つかの間の休日
休日だー
休日って何するの。
初体感だ。
ダルーシに戻り、ギルドの招集まで3日ある。
全員無事に生還出来たが、厳しい戦いだったので休養に充てる事になった。
最初の2日間は、全員宿屋でのんびりと過ごした。
全員で食事をし、他愛のない話をして笑い合う。
3日目は全員で町に出る。
俺の服を買いに行くと言ったら、全員ついて来てしまった。
魔王との戦いで、服はあちこち斬られているし、なんだか古臭い。
300年も経てば服装も進化するよな。
「アリストの服は私が選んであげる」
「ずるいわよ、レイラ。私が選びます」
「クルーシの好みじゃ似合わないだろう。可愛い系だし」
「レイラの王子様趣味だって同じじゃない」
「な、なにを言っている。そんな趣味じゃないぞ」
「あらー、そうだったかしら」
レイラとクルーシは顔を赤くしながら言い争っている。
てか、レイラ。そのクールな見た目に、その男勝りの口調で王子様趣味だったのか。
なんか可愛いぞ。
まぁ確かに俺の服は汚れて傷んでいる。それに周りと比べると、何となく古臭く感じる。
ベイルが「まぁまぁ」などと言いながら仲裁している。
すまないな、ベイル。
女性2人のおすすめの店に入った。
おすすめの店だけあって、良さそうな服がたくさんある。
「アリスト、この服が似合いそう」
「いいえ、レイラ。この服こそ似合います」
「いや、これがカッコ良いぞ」
ベイルまで参戦か。
仕方ない。
「とりあえず全部着てみるよ」
服を着替える度に黄色い歓声が上がり、店員の女性まで参戦してきた。
そしてベイルも試着し始める。
「俺の時は歓声が聞こえないぞ」
とか文句を言っている。
結局、店員の女性が進めてくれたシンプルな服を選んだ。
魔法耐性と物理耐性のある白いシャツと黒いパンツ、薄手の黒いロングコートにした。
魔物の希少素材を使っているらしく、全部で金貨3枚と銀貨8枚。
高い・・・
支払いは、パーティーのプール金から支払ってくれた。
命の恩人のお礼と言う事らしい。
皆に感謝を伝え、店を出る。
その後、仲間に町を案内して貰う。魔道具を見たり、女性陣の装飾品を見て盛り上がる。
見た事のない魔道具が沢山あり、時の流れを感じた。
露店の焼き串や果物なども買い、笑いながら食べ歩きもした。
町の人々は笑顔で暮らしている。
食べ物も豊富にある。パンに果物や色々な野菜、肉料理、見た事のない細長い麺という料理。
魔物の脅威や国同士の争いがあるものの、人々の暮らしは豊かになった様だ。
毎日の様に飢えで苦しみ、一食の食べ物を争い死者がでる。
魔族に怯え、略奪者に怯え、死に怯える日々。戦い、血まみれの日常。
こんな穏やかな時間を過ごすのは初めてだ。
平和な世界とはこんな感じなのか。
俺達はこの日々の為に戦って来たのか。
いいな。
ここまで読んで頂きありがとう御座います。
更新は今の所不定期になってしまいますが、お待ちください。
明日は、数話更新致します。




