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魔王を倒した英雄~300年後に飛ばされ世界を統べる~  作者: 乱丸
第三章~アジミール王国編~

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魔族侵攻

戦争も始まっちまったな。

     魔族まで来るのかよ。


戦争には関わらないけどさ、魔族はほっておけないよね。


そうね。魔物と魔族は冒険者の仕事の内よね。


そうだよな。アリスト、行こうぜ。


よし、魔族退治に行くか。


タマ、頑張りますわよ。


がう~

アジミール王宮崩壊後、町の負分子は冒険者達が全て捕らえた。

 魔族はいなかった様だが、数名の冒険者が殺されてしまった。

 各町の冒険者ギルドも町の治安維持に力を尽くした。

 翌日、イザール教会の司教が変わっていた。

 前司教と宰相ナディアの行方は不明だそうだ。


クセルセス国王樹立の準備は、エルフ達とオルオニスに任せる事にした。

 幸いエルフの中に博識な者がいた為、早急に手筈が整うだろう。

 そうなればオルオニスが冒険者ギルドを使い、王国内に布告すればいい。

 軍の撤退、ミルガルドとの交渉。戦争は止められる。

 不毛地帯の影響で転移を数回使用する事になるが、俺達はドランに向かった。


そして今、俺達はミルガルド王国南の城砦都市ドランにいる。

 城壁は東西に長く続いている。

 その中心にあるのがドランの町だ。

 城壁の先は東西共、大森林と雄大な山々に行き当たる。

「アリスト殿。魔族は山を越えず、本当にここ来るのか」

「ええ、来るでしょう」

 城壁の上で魔族領を見つめるアリストとマクレース公爵。

 この町は対魔族の要。幾度となく魔族の侵攻を防いでいるらしい。

 魔族は戦争を起こした。

 手薄になったドランを、陥落させるつもりだろう。

 アジミールを支配し、ドランを落とす。

 そして、西の要のミルガルドを滅ぼす計画か。

 だが、兵力は十分だ。

 ドランの兵力は、騎士3千と兵士5千、魔法部隊2千の1万人。

 上位冒険者達も100人以上集まってきている。

 長い城壁の東西には、魔法師団500と騎士500、兵士1500名を配置してある。

 その中には銀翼の大剣、氷の刃、白亜の剣もいた。

 冒険者を統率するのはフェルナンドとグライム。

 人族同士の戦争では、冒険者は動かない。だが、今回は対魔族。

 ギルドも動いた。

 遥か上空にタマいる。

 少しは離れた所に立っていたアリューシュの元にタマが降りて来た。

 タマはアリューシュに何かを告げている。

「アリスト様。魔族が300体程近づいている様ですわ」

「魔族が300体!」

 マクレースの顔から血の気が引いていく。

「城壁の東西にも、10体の魔族が迫っていますわ」

 アリストの予想通り、この町に戦力を集中してきた。

 東西の魔族、下位魔族ならば問題無い。

 上位魔族はいないだろう。面倒な事は部下にやらせることが多いからな。

 しかし、だ。タマは会話が出来るのではないか。

 アリューシュが特別なのか。

 答えろ。タマ。

 タマはだらしない顔でアリューシュに甘えている。

 ぐぬぬっ。

 いつか締めてやらねばなるまい。

 マクレースは傍に控えていた女性騎士に命令を下す。

「エーテリア騎士団長、臨戦態勢を。東西の部隊にも連絡。魔族を撃退する」

「ハッ」

 エーテリアは、急ぎ隊に戻って行った。

「アリスト殿、我々は魔族300体と戦った経験がないのだよ」

 マクレースは震えている。

「そうですね。通常、魔族は単独行動です。集団でも5~6体です」

「今回は異例と言う事か」

「はい。強力な統率者が現れたのでしょう」

「まさか、新たな魔王が誕生したのか」

「いいえ。ですが、それに近い者がいるのでしょう」

「そうか。先刻、貴方の戦いを近くで見た。そして、心から思う。あんなバケモノに人族が勝てる訳が無い!」

マクレースはアリストを見る。

「私は臆病なのだよ。怖いのだ。息子が副騎士団長だ。死なせたくない」

 魔族300体に対し、5千人か。上位魔族がいなければ十分な兵力だが。

「すまん。私もただの父親でしかない」

「この国の騎士や兵士は優秀です。私達もいます」

「そうだな。私はこの町の領主だ。兵士達にも家族がいる。皆、同じであった」

 貴族が皆、公爵の様であれば良い国が出来るであろうが。


 アリューシュが叫んだ。

「アリスト様。魔力感知内に捕らえましたわ。数、326体。来ます」

{上空に魔法障壁}

 アリューシュは魔法部隊に念話を送り、魔法障壁を展開。

 城砦の上空に、大規模魔法障壁が張られる。

 直後に、無数の魔力弾が降り注ぐ。

 城砦の兵士達は上空を見上げ、その光景に冷や汗を流した。

 魔力弾で次々に砕ける魔法障壁。

 魔法部隊が続けて魔法障壁を展開する。

 アリューシュも上空を見上げ、魔法障壁を展開させた。

「アリスト様、この攻撃は」

「上位魔族だな。大きい反応は2つだ」

 横でマクレースは腰を抜かしている。

「公爵。後方にお下がりください」

「しかし、アリスト殿。私は・・・」

「公爵が死んでしまっては、兵士の士気が落ちてしまいます」

「そうか」

「バーラダさん。頼みましたよ」

「はい。公爵は私がお連れ致します。アリスト様、アリューシュ様。ご武運を」

 マクレース公爵とバーラダは後方に下がって行った。


「全て防いだわね。それなりの魔法使いが居る様ね」

「レザリア、予定外だ。人族が集まっている。この国の王は賢い様だ」

 女魔族のレザリアは呆れた様に言った。

「アドラーズ。ゴミが集まった所でゴミでしょ。下位魔族の餌には少し多いけれどね」

「レザリア、お前は油断しすぎだ。この国の戦力は厄介だ」

「魔法使いが多いだけでしょ。一人の力など、魔族の足元にも及ばない。過去の英雄でもあるまいし」

「人族の英雄か。しかし、ヴァルザイムを瀕死に追いやった者がいるかもしれない」

「サルザード様の言っていた、過去の英雄ね。そんな者が本当に居るのかしら」

「分からん。300年前の人族が生きているとは思えんが」

「どうせ、あのバカが油断したのよ。脅威なのはエルフのあの女だけよ」

「エルフの英雄か。人族と友好的では無い様だが」

「あの女が居る訳が無い。この町を落とせばいいのでしょ。一気にいくわよ」

「ああ。人族の半数は奴隷として持ち帰ろう」


しばらく睨み合っていた魔族軍が動き出した。

「動いたか。アリューシュ、クルーシ達はどうだ」

「はい。全員首飾りを付けて、配置に付いていますわ」

「よし、フェルナンドに合図を」

「はい」

 アリューシュが上空に向けて、ライトニング・ボールを打ち上げた。


城砦の左、森の中に潜んでいる冒険者達。

 全員が魔力感知妨害の首飾りを付けている。

 ロニエスが解析し、生産していた者だ。

 フェルナンドが合図を確認した。

「合図が上がった。魔法、放て」

 魔法使い達が、一斉に魔法を放つ。

 クルーシとアニス、他2人の複合魔法。

「フレイム・スラッシュ・ツイスター」

 巨大な火柱が上がり、渦を巻く。2本の荒れ狂う炎の竜巻が魔族を襲う。

 氷の刃セシリアと、銀翼の大剣ディーナの合体魔法。 

「ギルティング・ハリケーン」

 暴風が吹き荒れ、大きな風の刃が荒れ狂う。

 他の魔法使い達も、操れる最大の魔法を次々に放った。

 不意を突かれた魔族軍は混乱に陥った。

「アドラーズ、何処から放たれたの」

「右の森だ。直前まで、魔力感知に反応しなかったぞ」

下位魔族達が切り刻まれ、燃え上がった。


今回も出番がなかった。

     早く暴れたいぜ。


私も腕がなまっちゃうよ。

  

私は、少しあったわよ。むふふ 


私なんか、すっごい久しぶり何だから。

            忘れられちゃうわよ。


アニス、アンタは その他 なんだからいいのよ。


はぁ、私の様にちっちゃくて可愛いキャラはいのいのよ。

               もっと出番があってもいいハズだわ。


お子様体型の、勘違い女だろ。


ムキ~!

 アンタはチチでかガサツ牛女じゃない。


やっぱり、死にたい様ね。


燃やしてあげるわ。


おいおい、またかよ。やめろ・・・・


うるさい。


ひぃ~タマーーーー


ちビタマ登場。

  みにゃ~がうがう


かわいいわ~

    スリスリ


タマ、やりおる。


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