『悪魔の笑顔ってあんまり良い予感がしないよね』『ぬいぐるみ』
●悪魔の笑顔ってあんまり良い予感がしないよね
「で、夢魔から何か聞き出せたのか?」
ユーシャがブールに尋ねる。ブールは微妙な表情をした。
「いつ切り捨てても良いような下っ端だったようです。一応夢魔のもう少し上の地位の者が関わっているという情報だけは絞り出せましたが、それだけです。」
「もう少し上の地位の者?」
「夢魔の重役、フェルミンです。」
言われてもそこまでパッと思い浮かばない。拳を交えてないからだろうな。
「で、ムンミーだっけ?あの子どうするの?帰れないでしょう。」
「「処分ですかね?」」
部下2人の声が重なる。
ちょっとホラーである。
「ミンムーだ。……もう少し良い利用方があるんじゃないか?弱い者でも守るのが魔王の方針だろう。」
ユーシャが優しく見えてくる。
「とりあえず放置かな。上手く仲間になってスパイとかやってくれると助かるけど。」
思い付きを言えばブールがにっこり笑った。
あー、これあんまり良くないやつ。
「かしこまりました。」
「何をかしこまってんだよ。」
「僕は悪魔ですから。」
とりあえず、あの子のことはブールに任せてみよう。
怖いとか思ってないよ?
ただ、ごめんね!ミンムー!!
●ぬいぐるみ
「そういえば魔王様。魔王様にサンドバッグを作った職人が会いたいとのことです。」
「サンドバッグ?!」
私にサンドバッグを作った職人って何?!
え?ストレス発散用かな?
私そんなにストレス溜まっているように……勇者のせいで溜まってるかなぁ……。
「ユーシャからのプレゼントだとか言ってましたけど?」
「ユーシャが私にサンドバッグを?!」
貰った覚えは無いけれど?!と勇者を振り返れば、勇者も怪訝そうな顔をしていた。
「サンドバッグを魔王に渡した覚えは無いな。訓練用だとしてもサンドバッグ程度ではほぼ経験値にならないだろう。うん……魔王、俺をサンドバッグだと思ってみろ。」
「どうしてそうなった?!」
話の脱線具合が酷い。
「私にそんな趣味は無い!」
「そうだろうな。これは訓練だ。お前のレベルは上げなくてはいけないからな。」
「だからって……」
「ちなみに反撃もする。」
「嫌なサンドバッグだな?!」
魔「サンドバッグとは……?」
勇「殴ったりする訓練用の物体だな。」
魔「まともな意味を聞いたわけじゃない。」
勇「サンドバッグを送った覚えはないけどな。ちなみに正しくはタイトルの通り。」
魔「タイトル?あ、次回の話のタイトルは『モフモフ職人』『魔王城の地図』だぞ。」
勇「城の中にも優秀な人材は溢れているということだな。」




