糖が出来てたらいいや
「望月、あいつのとこに行かなくていいのか?」
「うぇ!?」
作り始めたのは起きてすぐくらいから、そして今は……何時だろ?
まぁ、別に毎日行かなくてもいいんだけどさ……
「うーん……ちょっと集中しすぎてたかなぁ……」
「どんなもんなんだ?経過は」
「ふふん、こんな感じだよ」
そう言って見せた成果は砂糖というよりも水飴ぽく感じれた。
たぶんもう少しな気がするんだよね
「ずっとこれやんのか?」
「うん。聞いた話では少しずつ粉っぽくなるんだって」
「へぇ……やっぱこういうのって時間かかんだな」
そういうものだしね。
にしてもゼロのとこかぁ……まぁ、今日はいいか。
今日はこれに集中するって決めてたし。
佐藤としゃべりながら撹拌を続けてたらホントに少しずつ粉っぽくなってきた。
こういうのって、ホントに作れるものなんだね
「できたー!!!」
そして数時間後、私はようやくそれを完成させることができた。
ていうかホントに時間かかったんだけど!?
「お疲れさんっていうか……そのやる気はどっからくんだよ……」
「ただやってみたかっただけだけど……うん、もうやらないと思う」
なんていうか腕痛い。
筋肉痛になりそうな方の意味で。
「今日は手抜きにしてもいい?」
「カレーうどんらへんか?」
「うん」
なんでちょっと辛い系が食べたいってわかったんだろ……?
そんなことを考えながら私は力の方でカレーうどんを量産していった。
「それではトゥサの方出来たんですか?」
「うん、一応ね」
いつもの食卓、カレーを飛ばさないように気をつけながら食べてたらやっぱり砂糖の話になった。
まぁ、ビネガーさんも買うとこ見てたもんね
「しかし、一般家庭でできるものだとは思いませんでしたよ」
「それは私もだけど……まぁ、ちょっとずつ使うことにするよ。せっかくだし」
「そうですね」
ていうかぶっちゃけカヒーに入れて飲めばいい気がしてきた。
今度カヒー飲ませてもらおうかなぁ……
そんな感じで今日もまた1日が過ぎていった。
明日はちゃんとゼロのとこに顔出さないとなぁ……
明日のおやつは……何にしよ……うん、モンブランかな
「そういや望月、夢中になるのはいいけど風呂に入るときは鍵かけとけよ」
「あ、はい」
最後のとこ、別にサトウは覗いてないよ!
ただ通りがかった時にドアがちゃんと閉じてなかっただけで。
鍵かけって、大事だよね!!




