外伝:文化祭、外部客の視点──武器たちが動いて喋ってる!?!?
──魔王城に設営された「第七武器庫文化祭」、ついに開幕。
外部からは、魔族商人たち、王都の学院生徒たち、好奇心旺盛な冒険者たちが、物珍しさに誘われて次々と会場を訪れていた。
だが、彼らが会場で目にしたのは──
無人の文化祭会場に、武器たちが宙に浮かび、喋り、笑い、踊り回っている光景だった。
「……おい、今、剣が“いらっしゃいませ”って言わなかったか?」
「見ろ、あの槍、浮きながら紅茶注いでるぞ!?」
「いや、弓が“これ、当たったら景品あげるよ♡”って……何の声だ!?誰だ!?!?」
「ひぃぃぃぃ……ッ!剣が笑ってる……!!!」
魔族の商人が震える手で目をこすっても、やはり見えるのは美少女の声で接客をしている剣、槍、弓、鎌、盾、魔導書だけ。
テーブルには紅茶が注がれ、射的の的が勝手に飛び、占いテントからは「恋愛運良好♡」と声が響く。
しかし、誰がそれを操作しているのか、一切見えない。
「ま、魔王城って……やっぱりヤバいとこだな……」
「これが……禁忌の武器たち……?」
「なんか……怖いけど……逆にクセになるな……」
そんな中、一人だけ笑顔で接客をしている蓮の姿が目撃され、
「え、あの少年、普通に接客してるけど、相手は全部無人の武器なんだが!?」
「やばい!あれ、完全に“狂気のマスター”だ!!!」
「いや、なんか……羨ましいような気がしなくもない……?」
と、謎のカリスマ性を感じ始める者たちも現れ始め、
「武器庫のマスターに会いたい」「一緒に文化祭を楽しみたい」という奇妙なブームが、外界にじわじわと広がっていったのだった。
魔王、再び頭を抱える
「……何がどうなっている」
魔王ヴェルゼルグは、遠隔で文化祭の様子を視察し、あまりのカオスさに再び頭を抱えていた。
「武器たちが喋り、笑い、踊り……しかも来場者たちは恐怖と興奮でざわめき……
天城 蓮だけが、笑顔で“彼女たち”と会話を……」
「……」
「……どう考えても狂気の宴だろう、これ」
──だが、武器たちの声は楽しそうで、来場者たちもなぜか笑顔で、
「怖いけど、なんか楽しかった!」という声が広がっていくのを見て、
魔王は「もう好きにしてくれ……」と、肩の力を抜いて呟くのだった。
主人公はこの日のために、手だけでなく魔力で体を具現化できる術を習得しました。




