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悪徳令嬢は奸臣に無双する フェーズラッド編  作者: 如月いさみ


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15/16

その15

 サザンドラの王城にも密書は届けられた。

 王であるロペス・トゥルー・サザンドラと息子のリード・トゥルー・サザンドラは聖女でありフィオレンティーナの妹であるルイーザ・フォン・グリーンヒルを呼び寄せて密書を見せた。


 ルイーザは姉のフィオレンティーナが今も元気でカイル皇子と結婚したことを知ると涙を浮かべて微笑み

「お姉さま、良かった」

 と呟いた。


 立場上、アイスノーズへ行くこともフィオレンティーナを直に祝うこともできないが何時も心の中で姉の幸せを願っていたのである。


 リードはそんな彼女の微笑みを見つめて

「良かったな、ルイーザ」

 と告げ

「しかし、ここでの件もアイスノーズでの件も全てオズワンドが関わっていると考えると協力しないわけにはいかないですね、父上」

 と付け加えた。


 王は深く頷き

「表面的にはここ2、3年の動きだが……恐らく計画はずっと以前から立てられていたと思わなければな」

 5年前のオズワンドの前王の暗殺

「それ以前からからかも知れん」

 と呟いた。

「だが、今はフェーズラッドを助けることが第一」

 直ぐに返信を送ることにする

「国境沿いのこちら側の道を開けることにする」


 ウェンズランドとサザンドラの返答は早かった。

 アルフレッドはどちらの許可も得るとロイに指令を飛ばした。

「オズワンドの国境の近隣を通ることの許可をもらったので至急準備を整え騎馬隊の人数を整えて選考出発するように」


 つまり騎馬隊を先行させて歩兵隊を送るということである。

 スピード勝負と言うことであった。


 ロイは既にそれを準備しておりロッシュにカイルとフィオレンティーナへ宛てた手紙を託し、線交代と共に出立させた。

 準備は整いつつあったのである。


 フェーズラッドの内地のカイルとフィオレンティーナはロッシュから手紙を受け取り王宮の探索で人手が王都に集中している今の間に準備を整えているトンプソン家の書斎で集ってきていた9名からの領主とフェーズラッドの王を前に

「アイスノーズの騎馬隊は力の限り王都奪還に助力する」

 ただし今回の騒乱が収まった際には我々はフェーズラッドから退去する

「再建は国内で行ってもらいたい」

 と告げた。


 それはある意味において『助けに来て侵略する』ということがないということを言外に告げているのだ。


 フェーズラッドの王であるロバート・トゥルー・フェーズラッドは全員に

「では、これより王都奪還に動く!」

 と告げた。


 それに全員が鬨の声を上げて3部隊に分けて各人の領地から王都へ向かい始めた。

 登ったばかりの太陽が明るく照らす早朝のことであった。


 カイルはフェーズラッドの王の軍隊と共に騎馬兵を指揮するために王都へと向かった。

 が、フィオレンティーナとロッシュに

「急ぎエリーゼ王女をフェーズラッドへ」

 と告げた。


 フィオレンティーナは頷くと

「フェーズラッドの王都が奪還されたらエリーゼ王女を狙うでしょうね」

 そうなれば

「フェーズラッドで守る方が良いということね」

 と告げた。


 フィオレンティーナはパレアナに乗ると

「お願いするわね、パレアナ」

 と告げた。


 シャールはハリスから領地の守護を任されておりフィオレンティーナに

「ここへ連れてこれれば俺は絶対に守る」

 お願いする

「フィオレンティーナ」

 と告げた。


 フィオレンティーナは微笑むと

「ええ、この奪還作戦は貴方たちの国を愛する力が起こした奇跡ですもの」

 エリーゼ王女を無事に戻してこそ

「本当の成功だと思っているわ」

 と答えた。


 シャールは目を見開いて笑みを深めると

「……アイスノーズの王子が相手じゃなければ決闘を申し込んでいた」

 と言い

「待っている」

 と告げた。


 フィオレンティーナは「決闘? 何故??」と首を傾げつつも

「わかったわ」

 と答え、ロッシュと共にパレアナを走らせた。


 ロッシュは心の中で

「……ロイの心配の種は尽きないな」

 良い男にオモテになられるようだ

 と突っ込んだ。


 王が参加し半数以上の領主が参加するこの奪還作戦の発動に遅れながらも様子見をしていた領主も参加し徐々に兵力は増えた。

 

 ワルダー侯爵はその報告を聞き

「バカな!!」

 まさか王宮でペンダントを探すことが裏目に出るとは

 と呟くと、ハッと部屋の戸口で立っていたアーサーを見た。

「ま、さか」


 アーサーは冷静に

「だから早くペンダントを見つけておくべきだったな」

 今の貴殿は唯の簒奪者でしかない

 と告げた。


 ワルダー侯爵は兵を見ると

「と、捕えろ!!」

 オズワンドの王子だろうとかまわん!!

「その裏切り者を!!」

 と指示した。


 兵は戸惑いつつアーサーに剣を向けた。

 が、アーサーはそれに

「俺の言ったことは正論だと思うが?」

 自身の失策を人のせいにするなど愚かしい

 と言うと向かってきた兵をなぎ倒して、廊下を駆け抜けた。


 ワルダー侯爵は唯一の味方であるクック男爵を呼ぶと隊を編成して迎え撃つことにしたのである。

 フェーズラッドの王都の前でフェーズラッドの王とハリス・トンプソン、ジェミニ・アンダーソンとカイルが指揮する一団との戦乱の火蓋が切って落とされたのである。


 その背後で左右からロドリゲス男爵とホール子爵が組する軍隊が王都へと進軍していたのである。

最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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