異世界総力の奇跡
「どうした?さっきまでの威勢は何処にいった?貴様の技など、我が最終形態の前では微風にすぎん!」
魔王の圧倒的な圧力の前に俺は押されていた。
だがここで諦めたら、23歳チャラ男の名が廃る。
何より目の前で散ったピンクちゃんに合わせる顔がない。
「体が壊れても、やられるよかマシだ!」
俺は限界を遥かに超えて、力を上昇させた。
「はぁ―――っ!!これでも『微風』って言えるかっ!!!」
「ラヴパワー20倍!!!!電………撃っ………波――――――っ!!!!」
バリバリバリバリバキィィィンッッッッ!!!
世界が光で染まるほどの、超巨大電撃波が魔王を飲み込んだ。
地殻が割れ、空間が歪む。
これならどうだっ−−
しかし、爆煙の中から現れた魔王は、漆黒の体を少し焦がした程度で、不敵にニヤリと笑っていた。
「……微風だな」
俺の心に本当の絶望がよぎる……打つ手がない……
「く、くそったれ」
……その時、前世の記憶がフラッシュバックしてきた。
1人の力じゃなくて、皆んなの力を集めたら……倒せる……かも。
俺は腕を天空へと、高く突き上げた。
「みんな、俺にちょっとづつ電気を分けてくれっ!今コイツを倒さないと異世界が……大変な事になってしまう!!」
神の付き人
『神様!これをやると、来月の電気代が大変な事になってしまいます!』
神々
『物価高じゃ。しかし、今はこれにかけるしかない……』
−−その瞬間世界が答えた
魔王に虐げられ、売りさばかれそうになってた複数の異世界の、すべての家庭から「電気エネルギー」が天空に集結し始めたのだ。
集まった青白い光は、みるみるうちに巨大化し、超巨大な『電撃玉』へと姿を変えていく。
「降参のポーズか?」
魔王が笑う。
「魔王っ!これが俺達の……皆んなの……力だ!くらえっ!!」
【異世界総力……超電撃玉だ――――――っ!!!】
「!?」
−−ドガァァァァァァァァァンッッッ!!!!
光速を超えた電撃玉が魔王を直撃した!
全異世界の電力を叩きつけられた魔王「ぎゃああああああああ、ぐがががががががぁ」
「……」
−−複数の異世界を売りさばいていた諸悪の権現は……次元の壁ごと消滅した−−
……すべてが終わり、世界に静寂と心地よい風が戻る。
その時……魔王が消え去った空間から、きらきらとしたピンク色の光が降り注いだ。
魔王の絶対的な支配から世界が開放されたことで、奪われていた生命エネルギーが奇跡を起こす。
「……あれ?私、本当に生き返ったっちゃ?」
光の中から、ぷるぷるとしたセクシースライムちゃんが姿を現した。
「ピンクちゃん!!」
俺は思わず駆け寄り、抱きしめる。
「ちょ、ちょっと苦しいっちゃ!」
「よかった……本当によかった……」
「凄いっちゃ、あなた!異世界中の電気を集めて魔王を倒しちゃうなんて、世界一カッコいい男っちゃ♡」
「えっ、じゃあ俺と付き合って……もらえる?」
セクシースライムはじーっ、と見つめる。
「姿がヤバいっちゃ」
「えっ?」
俺は今どんな感じなの?
復活したスライム達が鏡を持ってくる。
俺は自分の姿を見てみる。
「えーと、体が人間で……顔がスライム……」
「……まぁよくない!ナシよりのナシ――っ」
誰かー、元に戻る方法知りませんか―――!!!
♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢
神々
『異世界を救ってくれた……この七つのスーパーボールで戻してやろう』
『出でよ神龍、そして願いを叶えたまえ!』
神の付き人
『Switch2がほしいー』
神龍
……願いは叶えてやった、ではさらばだ
神々
『あっ……』




