49話 再開の強敵
「よう!獣人共、また遊んでやるよ!」
ルキフェルはアレイユの前に、ゆっくりと降りた。
後からリリアが、ルキフェルの隣に降りてきた。
「こんばんわぁ〜リリアで〜す!」
アレイユ達はあの時の出来事を鮮明に思い出し、固まっていた。
「まさか俺様の事、忘れたのか?」
ゆっくりと真っ黒な剣を抜き右手で持った。
アレイユは立ち上がり、剣を構えて叫んだ。
「トルチェさん、俺が足止めする!!リュンヌを連れて他の部隊と合流してくれ!」
「アレイユ一人じゃ無理だ!俺はもう動けるし、ルキフェルからは簡単に逃げられない。それにこの刀を借りて戦う。」
置いていた黒刀を拾い構えた。
ルキフェルは左手を上げて振り下ろした。
「よーく覚えてるじゃん、グラビティ!」
アレイユ達は膝をつき地面に倒れた。
ルキフェルは左手を、左から右へ大きく振った。
「リリア!向こうで眠らせておけ!」
トルチェとドジラフィーは50m近く吹き飛ばされて木に衝突した。
ドジラフィーが木に衝突した後に、トルチェがドジラフィーにぶつかった。トルチェは木を蹴り前に着地して、ドジラフィーはそのまま落ちて気絶した。
「アハッッッ!!!……ハハ。」
「リリアが遊んであげるよぉ〜!」
リリアがトルチェの正面に飛んできた。
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アレイユは重力魔法に耐えるように剣で支えて、リュンヌは膝を抑えながら徐々に立ち上がろうとしていた。
すると、リュンヌは地面を強く蹴り走り出した。
「よし、行くぞアレイユ!」
「おう!フーピリエ!」
アレイユは剣に力を込めると、剣の先端から激しく炎を出して、その勢いで飛び上がりルキフェルの真上から切りかかった。
「迅雷!」
リュンヌもルキフェルとの間合いに入り、横から水色の雷を帯びた刀で切りかかった。
ルキフェルは剣を、右手から左手に持ち替えた。
「グラビティ・エンチャント」
ルキフェルの持つ剣に上と下から、アレイユとリュンヌが引き寄せられて、切りかかろうとしていた。
すると、ルキフェルは素早く剣を右手に持ち替えて後ろに飛びさがった。そのせいで、2人は互いに切りかかる体勢になっていた。
「リュンヌ避けろーー!!」
剣を振り下ろしながら叫んだ。
「無理だ剣でぶつけ合うしかない!」
刀を振りながら叫んだ。
「違う!ルキフェルの方だ!」
ルキフェルは両手を前に出し、二本の指をクロスして呟き、叫んだ。
「もう遅い…重力崩壊・グラビティエンド!」
ギーーーン!!と音を立てて2人は剣と刀はぶつけ合い、勢いを付けて両サイドに避けようとした。
ルキフェルの魔法は地面を削り、その奥でリュンヌがアレイユを庇いながら、刀を構えて立っていた。
「リュンヌーーー!!!傷だらけの癖に俺を庇うなよ!」
アレイユが少し目に涙を輝かしながら叫んだ。
リュンヌは何も言わずにアレイユの方に、倒れようとしていた。
「ちっ…面倒な刀拾いやがって…。」
ルキフェルは倒れかかったリュンヌの所に、瞬時に移動して横に蹴り飛ばした。
10mほど飛ばされて、木に背中から衝突すると、運悪く木の枝が背中に刺さり、お腹まで貫通し木の枝に引っかかって、血を流していた。
「リュンヌーーーーーー!!!!!」
アレイユは叫ぶとルキフェルを睨みもう一度叫んだ。
「今度は逃がさねぇーーぶっ潰す!!!」
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