あとがき
こんにちは、もしくはこんばんは。そしてお久しぶり。秋野凛花です。
まずは何よりも、【明け星学園(以下、1期)】(約118万字)を経てこちらも読みに来てくださった猛者の皆さん、ありがとうございます。いやマジで猛者だと思っています。ありがとうございます。楽しんでいただけましたでしょうか?
明け学2期もとい【明け星学園 2winkle Stars☆(以下、2期)】で書きたいことは3つでした。
①伊勢美灯子が1期を経て得たものの真価を発揮すること。
②それを受けた人たちの変化を書くこと。
③私のエゴとワガママ。
1つずつ説明していきます。
①
灯子が1期で得たものはなんだったんだろう、と改めて考えました。どちらかといえば失った/自分の手で壊してしまったものが多い印象ですが、何か掴みはしたと思います。
それはやはり、〝伊勢美灯子〟という人間の揺るぎない光なのかな、と考えました。貴方の生き様が、考えが、言葉が、全て揺るぎない光になっているのだと思います。それはまるで夜の海で航路を照らす灯台のように、誰かのことを照らすのでしょう。かつて彼女がそうされたように。
②
それを受ける人が、千馬茜です。我ながらとんでもねー女を生み出しました。
孤独で生きていたがために全ての責任を無意識に周囲に押し付けていた他責思考の人間です。自分の悪い部分には気づいていますが、意図的に目を逸らしています。そういう子です。
でも茜もきっと、あの日灯子に出会ってしまったから、もうこうなることは決まっていたのかもしれませんね。
茜の他責思考はまだ変わっていませんし、言葉のことを目の敵にしているのも変わりませんが、ジンと関わることで少し精神的に成長したり(ジンのヤバさを見て「自分がしっかりしなきゃ……」と思っているだけとも言う)、すごいと思った人に友達になりたいと声を掛けて自分から交流を広めるなど、頑張っているんじゃないかな。この先の茜は、2期スタート時より少しだけしっかりしたんじゃないかなと。
③
灯子が小鳥遊言葉という人間を本当の意味で知ること。
灯子と言葉とののかが3人で過ごす日々を描くこと。
上記が私のエゴです。
まず言葉についてですが、実は1期であんなに文字数掛けた割にふんわりとしか語られていなかった言葉の過去について、どこかでやりたいなと考えていました。それこそ実幸が言うように「暴露するみたいでちょっと嫌」なんですけど、語るなら、灯子がそれを知るならここしかないなと思いました。
そしてその起爆剤がジンです。ジンは生まれたばかりで中身が空っぽなので、本能的に何かを取り込もうと必死になっています。だから人のことを暴くし暴かせます。自分の親の隠していることでさえも。
それを知った先で、灯子が何を感じるのか。どうしていくのか。それを書いたつもりです。
次に灯子、言葉、ののかの3人で過ごすことについてですが、これが一番でした。
よく「明け学って2人の女同士の関係性に見せかけて、実は3人の女の関係性なんだよね~~~~!!!!」ということを心の中で思っては1人ほくそ笑んでいるのですが(そうなんだ)、書いているうちに「どうしてこの3人が仲良く高校生活を送ることが出来なかったんですか?」という気持ちになってしまい……そのエゴを叶えたのが2期です。
超猪突猛進なののかと、しっかり者に見せかけてマイペース過ぎる灯子と、実はこの中で一番常識人な言葉、相性がいいと思います。2期では遺憾なくそれを発揮してくれたんじゃないかなと。
でもその幸福を経たうえで、「僕たちは元の世界で共に生きることは出来ないことを選ぶ」とするわけです。言葉は少し抵抗したけれど、それでも生きたいと願ってしまったことを、そこで自覚します。ジンは自ら別れを選ぶ3人を、理解できないものとして見つめながら理解しようとし、その願いを叶えます。
3人は確かに幸せだと、思いたいですね。
2期を書き終わった時、「なんか1期で終わってた方が美しかったな……系のあれになっていないか?」と思いました。余計なものを付け足しただけなんじゃないかな、なんて。
だけど私にとって書きたいものが書けたのではないかなとも思って満足しています。
ほぼエゴで構成された本作を読んで、1期を読んだ方がどう思うのか分からなくて、今少し不安に思っているところがあります。でも、1人でも面白かったって言ってくれる人がいれば良いです。
明け学をこうしてまとめて長く書くことは、もう無いと思います(あるとしたら短編をXで不定期に投稿するくらいかな)。今までこうした投稿サイトで明け学を追ってくださった方、本当にありがとうございました。
でも彼女たちはこれからも生き続けますし、今回出てきたゆめみゆのように、もしかしたら他の作品でひょこっと顔を出すこともあるかもしれません。その際は、久しぶりとでも声を掛けてやってください。
貴方の人生の1ページの隅にでも小さく、この作品が生きていることを祈っています。
秋野凛花




