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119:一応は……

ビネガーさんちの玄関ドアを開け放って、リビングぽいとこを開ければそこには


「佐藤!話をしよう!」

「お、おう?」


思ってた通りに佐藤が帰ってたからとりあえず軽くお誘いしてみた。

つもりだけど……少し勢いつけすぎたかなぁ?


とりあえずリビングぽいとこには佐藤だけみたいだし……まぁいいか

私は佐藤の頬をつい先日されたようにぶにっと両手で潰そうとしたけど……うん、ぶにってならなかった


「くっ……やりかえせない……」

「つーか、話があるんじゃなかったのか?」

「あるよ!私、佐藤が好きらしいよ!」

「ぶふっ!?」

「唾飛んだよ!?」


頬をぶにっとしようとしてた結果、顔が近かったからもろに唾飛んできたんだけど!?

とりあえず手を離してから飛んできたのを袖で拭ってたら今度はまた私が頬をぶにっとされた。

解せぬ……


「おまえな……唐突過ぎんだろうが……」

「ぐぬ……でもさ、実際佐藤以外と一緒にいる図って想像できないんだよ」

「……それこそ萩兄達の教育の成果なんだろうなぁ……」


なんかまた佐藤はしみじみと言ってるけど……

萩兄の教育の成果ってどういうこと??


「もう今だから言えることだけどな。萩兄も桜姉もおまえが変な野郎に近づかれないようにしてたんだよ」

「……まじで?!」


佐藤の言葉を信じるなら、主に萩兄が私がそういうのに興味を持たないようにと細心の注意を払っていたらしい。

そういえばTL系の漫画とかも読んだことないや。


「指きりをしたときんは……まぁ、俺もガキだったからなぁ……」


つまりどういうことなんだろ?

そう思いながらじっと佐藤を見上げていれば……

また柔らかいのが触れたんですけど


「佐藤?」

「ホントおまえは無防備だよなぁ……」


そして佐藤に言われたのは……


「は?書庫にある恋愛小説も読めって?」

「そー。さすがに大人向けはまだ早いけどそんくらいなら読めるだろ」


つまり恋愛の勉強をしろってことかこのやろ

ていうかこいつはなんでちゅーってするの慣れてんだ……

そのことを聞いてみたら……デコピンされた


「その辺は聞くんじゃねぇよ……」

「そうか!佐藤はむっつ……いふぁい」

「俺の嫁になってくれんだろ?なら萩兄達の教育からもう卒業していいだろ」

「とりあえずわかった。恋愛小説から読んでくよ」


どうせクラークさんのことだから子供向けの恋愛小説とかも書いてるだろうし。

その辺から探してみようかなー……


「とりあえず佐藤!ぎゃふんって言わせるんだから覚悟したらいいよ!!」

「へいへい。猥談を聞いても動揺しなくなったら土下座でもしてやるよ」

「言ったな!でも土下座はやだから違うのでお願いします」

「考えんのめんどいんだよ……とにかく早く慣れろ」

「わかったよ……」


ちょっと不服だけど。

とにかく佐藤をぎゃふんと言わせないとね!


……あれ?

これでも両想いなんだぜ?

ホントはひとつだけなんでも言うこと聞いてやるよ的なのにしようかと思ったけどオモチのことだからムチャブリしようとしてまったく無害なことを言いそうだと思ったので。


……土下座してる人を踏んでみたい(半分本音)

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