プロローグ
新作です。
私は日記にペンを滑らせていた。
『私は、私の名前は――マリア。
姉に、出会ったのは五歳の時だった。
「マリア、一ヶ月後引越しするわよ」
そう、母に言われ、一ヶ月後連れて行かれたのは貴族の家で。そこにいたのが姉と、その父親だった。
彼はシャーロン伯爵、というらしい。貴族の中でもかなり身分が高い、らしい。当時はよくわかっていなかったけれど。
姉、レミリアは伯爵令嬢らしい。そして、姉は唯一のシャーロン伯爵家の後継者なのだ。私は「伯爵令嬢」ではあるが、後継者足り得ない。私は庶子だから。それでも、姉は私に優しかった。
綺麗なストレートの銀髪、ヴァイオレット・サファイアのような紫の瞳。透き通るような白い肌。長い睫毛。暖かみのある、それでいて高く澄んだ女性らしい声。暖かい性格。全てが美しい少女、それがレミリア・シャローンだった。
それに比べて私は?世辞にも綺麗とは言えないストレートの金髪に、碧眼。少しだけれど、焼けた肌。冷たい性格。
すべて奪ってやりたかった』
私はそう書いて、また一行付け足す。
『なぜこうなったの。死にたくない』
「ふふっ」
「あはははははは」
この声を、門番は私が狂ったと思ってくれるでしょう。
お願いだから、私の思い通りに進んでね。
――この日、悪女マリア・シャーロンは死んだ。
他にも書いてます。
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「手紙の魔女」
〜あらすじ〜
ある山の上にある質素な家。そこには手紙の魔女と呼ばれる女性がいた。魔女は毎月訪れる配達員の少年から手紙を受け取り、全ての手紙に返事を書く。時には差出人のもとへ赴き、謎や事件を解決していく。
いつしか彼女は手紙の魔女と呼ばれるようになる。
この物語は手紙の魔女メイと、配達員の少年、その同級生の少女たちによる異世界ミステリー。
よろしくお願いします〜




