仙人、冒険者ギルドに向かう、下級上級冒険者について聞く
蛇行した道を抜け、ようやくラシェントの街検問入り口の前まで来た。かなりの人、エルフ、ドワーフ、グラスランナー、リーザードマン、獣人、翼人その他etc、etcが並んでいたた為、ラシェントの街に入るのにかなりの時間がかかり、入った時にはもう日が傾き始め辺りはもう薄暗くなり始めていた。
「今日は宿を探して明日ギルドに向かいましょう」
エミリアの意見に将人とマサリアは反対しなかった。
ラシェントの街は+を〇で囲った街といえばわかりやすい。〇が外壁、+が大通りとなり北門、東門、南門西門に続いており、将人たちが入った門は東門である。将人たちが目指す冒険者ギルド、宿屋は北門と西門の間にある冒険者通りという場所にあり、東門からだとかなり距離があった。それぞれの門から乗合馬車が出ており、各門へ行き来する事が出来るようになっているが、金額が高めになっている為住人や旅人のほとんどは徒歩で移動している。将人たちもそれにならい徒歩で移動する。
東門からはほぼ反対側の位置にある為、徒歩だと一時間以上時間を要した。宿屋に入り部屋を二部屋とり、食事をとった後、マサリアとエミリアと別れる。
部屋に入ると、そばのベットに横になると思った以上に疲れていたらしい。すぐに眠気に襲われ深い眠りに入った。
翌朝、日が昇ると同時に起こされ、朝一で冒険者ギルドに向かう。
冒険者ギルドは将人たちが止まっていた宿屋から10分くらいの白い石造の建物の中にあった。入り口のドアの脇にこちらの文字で何か彫られており、それとなく聞いてみると冒険者ギルドと彫られているとのことだった。冒険者ギルドなんて言葉はゲームや小説だけのものだと思っていたのに異世界に来て冒険者ギルドに入るなんて貴重な体験してるなと感慨深げにしていると「マサト、早く行こう」と手を引っ張らる。
「リア、何か興奮してないか?」
「だって冒険者だよ! 男なら興奮するでしょう?」
「イヤイヤ、リア、女の子でしょう?」
「余計なこと言わない」とマサリアに突っ込まれた。
「リアお嬢さま落ち着きましょう。他の人に見られてますよ」
そういわれて周りを見ると、冒険者らしき人達から微笑まし見られていた。「ああ、俺たちにのもこんな時があったな」なんて言われている。
「マサト、エミ、早く行こう」
恥ずかしいのか顔を手で押さえながら足早にギルドのドアに向かう。あきれ顔でついていく将人とエミリア。
中に入ると目の前に受付カウンターが三つあり、既に何人かが並んでいた。将人達は一つの列に並び自分の順番を待ちようやく自分の順番になる。
受付カウンターに座っていたのは一人の女性だった。栗色の髪を三つ編みに結った眼鏡をかけた大人しそうな女性。冒険者ギルドの制服で身を包んでいる。
「俺たち、冒険者になりたいんですけど」
将人はそう言って恥ずかしくなった。
(俺のいた世界じゃ言えないセリフだわあ、中二病認定されてまう………)
「冒険者は………」
受付の女性はにこりと優しく微笑みながら説明を始める。こちらの世界では実在する職業であり笑いのネタにするものではないのだ。中二病だ恥ずかしいと思ったことの方が恥ずかしくなった。
説明は続いていた。話は前マサリアに聞いた事とほぼ同じだったが、下級、上級冒険者それぞれに3級から1級があり下級冒険者1級になって初めて上級冒険者3級の認定試験を受ける資格が得られるというのは新しい情報であったが自分にはあまり関係がない情報だった。マサリアが熱心に聞いているあたり将来受けるつもりなのだろうが。
「お三方はこれから下級冒険者3級の試験を受けて頂きます。3級冒険者になるには裏の訓練場で試験官と戦闘を行ってもらいます。勝てたらその場で3級冒険者認定書発行となります。負けた方には戦闘訓練、基礎講習を2か月受けた後認定書発行となりますのでご安心下さい。受験料はお一人さま、5000ガルになりますがよろしいですか?」
すかさずエミリアがメイド服のポケットから麻袋を取り出し、その中から銀貨を5枚取り出し受付嬢に渡した。受付嬢は受け取った銀貨の枚数を確認し、申し込みの用紙に記入するように言われ記入をするわけだが将人はこちらの文字を書くことが出来ずマサリアに代筆してもらった。
記入が終わり受付嬢に渡すと別の職員が来て冒険者ギルド裏の訓練所へ案内される。訓練場にはすでに試験官が準備していた。マサリアは緊張しているようなので肩を揉んでリラックスさせようとすると「ヒャッ!!」と変な声をあげたかと思うとじろりと睨まれる。何で睨まれると思ったが緊張が解けたんならいいかと思うことにする。
(やっとこの世界を旅する為の第一歩を歩む事が出来そうだ。鏡、俺が見つけ出すまで生きてれよ。そして元の世界に必ず戻してもらうからな)




