武器庫のメンテナンス
──数時間後。
戦闘後の興奮が収まった武器庫の中で、俺は息を整えながら座り込んでいた。
リリスやセレナ、ノワールたち――美少女たちは、それぞれ少し汗ばんだ頬を上気させ、
ほんのり荒い息を吐いて、俺の方を熱っぽい目で見ている。
「はぁ……マスター……♡」
「もっと私に触れて……♡」
「私のこと、ちゃんと手入れしてくれるんでしょう?」
「お願い……私の隅々まで……メンテナンス、して……♡」
「め、メンテナンスって、そんなエロい言い方するなよっ!!!」
「だってぇ……私たち、武器でしょ?定期的に“磨いて”くれないと、錆びちゃうのよ……?」
リリスが妖艶な笑みを浮かべ、俺の胸元に指を這わせる仕草を見せた。
いや、それ武器庫の中でやる仕草じゃねぇだろ!?
「ふふっ、じゃあ……お願い、マスター。
私の刃を、丁寧に磨いて。優しく、でもしっかりね?」
リリスの言葉に、俺はゴクリと喉を鳴らし、震える手で魔力の手を作り出す。
そっとリリスの黒い剣身に触れると、彼女はビクッと小さく震え、頬を赤らめた。
「──んっ……♡ あぁっ、だめ……そんなに優しく触れられたら、変な声が……っ♡」
「声出すな!俺、メンテナンスしてるだけだからな!!」
「ふふっ、でも気持ちいいの……もっと奥まで磨いて……♡」
リリスの艶めいた声が武器庫に響き渡り、俺の理性が削られていく。
「次は私よ!私にも触って!!」
セレナが明るく笑いながら、金色の長槍の先端を差し出してくる。
「この先端、ちょっと鈍ってる気がするの……マスターの手で、尖らせて……♡」
「……や、やめろってその言い方!マジで勘違いしそうだろ!!」
「んっ……でも……先っぽ、もう少し……優しく削って……♡」
「もうやめろぉぉぉぉ!!!!!」
ノワールが小さく笑い、アイリスは無邪気に「ねえねえ、私の弓弦も触ってー!」と甘えてくる。
ソフィアは恥ずかしそうに視線を逸らしながら「……私も、お願い……」と呟き、
ミラは無表情を装いつつも、頬がうっすら赤く染まっているのを俺は見逃さなかった。
「な、なんで俺が、こんな美少女たちのメンテナンスしなきゃいけないんだよぉぉぉぉ!!!」
だが──
彼女たちの刃を磨き、柄を撫で、傷を癒すたびに、
魔力が満ち溢れ、彼女たちの輝きが増していくのを俺は確かに感じていた。
これはただのメンテナンスじゃない。
彼女たちとの“絆”を深める、大事な儀式なのだ──。
「ねえ、マスター……次は、もっと奥まで……触れてもいいのよ……?」
「お、奥ってどこだよぉぉぉぉ!!!!」
俺の悲鳴が武器庫に響き渡り、美女たちの甘い笑い声が広がった。
──そしてこの騒ぎの最中、魔王ヴェルゼルグは、冷たい瞳で武器庫の扉を見据えていた。




