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仙人、異世界で無双する  作者: サマト
第一章 仙人、異世界にて冒険者となる
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仙人、試験官の実力を知る、エミリア、マサリアの戦闘

冒険者ギルドの裏手にある訓練所は全長50メートルほどの円形状で外周は木の柵でおおわれていた。東西南北の4ヵ所だけ柵がと切れておりそこから中に入れるようななっていた。中ではすでに冒険者試験が行われており、試験官と受験者が一対一で戦っていた。


片方は初老の男性だった。シルバーブラウンの髪、口髭に顎髭、ブルーの瞳は穏やかで涼やかだ。身長は180センチぐらいで悠然とした感じは歴戦の戦士といった感じである。

受験者は見た感じ将人と同じくらいの年齢だろうか。ハニーゴールドの長髪を紐え結っている。同じ色の瞳は試験官の男性を倒さんと睨みつけている。身長は165センチほどの小柄だが、それ故に素早い動きを可能とさせており、先ほどから数メートルある距離を一歩で詰め攻撃をしては初老の男性の間合い外へ逃れるというヒット&ウェイを繰り返していた。


「あの子、凄いね。剣術も出来る上に魔法で身体強化も行ってる。試験官の人は防戦一方だし、あの子最初の合格者になるんじゃない」


マサリアが感心したように言うと


「たぶん落ちるよ、あの人。試験官強すぎ、合格させる気ないだろう」


「何でそう思ったのですか? マサト様」


エミリアが少し驚いたように聞いてきた。


「だってあの試験官の人、受験者の動きを先読みして受験者の側面に入るように移動してる。当たりそうな攻撃だけは木剣で防いでるし。試験官の人守りがうまいな。受験者の方は無駄な動きが多いし、攻撃が外れるしですぐに体力が尽きて動けなくなるよ」


すぐに将人が言ったとおりになり、受験者は愛の踏ん張りがきかなくなり地面の転げまわった後、倒れたまま荒い息を吐いたまま動けなくなった。そこへ木剣の切っ先を突き付けられ悔し気に睨みつけながらも「まいった」と息も絶え絶えに言った。


「あなたの動きはとても速い、初見ではまず対処できないと思います。でもその速度では動きが制御出来ていない。ただ一直線に私に向かってくるだけなら今いる場所から一歩横に移動すればそれだけだ当たらない。よけ続けてあなたの自爆を待てば今のようになります。残念ですがこれから二か月間戦闘訓練、基礎講習を受けて下さい」


「あれ誰なの、あんな人から合格もぎ取るなんて無理すぎる」


マサリアが尻込みしていると試験官が近づいてきて説明してくれた。


「この試験は合格が目的ではありません。一度外へ出れば強敵と遭遇する事があります。未熟な冒険者は自分が特別だと思って立ち向かい、結果死亡する事例が昔は多くありました。未熟な冒険者に今の自分の実力を知ってもらい生存確率を上げるのがこの試験の目的なのですからいくら負けてもいいのです。ですから安心して受験してください。では、次あなた来て下さい」


そう言われイヤイヤと首を振るが試験官はにこやかに見つめ断らせない。


「まあ、頑張ってこい」


将人の一言に諦めて試験官のもとに向かう。木剣を受け取り試験官と対峙する


「あの試験官さん、何者なの」


訓練所に案内してくれた職員に将人が訪ねた。


「あの人はロバート・ロイゼン。元上級冒険者です。怪我の為に引退したのですが、その後冒険者ギルドで試験官、講師として戦いや冒険の知識について教えてもらっております」


「上級冒険者ってそりゃ勝てないわ」


見ると、マサリアが倒れていた。職員と話しているうちにやられてしまったらしい。


「秒殺だったな」


「ウルサイ、ウルサイ、ウルサーイ!!」


両手を上げ叫んでいるエミリアをロバートが慰め、次にマサリアを呼ぶ。


エミリアはロバートと対峙し「お嬢さまの敵を討たせてもらいます」と宣言する。その宣言を悠然と受け止めるロバート。


戦いが始まった。


エミリアが呪文を唱えると地面が波立ったかと思ったら盛り上がり四体の泥人形となった。


「行きなさい!!」


エミリアの命令に従い泥人形がロバートに襲い掛かる。泥人形の一体が攻撃を仕掛けてきたロバートを一刀のもと切る伏せる。泥人形が破裂しロバートの視界を奪いそこへ二体のの泥人形が高速で泥を放出し、ロバートを攻撃するが跳躍し攻撃を回避。二体の泥人形の背後に回り横一文字に切りつけ二体を切り伏せる。エミリアは残る一体の泥人形を円錐状に作り替え、ロバートに向けて飛ばす。ロバートは泥の円錐の軌道を木刀で逸らす。守るものがなくなったエミリアにロバートが肉薄し、エミリアに切っ先を突き付ける。


「参りました」


両手を上げエミリアが降参する。


「あなたは土の魔術師のようですね。泥の人形や円錐の生成速度はなかなかのものですが戦闘そのものに慣れていない。だから、肉薄されると何も出来なくなってしまう。近接戦闘なんかも教えているので二か月で学んで下さい」


「次はそこの人」と将人が呼ばれる。


「次は俺か」


肩や首を回しながらロバートのもとに向かう。全身をリラックスさせロバートと対峙する。今までの受験者とは違うものを感じたのか木剣の切っ先を将人に向け構える。将人も三体式の構えを取り構える。


将人とロバートの戦いが今まさに始まろうとしていた。










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