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野巫の祭  作者: 凡栄
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野巫の祭 36

野巫の祭 36




テーブルの上に置きっ放しだった袋の中身を出すと


ソーセージのピリ辛炒め

キュウリの浅漬け

コロッケ

枝豆

冷奴


が出てきたが、全部では多い。

どれか削らないとな。

とりあえず冷奴は食べてしまわないといけないか。

夜のツマミに枝豆を残して、あとは食べてしまおう。


枝豆だけ冷蔵庫に入れて、冷蔵庫からはポン酢と麺つゆと麦茶を出す。

面倒なので全てパックのまま食べるが冷奴にはポン酢と麺つゆを少しずつかける。

箸を出し、さっき飲み干した麦茶を入れ直したらお盆に乗せてちゃぶ台へ運び、ベットの脇のラジオをつけて毎日繰り返される食事の用意の出来上がり⋯か⋯。


あらためて味気なさが漂う景色だな。


ため息を一度して手を合わせて「いただきます」と小さく呟くが、昨日のことがまだ理解できず食欲があまり出ない。

いつもよりかなり早い時間とはいえ食べ物を目の前にしても、それらを食べようという気になれないでいた。


またため息が出る。


部屋の中を見渡すと動きの無い部屋の中にラジオの音が虚しく流れていく。


「何してるんだろうな、本当に⋯」


昨日の事、これからの事。

それらを考えると箸を持つ気になれない。

でも冷奴は食べてしまわないと折角買ってきたのにダメにしてしまう。


やれやれ⋯


これだけ食べるとするか。

ようやく箸を持ち、もう一度手を合わせてすっかりぬるくなった冷奴を口へ運ぶ。

ポン酢と麺つゆの冷たさに助けられつつ飲み込むようにして冷奴を食べ、麦茶を流し込んでこれで良しとした。

また手を合わせながら何かいつもと違うと思ったら生姜をつけるのを忘れていた、つけていればもう少し食べやすかったかな。

飲み込んでるんだから変わらないか。

食欲が無ければ何をどう食べたってさほど変わりはないだろう。


またため息をして残りの物を冷蔵庫へしまって洗い物を済ます。


台所からちゃぶ台へ戻ると窓の外の景色が気になった。

夢の中で見たのぞき窓の様に感じて何とも妙でいつもとは違って見えるような⋯。


気のせいかな。


窓から入る風が暑くなってきたせいなのか部屋の中が蒸してきた。

シャワーを浴びたばかりだし、昨日のことも頭の中にあって汗をかく気分になれないので窓を閉めてクーラーをつける。

この時に外を眺めたがいつもと違う事はなかった。


さて、気になる事が多過ぎて何から手をつけたものか。

写真の確認の続きをするか、それとも胸を見てもらうのに医者へ行くか。


ふぅ〜


どちらも人に話しても信じてはもらえないだろうな。

自分自身、何が起こっているか分かっていないのだから。

胸を擦っても痛みはもう感じない。


赤黒い血マメのようなものを見ながら昨日の事があらためて気味悪く、その後に見た夢と合わせてやはり何かしら自分に関わる事があるのだろうとすると、やはりまずは写真の確認からしていった方がよかろう。

とても薄気味悪いのだが、知ってしまった以上は何が原因なのか、誰が何のために私達を監視するような事をしていたのかを見つけなければならんだろう。

隣の部屋へ行き、出したままにしてある段ボール箱からアルバムを出して並べた。






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