第1話【おはよう~bad moning~】
主人公の外田、光誠学園の名前だけでも覚えてってください。
スマホを確認すると時刻は4時55分。アラームを設定したのは5時だが、ここ最近は自然と目が覚めるようになっていた。
「掃除行かなきゃ」
外田恵一は2段ベッドの上段から足音を立てないようにして降りると、食堂で朝食をかっ込んで、そそくさと快晴寮を出て光誠学園高校の剣道場へ向かう。
私立光誠学園高校に入学してから1ヶ月が経った。
光誠学園高校は神奈川県横浜市に位置する。1学年が700人を超えるマンモス校で難関大学の進学数が県内でも有数の実績を誇るとともに、運動部の活動も盛んでサッカー部や野球部、レスリング部などが全国大会出場経験を持つ。
なかでも恵一の所属する剣道部は全国大会優勝の経験が複数回ある強豪。
そんな学校に剣道でスポーツ推薦に合格し故郷福岡を離れて、学校の近くにある運動部専用の快晴寮で生活しているのだ。
4月までは2年生に教えられながら寮の雑用をやっていたが、今月からは1年生だけで行うようになる。
単純に人手が減るだけでなく、慣れていない1年生だけになる。早起きはキツイが文句も言っていられないのだ。仕事のミスは恐るべき連帯責任が待っている。
思い出すのは5月1日、いきなりやらかしたのだ。先輩に手伝ってもらいながらやっていたときと同じ時間から朝練前の掃除を始めたら、人が少なくても遅いため当然のように時間には間に合わず。
その日の終わりに1年生全員が風呂場の冷たいタイルで2時間の正座。シャワーから冷水が流しっぱなしにされていて腰に相当堪えた。
この日から二度と雑用で失敗しないよう、学年で話し合った末の5時起床だった。
「5月になってんのに朝は冷えるな」
恵一と並んで道場にモップをかけているのは、同じ剣道部一年生の柴田洋一だ。
「洋一は栃木の出身だっけ。同じ関東だから変わらないんじゃないのか」
「んなことない。何なら栃木の方が寒い。でも俺は寒がりだから朝練の前だとキツイんだよ」
「そういや野田四中は朝練ねえんだったわな」
「名門福岡南中様とは違ってゆるゆるでございやしたからね」
そうこう軽口を言ってるうちに、端から端までモップがけは済んで、ほかの同級生たちも仕事が終わったようだ。
しばらくすると先輩たちやコーチが現れ、朝練が始まった。
ぜひ意見を聞かせて下さい!
さて、次回は剣道をするのでしょうか。




