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静時の流れ - 潮騒の誓約  作者: Minateru
始まり – 試練を越える

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50/51

煙の中の宴

サラサラ…サラサラ…

周りの木々が風に合わせて揺れて

緑の葉がだんだん空間を埋めていく

練習場のど真ん中、地面が真っ黒に染まり

八方全部が標的でぎっちり塞がれてる

リン…

長い三つ編みが風に揺れて

少女がニヤリと笑って巨大機械の肩にどっかり座り

目を細めて練習場の中心を睨み

短い刀を指の上でくるくる回す

……

シュッ.

「 」赤い鎧が武器を少女にまっすぐ突きつける

「ちょっと待てよ。」少女が手を前に突き出して

「俺、邪魔しに来たわけじゃないよ。」

「ちょっと考えてみろよ。」

コキッ…

「じゃあお前は何しに来たんだ?」赤い鎧が高く鎌を振り上げ、手をギュッと握る

「偶然ここにいるわけねえだろ。」

「まあまあ。」少女が手をぱたぱた振って、目を細めて俺を見る

「そんな疑り深くすんなよ。」

「ちょっと話したいだけだって。」

「もし俺がお前の獲物を奪う気だったら…」

「…今頃あいつ、もうここにいねえよ。」

「なんで人間の言葉なんか聞かなきゃなんねえんだ?」赤い鎧の目がギラッと光る

リン.

「誰が知るかよ!」少女が鉄のフレームの上をくるくる回り、唇にニヤリ

「でもさ…」指がゆっくり口に上がり、体がだんだん止まる

「俺もわざわざここまで会いに来たんだぜ。」

「これじゃ足りねえのか?」

……

スッ…

「褒めてやるよ。」赤い鎧がゆっくり武器を下ろす

「ここまで誰にもバレずに潜り込めるとはな。」

「で、今何を言いてえんだ?」

「聞けるようになった?」少女が手を後ろで組み、目を細めて

「聞けるようになった?」

「俺が聞くだけで突っかかってくんねえの?」

「それはお前の質問次第だ。」赤い鎧が周りを見回す

「それと…残り時間次第…」

ガンッ!

「さっさと始めろ。」赤い鎧が鎌を地面に叩きつける

「気が変わる前に。」

パン.

「ご要望承りました!」少女が首を傾げ、両手を顔の横でパチンと叩く

「じゃあ早速お料理お出ししますね。」

………………

「まずは前菜から始めましょう。」少女が赤い鎧に向かって両手を広げる

「まずは歴史に関する質問から。」

「ここにいるお客様ももうご存知でしょうけど…」少女が背を向けて

「戦争…」

「じゃあ早速いくつか質問させてくださいね!」少女が刀の刃を口に当て、唇を震わせる

「まずは今日のお客様。」

「赤い鎧の貴方。」

……

コン…コン…

「貴方にとって、紛争って必然ですか?」少女が鉄のフレーム沿いに歩く

「当然だ。」赤い鎧が頭を少女に合わせて動かす

「人間は貪欲なクズどもだ。」

「決して満足しねえ。」

「戦争はただの最終結果…」

「エゴがぶつかり合ったときの当然の結末だ。」

「まるでガキのケンカみたいだろ?」少女が前かがみになる

「強い奴が弱い奴をいじめる。」

「頭いい奴がバカを馬鹿にする。」

「もちろん全員がそうじゃねえ…」少女が体を起こし、目を少し開いて唇にニヤリ

「でも大半はそうなんだよ。」

スッ!

「回りくどい話はいい加減にしろ。」赤い鎧が鎌の刃を少女に向ける

「お前の時間は無限じゃねえぞ。」

「焦んなよ焦んなよ。」少女が刀を自分の頬に当てる

「そんなに急いだら…」

「味が分かんなくなっちまうだろ?」

……

「じゃあこのお料理の次のパートへ。」少女がニヤリと笑って腕を高く上げる

「ではお客様は…」

「いじめられた側は、いじめる側をどう思う?」

ギュッ.

「当然…」赤い鎧が拳をギュッと握る

「絶対に許せねえ!」

「何があってもだ!」

スタッ.

「やっぱりそうだよな?」少女が地面に飛び降り

「そう簡単に忘れられるわけねえだろ?」

「結局傷ついたのは弱い側なんだから。」

……………

コツ…コツ…

「じゃあ今度はメインコースに移ろうぜ。」少女がハルに向かってゆっくり近づく

ヒュッ!

「そこで止まれ!」赤い鎧が鎌を少女の首元に振り下ろす

「その先の相手は…優しくねえぞ。」

カン…カン…

「そんな深刻なことじゃねえよ!」少女の指が鎌の刃をなぞる

「ただ単に…」

「ここにいるみんなに一緒に味わってもらいたいだけだ。」唇が頬いっぱいに広がり、少女の目が細く笑みの形になる

……………………………………………………………………

ペチペチ…ペチペチ…

「おい…」手が俺の頬を何度も叩く

「おい…お客様…」

ぐっ…ぐっ…

「…」俺の目が必死に開き、唇を噛む

スーッ…

「本当に…お客様ったら…」手が俺の目尻をなぞる

「食事前に酒は控えてって言ったのに。」

「それなのに服に全部こぼしちゃって。」笑みが頬いっぱいに広がる

「片付ける側のことも少しは考えてくれよ!」

「ここ…ここは…どこ…」俺の唇が震え、顔が歪み、前方を見る

「何が…起きた…」

「一体…」

「ついさっきのことなのに、もう忘れちゃった?」少女の手が俺の頬に触れる

「お客様ったら本当に…」

「デートのお相手が待ってるのに!」

「何…デート…ついさっき…」頭を無理に回し、まぶたが徐々に閉じる

「一体…お前は何を…」

「しっかりしろよ、お客様!」少女が笑みを俺の顔に近づける

「メインコースの時間だぜ。」

………………………………………………………………………………………………………………

[同時刻、外側のフェンス付近]

タタタタ…タタタタ…

アスファルトの上を走る足音

視線を周りに投げ、武器を強く握る

手のひらに汗がびっしょり

………

ハァ…ハァ…

「この…何で…」アヤノの足が乱れ、体を必死に支える

「少しだけなのに…こんなに長い…」

「がんばれ、アヤノさん。」シラカワが振り返り、足を止めずに

「このフェンス、絶対どこかに隙間があるはずだ。」

「早く見つけなきゃ。」

ギリッ…

「それに…」シラカワが武器を標的たちに向ける

「中では何が起きてるか分かんねえからな。」

ギュッ…

「 」シノミが弓の胴を強く握り、目を見開く

………

カタカタカタカタカタ…

目の前に、三つの影が道の真ん中に現れる

一人が武器を構え、敵を睨む

一人が周りを見回し、顔をしかめる

もう一人が地面に座り、キーを叩き続ける

………

「お前ら何やってんだここで?」シラカワがキーを叩く奴に向かって突進

「危ないって分かってんのか?」

「早く安全なところに戻れよ!」

「お前こそだよ、ナツメ。」アサギリが画面から目を上げ

「なんでまだここにいるんだ?」

「それは…」シラカワが後ずさり、周りを見回す

「そんなことどうでもいいだろ!」

ガシャン.

「どうでもよくねえよ。」赤い髪の少女が武器を広げる

...

「ハルくんがまだ中にいるんだ。」ツメコが構え、標的に武器を向ける

「このまま長引かせたら…」

……

「でも今どうしたらいいか分かんない…」ネネが腕を組み、首を振る

「このフェンス…マジで面倒くせえ。」

「クロミちゃんもさっきから探してるけど隙間見つからないよ。」

ゼェ…ゼェ…

「もし私たちが…自分で…隙間を作ったら…どうかな…」アヤノが膝に手を置き、頭を上げる

「さっきの君。」ツメコが首を傾げ、体を止める

「またさっきみたいなことする気?」

「ゆっくり話せよ、アヤノ。」シラカワがアヤノの背中に手を置く

「うん…聞いて。」アヤノが練習場を見回す

「今ここに…武器がいっぱい落ちてる…」

「もしここにある火薬全部使ったら…爆弾で…穴開けられるかも。」

「それ本当に可能か?」アサギリが顔を上げ、目を丸くしてアヤノを見る

「全部の火薬使っても…そんな威力出るかよ。」

「簡単じゃねえぞ。」

「分からない…」アヤノが体を起こす

「でも…試さないと…分からない…」

………

ギリ… ギリ…

弓の弦が今、強く張られる

水滴が一方向に集まり

「隙間一つでいい。」シノミが弦を強く引き、鉄のフェンスに向ける

「私があいつの場所さえ分かれば。」シノミの唇が震え、目を細める

「それだけで…十分…」

「周りの火薬全部使えば…」シラカワが顎に手を当て、地面を見る

「意外と可能かもな。」

「でもお前できるかよ、タナカさん?」

ギリギリ…

「 」シノミが肩を張り、表情を変えずに

……

「よし、決まり!」ツメコが体を縮め、手を高く上げる

「私たちも急ごう。」

「でもレンって奴…」ネネが腕を組み、唇を噛む

「必要な時にいねえんだから。」

……………………………………………..

ズズズ…ズズズ…

遠く、緑の木陰の机のところで

地面に今、黒い枝が覆い

一人の手が木の棒を強く握る

「中佐…」女性が周りを見る

「すべての装置が作動しないんです。」

「このままじゃ…」

シュー…

「静かにしろ。」ハガネハラが頭を少し振り返る

「目立たせすぎるな。」

「普通を装え。」ハガネハラの唇が震える


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