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あらすじ

官渡(かんと)の戦い、終局。

絶対の覇者と謳われた袁紹(えんしょう)の軍勢は、曹操の前に阿鼻叫喚の崩壊を迎えていた。

無能な上層部が我先にと逃げ惑う泥濘(ぬかるみ)のなか、

冷酷な乱世の「不良債権」として戦場に見捨てられた、一尊の巨大な死に体があった。

――河北の誇る天下の猛将、文丑(ぶんしゅう)。

片脚をへし折られ、官兵の朴刀がその首を撥ねようとしたまさにその刹那、

「戦場廃棄物の回収人」を自称する一人の奇妙な男が、その泥水の中に静静と割って入った。

男の手には、現代の法務知識、冷徹な経営データ統計、

そして壊れた槍やサビた刀を甦らせる驚異の「ニコイチリサイクル技術」が握られていた。

「これほど優良な最強の資産を、野垂れ死にさせるなど最大の損失だ。――これよりこの私が、袁紹軍の『破産清算』を執行する」

これは、ただ力任せに暴れるだけの無双譚ではない。

誰もが目を背ける戦場の死体、壊れた甲冑、捨てられた敗残兵すらも「一等の資産」として冷徹にデータ計上し、乱世のパワーバランスを裏から完全に魔改(マカイ)していく、最も硬派で最もスピーディな内政再建戦記である。

味方の裏切り、朝廷の陰謀、曹操軍の圧倒的な包囲網。

迫り来る破滅のシナリオを前に、男は算盤を弾き、刮毒刀(毒を削る小刀)を握り、死体の懐から得た情報で敵の全配置を完全予言してみせる。

全軍の糧食を食らい、男の再生した武器を手に突き進む、新生・文丑の鉄流。

崩壊した敗戦処理の泥沼から、天下一の巨大な地下王国(経済圏)を自らの理知で生々しく再建していく、一人の破産清算人の静かな逆襲が、今ここから幕を開ける。

――さあ、清算の刻(とき)だ。

【作者より】


本作をクリックしてくださった皆様、そしてブックマークや評価を寄せてくださった皆様、本当にありがとうございます。


連載を終えた旧作にも、今なお多くの方が訪れてくださっていることを、とても嬉しく思っています。


本作は、このまま第61節までお読みいただいて、まったく問題ありません。これまでの物語を、そのまま楽しんでいただければ幸いです。


一方で、皆様からいただいたアクセスやブックマークに励まされ、私自身も作者として、もう一歩先へ進んでみたいと考えるようになりました。


そこで、物語の構成や描写を改めて見直し、より丁寧に紡いでいくため、新たに改編版の連載を始めました。


新作のタイトルは、


『無職青年、三国志の袁紹軍で死体拾いから天下を目指す~瀕死の顔良と文醜を仲間にして、第四の勢力を興す~』


です。


掲載場所は、同じ小説家になろうです。


旧作を読んでくださった皆様には、改めて心よりお礼申し上げます。


旧作も新作も、それぞれの形で楽しんでいただけたら嬉しいです。


今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

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