クララとの和解
翌朝、タケルとヒナタはいつも通り登校した。そこにカレンの姿はなかったが、レオンとクララはいつも通り登校してきた。タケルはクララの精神状態がきがかりだったが、見た目は変わりなかった。とりこし苦労だったのかもしれないと、彼は普段通り授業を受けて、帰ろうとした。夕飯何にしようかなと思いながら、階段を降りると、クララが待っていた。
屋上に呼び出された彼は、何か声をかけなければいけないと思いながら、こういうシチュエーションはやはり不慣れで、黙ったまま外の風景を見つめていた。
「昨日ね、あれからレオンとちょっとだけ話して帰ったよ」
「心配してたんだぞ、一応」
「うん、だと思って。それでね、昨日私が話したことは、操られて口からでたものではないの。本当の心だった」
意外な言葉に思わずタケルはクララを見た、クララは涙をためている。
「はじめはレオンが気になって、目で追ってた。けど途中から、レオンはタケルのところに行くんだろうって、気になって。そしたら無意識にタケルのこと見てたの。だからあれは私の本心」
タケルは内心穏やかではなかった。
「でも今は本当のことを聞いて、混乱してる。だから」
その言葉をさえぎるように、タケルはクララの頭に手をやった。
「俺も自分の気持ちなんかわからない。変なことにも巻き込まれちゃったし。でも俺にとって、クララもレオンも、唯一といっていいくらい大事な友達なんだ。それだけはわかっていてほしい」
「うん、ありがとう」
クララは涙を拭きながらいった。タケルは内心、自己嫌悪だった。
(ありがとうなんていうな。本来なら俺が全部、クララにいってあげるべき言葉だったのに)




