★さえの家!?★
「それで、ききらちゃん、婚約者の名前は?」「神藤優人くん。」「しんどう・・ってさえの名字と同じ!」ゆかの心臓はぴくっとした。それより、心臓がバクバクしたのがさえ。「ゆうと?私の弟の名前と同じ!」「ってことは・・。婚約者ってさえの弟!?」ルナは、かなりの大声で言った。「じゃあ、あなたが神藤佐絵さんですか?」「そうよ・・。」たまたま会った人の婚約者が自分の弟なんて・・さえの時間はしばらくとまった。「すごい!魔法を使えて、成績優秀の?」「え、ええ。」「はあ。どうりで、優人くんに似てると思った。」「優人くんってどんな子?知りたい!」「じゃあゆか、近いから、今から行く?」それを聞いて、さえのにっこり笑顔に負けないぐらい、笑ったゆか。「みんなも。今呼ぶから。」「呼ぶ?を?」ルナは不思議に思った。近いのではないのか?すると、さえは、ケータイを出した。「あっ、お父様。今弟の婚約者様とお庭のお池でご一緒なのですが、そちらに行ってもよろしいでしょうか?・・はい。わかりました。では、こちらで、待っています。」電話が終わったようだ。あまりに突然のことに、氷のように、固まってしまったルナたち・・。「あら?みんなどうしたの?」「え・・。あの、何から話せばいいのか・・。」ゆかは呆然と、さえを見ている。「あ、しゃべり方のことね。父と母や、お客様には、こうしゃべらないといけないの。あと、屋敷の自分の部屋以外も・・。」「あの、もっと気になることが・・。『お庭のお池』って・・」「あっ。この公園、私の庭なの。でも、池があるとは思わなかったわ。」「さえ、私と、遠く離れた存在だね・・。」「そんなんじゃないわ。ゆか。もうすぐ車がくるからまってて。」
大きな車で公園のはしっこ側に、大きなお城を見つけたルナたち。普通の市を埋めつくすぐらいの公園の半分ぐらいの、屋敷・・。そこが、さえの家。「あれよ!私の家よ!」家の、玄関まできてルナたちは、足が動かなくなった。「何この、大きさ。てっぺんが見えない。」頂上は、お城っぽく、旗がたっているみたいだが。その旗が、見えない・・。「実は、たまに迷子になってしまうことがあるの。みんな、私の部屋まで、迷子にならないでついてきてね。」そしてさえは玄関の扉をあけて、入って行った。ルナたちも、勇気を出して。高級そうな階段を踏みだし、さえの後につづいた。「それでは、エレベーターの、51階に参りましょう。」さえは、笑みを浮かべ、エレベーターのボタンを押した。
さえの部屋は、なんて、広いのだろうか。コンビニ4店は余裕で入るはずだ。「ここ、何?」「だから私の部屋よ。みんな、くつろいで。あと、この家、20階まではホテルとしても、使われてるから、みんな、今度、遊びに来て泊まってもいいよ。」「は、はあ。」ルナは、言葉が出ず、ゆかも、みんなもなにもいえないかった。
「はあ、やっぱり緊張する。さえ様も家と外で、口調違いますね。」「そうね。でも、私は、私らしく、いつ、どうするか決めているの。ききらちゃんも、自分らしくいればいいのよ。」「そうですね。ありがとうございます。さえ様。」
「みんな!今日は私の家で、泊まって。もう遅いし。」「やった!さえの家でねられるの!?」ゆかは飛び上がった。
月が明るい夜。高級なお城のベットで、ききらは一人悩んでいた。(私、どうしたいんだろう。クールでありたい。でも、さえ様のような、きれいなお姉様になりたい。自分らしく・・か。私らしさってなんだろう。)ききらは、だんだんと眠くなってきてしまった。スースー。とうとう深い眠りへ・・・。
「はあ、夜まで長かった。」謎の影。夜に現れ、昼には消える。いったい彼女は何者なのか?「さあ、今日も楽しみましょう。ききらさん、あなたはクールになりたいのね。その思いは忘れなさい。自分らしさでいたら、だれとも結ばれないわ。あなたは、明日からお姫様よ。」
【光よ、闇よ、この者のいらない思いを、消し去りなさい!】
「ふふ。私の闇の力が強まっていく。でも、まだまだだわ。」




