表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

9/47

零ー8 呪いの装備を手に入れた!(泣)

 

「もう次のなのか」

「魔力の感覚を覚えているうちにした方が楽ですからね」


 今はなくなってるけど、さっきまでユキがやってくれてたことを俺がやると。


「そもそも魔力が何処にどうあってそれをどうすればいいかすら分からないんだけど」


 多分それさえ分かれば後は分かるんだよ、多分。やり方は分かるけどそれを行う物が無いみたいな。


「そういえばそうでしたね。……魔力は身体全体にあります。そして、普段は流れが止まっているのですがそれを動かす事によって身体強化という特殊魔法になります。また、動かすには魔力を感じ、循環させるイメージを持てば子供でも出来ます」

「魔力を感じるとかなら地球でも出来る人はいたんじゃないか? 思春期の人とかがやってそうじゃん? "我が身に宿る〇〇よ"的な感じで」


 俺のクラスにも一人いたし。

 とはいえあいつは自覚無そうだけど。何かきっかけがあれば一気に目覚めそうなんだけどな。俺みたいに転生やれ転移やれ召喚やれ……



「――んなこと起こるわけないか」


「……? それは無いですね。何せ地球の人達には魔力がありませんから。ルイさんだって元々はありませんでしたが、こちらに転生するにあたって魔力を宿らせていますから」

「なるほど。じゃあやってみるか」







「――ほんとに何かあるんだな。さっきまでは気付かなかったけど今は薄いを服着てるみたいだ」


 少しでも気を抜けばまた分からなくなりそうで、肌にくっついてくる感覚。

 これがさっきまで動いてたからゾワッとしたのか。

 じゃあこれを動かして……動かして…………

 






「……全く動かないんだけど」


 ほんとに動くのかってくらい動かない。いや、少しは動いた。でもすぐにストッパーが掛かかる。さっきと同じようにやってるはず何だけど。


「逆向きに動かしてみたらどうですか?」

「――あ、動いた動いた。ユキの向きと俺の向きって逆なんだな」


 ユキが左向き、俺が右向き。動かしてるのは同じ俺の魔力なのに。おかしな話だ。


「簡単な話です。人には右利きや左利きの人がいますよね? 魔力もそれと同じです。熟練してくれば左右どちらも出来るようにはなりますが、利き向きが右の人が左をでしようとすると身体強化の効力が薄まるので、そうする人はほとんどいませんが」

「ほかの人の魔力を動かす時には動かす本人の向きになるのか」

「あ……ユキちゃんは例外です。普通他の人の魔力は動かせません。ユキちゃんが動かせるのは契約によって魔力が繋がっているからです。とらいえそれも例外になりますが」

「なるほど」


 多才なうさぎだな、ユキは。


 それにしても魔力の流れが遅い。ユキがしてくれた時はもっと速かったはず何だよな。要修行って事か……


「魔力は常に動かす事を意識して過ごしてくださいね。動かしている間も魔力は減りますが常に枯渇寸前にしておけばいいでしょう」

「……? 分かった」


 枯渇寸前にしておくというのがよく分からないが、そのほうがいいならそうしとくか。


「では次に魔力を掌に集めてください。身体強化は止めて結構ですよ」


 えーと、魔力を掌に集めると。


 魔力を集めると言っても流れに沿ってしか集めれないせいでこれも時間が掛かる。

 ああ、もどかしいなこれ。





 ――これくらいでいいか。


「集めたけどどうすればいい?」

「まずは回復魔法を。ヒールと唱えてください」

「わかった。《ヒール》」







 ……うん、分かってた。この何も変化してない感じ、全身の痛みが全く引いてないからよく分かる。

 それに魔法を使うまで30秒かけてたのにこれはなー。まあ初めてだし仕方ないか。


「暫くは回復魔法と戦闘を並行して行います」

「分かった。でも少し待っててくれ、嘆き食べてくるから」

「酷い略し方ですね……」



 いいじゃん略しても。

 例え嘆きを食べるというとんでもない事になってたとしてもいいじゃないか、いいじゃないか! ハッハッハ――





 味がなぁ、はぁ……





 ~~~~~~~~~~



「――ご馳走さまでした」



 焼き魚の味でした、以上。



「さて、修行に戻りたいところなんだけど……」


 家に入った時から何となく気付いてはいた。そしてそれに気付かないふりをしていた。


 いや、確かめるのが怖かっただけだな。


「やっぱり無視は出来なよなぁ。例えポストから()()()()()()が流れていても……」


 魔力が見えるくらいってそうとうだぞ……。多分身体強化を使っているせいというのもありそうだけど、それでもまだまだ未熟な俺が視えるくらいだ。


「はぁ、一体何が入ってるんだよ……」


 悩んでいても仕方が無いので取り敢えず開けるか。


「えーと……うおっ!?」



 何か黒い物が出てきた、ぞ? あれ、何か首の当たりに違和感が……



「チョーカー……か?」


 首にピタリとくっ付いてるせいでよく見えないけどそんな感じがする。

 これって呪いのチョーカー的なやつじゃないかな。外れないし。


「うくっ……はぁ。身体強化使ってようやく立てるくらいか」


 さっきまで倒れてた時には何も感じなかっのにいざ立とうとしたら異常なほど身体が重くなったんだけど。これって呪いのチョーカーって事で決まりかね?


「まずセティさんに報告、か。……あぁ、やばい、疲れる、はぁ」



「――セティ、さん。呪いの、チョーカーが……あ、もう、無理……ぐぇ……」


 俺は重さのせいで震えてくる足でなんとか外に出て、呪いのチョーカーの事をセティさんに報告をするのだった。


 幸先悪いなあ、ほんと……



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ