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異世界ランボーな生活《悪業には、天誅を。スマホ検索で、生活改善。俺の目指すのは、まわりのみんなの笑顔だよ。》  作者: 風猫《ふうにゃん》
第七章 俺の知恵で、北国の暮らしを豊かにする。
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第二話 ウルトの北国生活体験談

 僕がここ、旧帝国領のスカンジナ地方の〘オスロ〙村にやって来て、2年の月日が流れました。

 父が男爵に叙せられ、ヒーロー男爵領を拝領したからです。

 ここは、僕の生まれ育った土地から、遥か北にあり、馬車で一ヶ月も旅をして、たどり着きました。

 周囲を山に囲まれた盆地のため、夏冬の寒暖の差が大きく、夏の最高気温は20度に対し、冬の最低気温は、マイナス30度にもなります。

 マイナス20度以下にもなると、息を吸う度に、鼻の中で鼻毛が氷つき、鼻の中が引っ張られるのです。息を吐くと融け、呼吸の度にこれを繰り返すんです。


 積雪量は、2メートルを超え、場所によっては3メートルにもなり、家々の屋根より高く積もるため、大半の家々は、一階の床を高床にしていますが、時には、二階から出入りしたりすることもあります。

 屋根は、積雪で潰されないよう急勾配に造られ、中央から傾斜の向きが別れる、シンプルな切妻屋根がほとんどです。

 屋根の頭頂部には、煉瓦(レンガ)の煙突が一本。そんな家々が見られる北国です。

 

 そんな北国の家は、煉瓦造の暖炉があり、薪で暖を取ります。暖炉の上は、炊事場のコンロとしても活躍します。

 窓は寒さ対策のため、小さな窓になっています。室内の温度を逃がさないよう、開口部をできるだけ小さくしているのです。

 玄関は二重の扉が取付けられ、内側に開けます。雪に覆われた外側には、開けることができまないからです。

  

 僕達がやって来た季節は春、前年の秋に戦争が終って、すぐに叙爵され、十分な準備も整わないままの、慌ただしい赴任でした。

 ここは領都でもなく、領主館の建物はありません。僕達の住む家は空き家に分散し、さっそく畑の開墾を行い、ライ麦のほか、小麦や大根などの野菜も植えました。

 村の近く川が流れていて、その川から水を引き開墾地を広げました。

 主要作物はライ麦と聞いていたので、前の土地と同じであり、他の農作物も同じようなのかなと、思っていたら大違いでした。

 持ってきた野菜の種の半分は育たないのです。それがわかっただけの一年目でした。


 秋には、育たなかった作物もあって、がっかりしたのですが、周囲の森では、数種類の《キノコ》の収穫ができ、僕達の食卓を賑わしてくれました。

 このうち、落葉(らくよう)キノコは、カラ松の林に生えるのですが、見分けが簡単で僕でも間違えることがないので、たくさん収穫できました。

 この落葉(らくよう)の鍋料理や味噌汁は、少しヌメリがありますが、ダシが出て最高に美味しいです。

 森では、山ぶどうやクルミ、松の実などの木の実も採れました。

 これらを採取しながら、冬籠りの準備のための薪集めを行なったのです。


 僕達が一番苦慮したことは、寒さを凌ぐ衣服でした。土地の人々は皆、毛皮のオーバーを着ていますが、その毛皮を手に入れるための、そんなに魔物や獣が多くないオスロ村の周辺での狩りは、困難を極めました。

 なかなか獲物が見つからない上に、例えば、熊を見つけたとして、獰猛な熊を倒すのは、容易ではありません。

 槍を何本も突き立てて、やっと倒すのですが、それまでに何人も大怪我を負うことも少なくありません。

 そんな苦労をして、手に入れた毛皮のオーバーは数が揃わず、家の中では何枚も重ね着をし、外へ出る時だけ着回すのがやっとでした。

 

 そんな僕達に朗報が届いたのは、二年目の秋でした。

 《杜のくまさん鉄道》がここ、オスロ村まで開通したのです。

 おかげで、王都からは冬用の衣服が、王国各地からは食料や生活用品が、安価で手に入るようになり、僕達の生活は飛躍的に向上しました。

 そして僕は、翌春に《ハーベスト農業学校》への留学が決まりました。

 帝国の大軍を破って王国を救い、僕達の村にまで鉄道を通して、王国の発展を牽引する地に、僕は赴くのです。

 

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