48話 ウルフードvsデイブレイク
草原では、第1部隊隊長のフルフードと1人の吸血鬼が激戦を繰り広げていた。
「やれやれ、ここまで獣人に圧倒されるとは、吸血鬼として情けないです。」
綺麗で装飾の付いた服装をしている、真っ赤な髪で少し長めのショートヘアーの、イケメン吸血鬼が刀を抜き取った。
「デイブレイクと言ったか?やっと刀を抜いたな。」
すでに半獣化して、獣耳に牙に太いしっぽの、オオカミ姿の傷だらけのウルフードが、体に魔力を溜めながら呟いた。
「フードルコード・エヴァンタイユ。」
ウルフードから扇型状に放たれた雷が、デイブレイク を扇型の中心に追い込んでいく。
「なるほど陽動の雷ですか?それにしては凄まじい威力ですね。」
扇型の真ん中で刀を縦に構えた。
バチーン!と雷が刀に当たるとかき消された。
ウルフードは右手を上げて、天に手のひらを向けた。ゆっくり手を、降ろしながら呟いた。
「フードルコード・デスエクレール。」
ゴロゴロ…ドカァーーーン!!!
光の速さで灰色の雷が落ちて、デイブレイクは避ける間も無く直撃した。
雷はデイブレイクから放電して、全方向の地面に灰色の稲妻が走り、ウルフードはその稲妻を纏っていた。
「吸血鬼は頑丈だな、骨まで灰にする魔法なんだが。」
「月血解放・赤鬼……。」
シュゥーーーと音と共にデイブレイクの体の火傷がゆっくりと治っていき、肌の色が徐々に赤く赤黒くなっていった。
「この天気の雷の威力じゃないですね、魔法だけでここまでの威力の雷とは、獣人も侮れないですね。」
ウルフードは右手首を少し抑えながら、息を整えていた。
「稲妻を纏っているようですが、体力切れのようですね。その技も見たかったです。」
デイブレイクは刀を構えて走り出した。
ウルフードは左手を前に伸ばした。
「コード・デファンスミュール。」
左手から出た稲妻が網状になり、ウルフードを丸く囲った。
デイブレイクは切りかかろうとしたが、少し立ち止まって地面に落ちてる石を軽く蹴った。
石は網状の稲妻に当たると、粉々に砕け散った。
「攻撃力も高く、防御力も高いとは、この稲妻を消し飛ばすのには時間が足りない。
あなたのような人材は惜しいですね…。」
刀をしまった。
すると、遠くの方から少女の人影が走ってきた。
「逃げられちゃった、ちゃった!」
ニュイニュイがデイブレイクの隣に並んだ。
デイブレイクは寂し気に月を眺めながら、ニュイニュイに話しかけた。
「ニュイニュイは生きていましたか。ソワレとリュナートは消滅したようです……。」
「このお兄さんだけでも取って帰ろうよ!」
ニュイニュイは刀を抜き取り走り出したが、デイブレイクは瞬時に服を掴み止めた。
「そろそろ日の出です。帰りますよ。」
『ベリフェル様の任務を遂行するどころか、戦力を減らしてしまうとは……。』
デイブレイクは禍々しい門を作り消えて行った。
それから少しして朝日が見えた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
木にもたれ掛かっていたリュンヌが、ゆっくりと立ち上がり呟いた。
「日が出て来たな。」
隣でトルチェが朝日を見ながら話した。
「リュンヌさん動くと傷が開きますよ。」
「もう大丈夫だ、ありがと。」
折れた剣を触っていた。
「リュンヌー!この刀使えば?」
アレイユが笑いながら吸血鬼の使っていた刀を見せた。
リュンヌは不安そうな表情で、アレイユを見ていた。
「お、おい!物騒な物に触るなよ。」
「一様ここに置いとくな!」
アレイユは刀を、木の根元に置いた。
「ルキさまぁ〜あそこにいるのは、あの方達でわないのでしょうかぁ〜?」
リリアとルキフェルが森の木の上を飛んでおり、リリアが指をさして喋った。
「リリアあそこのオレンジ髪と水色髪は俺の獲物だ!絶対に手ェー出すなよ!あとの2人を任せた!」
2人は飛んでアレイユ達に近づいて行った。
最後まで読んで頂きありがとうございます!
ブックマーク、感想などして頂けると嬉しいです
次回もよろしくお願いします!




