俺だけ転生してない!? チートなしで転生者社会を乗り切る方法
目が覚めたら、そこは見知らぬ草原だった。
「……え?」
白井ヒロトは、周囲を見渡した。
青い空、広がる草原、そして遠くに見える山々。
「ここ、どこだよ……」
彼は、確かにさっきまで高校の教室にいたはずだった。
授業中、居眠りしていたら、突然、目の前が真っ白になって――
「まさか、これが……異世界転生?」
そう思った瞬間、背後から声がした。
「おお、また新たな転生者か!」
振り返ると、そこにはローブを着た老人が立っていた。
「ようこそ、異世界へ。我が名はガンドルフ。この世界の賢者だ」
「……ガンドルフ? どこかで聞いたような……」
「さて、君のステータスを確認しよう」
老人が杖を振ると、空中に文字が浮かび上がった。
名前:白井ヒロト
職業:高校生
レベル:1
スキル:なし
「……スキル、なし?」
「うむ。珍しいな。通常、転生者には何らかのスキルが付与されるのだが……」
「ちょ、ちょっと待ってください! 僕、本当に転生してるんですか?」
「うむ。間違いなく、君は異世界に来ている」
「でも、スキルもないし、何の説明もなかったし……」
「ふむ、確かに珍しいケースだ。だが、心配はいらん。君のような者も、たまにいる」
「たまにいるんですか!?」
「うむ。スキルなしで異世界に来る者も稀におる。だが、彼らは皆、自らの力で道を切り開いてきた」
「……マジかよ」
ヒロトは、途方に暮れた。
スキルもなく、知識もない。
そんな状態で、どうやって生きていけばいいのか。
「とりあえず、街に行ってみるといい。そこには、他の転生者たちもいるはずだ」
「わかりました……ありがとうございます」
ヒロトは、賢者に礼を言い、街へ向かって歩き出した。
街に到着すると、そこはまさにファンタジーの世界だった。
石造りの建物、行き交う人々、そして空を飛ぶドラゴン。
「すげぇ……本当に異世界なんだな」
ヒロトが感動していると、突然、目の前に少女が現れた。
「あなた、新しい転生者ね!」
「え? あ、はい……」
「私はアリス。転生者ギルドの案内人よ」
「転生者ギルド?」
「ええ。異世界に転生してきた人たちが集まる場所よ。案内するわ」
ヒロトは、アリスに連れられて、ギルドへ向かった。
ギルドに到着すると、そこには様々な人々がいた。
剣を持った戦士、魔法を使う魔導士、そして……
「おい、新入りか?」
声をかけてきたのは、筋骨隆々の男だった。
「あ、はい。白井ヒロトです」
「俺はエドワード。元・戦国武将だ」
「戦国武将!?」
「ああ。前世では、数々の戦を勝ち抜いてきた。異世界でも、その経験を活かしている」
「す、すごいですね……」
「お前は、どんなスキルを持ってるんだ?」
「えっと……スキル、ないんです」
「……は?」
「スキル、ないんです」
「マジかよ……」
エドワードは、驚いた様子でヒロトを見つめた。
「まあ、珍しいが、そういう奴もいる。気にするな」
「ありがとうございます……」
その後、ヒロトはギルドで様々な人々と出会った。
元・魔法少女のルナ、元・社長のシリウス、元・冒険者のレイナ。
彼らは皆、前世の経験を活かして、異世界で活躍していた。
一方、ヒロトはスキルもなく、特別な経験もない。
だが、彼は決意した。
「俺は、俺のやり方で、この世界を生き抜いてやる!」
こうして、スキルなしの普通の高校生・白井ヒロトの異世界生活が始まった。
彼は、持ち前の常識とツッコミ力で、転生者たちのカオスな世界を乗り切っていく――




