自然派ママの呟き
N子は添加物が嫌いだった。身体に悪い。実際、娘のアトピーの治療の一環で、添加物を排除した生活をしていたら健康になった。
そのことで、「自然派ママw」とか「陰謀論w」とママ友に笑われたが解せない。「食べるものなくなるじゃん、はい、論破!」「それってあなたの感想ですよね?」と子供の同級生にも笑われた。
今はネットの弊害で「他人を言い負かすのが強い」と思っている子供が多いそうで、担任の先生は頭を抱えていた。自分の娘にはそうはなって欲しくないものだ。「言葉は人を殺すほどの武器。論破など言い負かす事も命を奪うかも知れない。論破ではなく、前向きな妥協点を話し合って探すのも大事」とは教えていたが。
そんなある日。ママ友の一人が、サプリメントを飲んで入院したと聞いた。N子をバカにしていたものの一人でもある。何でもサプリメントに危険な添加物が使用されていて、メーカーも記者会見を開いて謝罪するほどだった。ネットでも炎上中で、デマも飛び交っていたが、N子はその添加物を調べてみた。N子も名前は聞いたことがある添加物で、海外では禁止されているものだった。
日本ではOKだが、海外ではNGの添加物は案外多い。日本の基準がゆるゆるなのだ。着色料をたくさん使ったお菓子が多そうなアメリカも案外厳しい。輸入食品のお菓子を見ると、意外と添加物フリーのものも多い。
今まではバカにされていたが、こうして見ると、全てが間違ってはなかったようだ。少しだけ溜飲が下がった。
とはいえ、入院したママ友に「ザマァ!」「はい、論破」とも思えない。彼らと同じレベルにもなりたくない。明日のでもお見舞いに行っても良いだろう。彼女の健康が回復する事を祈るばかりだった。




