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静時の流れ - 潮騒の誓約  作者: Minateru
始まり – 試練を越える

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48/90

混沌に覗く牙

高い木の枝が一枚の葉も動かさず

煙煙と埃がゆっくりと練習場に広がっていく

目を見開いた視線がすべて同じ一点に向かい

体が、まるで凍りついたように

ビュウウウウ…

風が周囲の葉を吹き飛ばし

煙と埃が人々の列に向かって突進

腕を横に伸ばし、目を固く閉じる

ガキン!ガキン!

ガン!ガン!ガン!

練習場の真ん中、地面がひび割れた場所から

緑の草が金色の埃に覆われ

一つの影、手に石の鎌を強く握り

標的たちに向かって一直線に突っ込む

赤い光が四方を包み込む場所へ

タラ…タラ…

空間に、水滴が染み込む

金属が徐々に赤く染まり

………

「ハル。」シノミが腕を下ろし、目を細めて

「ハル!」

ガシッ!

「待て。」シラカワが腕を掴む

「何してるの!?」シノミが体を激しくもがき

「離して!」

「私が行かなきゃ!」

「ハルを助けなきゃ!」

「お前頭おかしくなったのか?」シラカワがシノミを練習場から引きずり出す

「今あそこ行っても何の役に立つ?」

「むしろ足手まといになるだけだぞ。」

「じゃあ私がここで、あの人をあんな風に見てるだけって言うの!?」シノミが顔を歪め、周りを睨み

「あの金属の連中に任せっぱなしでいいって?」

「あの人、絶対私たちをそんな風に放っておかないのに!」

「シラカワさん…」アヤノが手を伸ばし、目を見開く

ギュッ…

「分かってる…」シラカワが手を強く握り、顔を低くする

「でも…」

「でも…」

「俺…どうしたらいいか分かんねえ…」

「そのまま突っ込んで…かえって…邪魔になるだけかも…」

…………………………

ドドドドド…ドドドドド…

赤い光が周囲を照らし回り

爪が練習場の隅々まで伸び

歪んだ鎧に、赤い染みが広がる

どよめき…ワアアア!

人々が乱れ、四方八方に散らばる

武器が道端に散乱

目を細め、足が止まらず動き続ける

………

ガガガガ!

鋭い牙がシノミに向かって突進

長い爪が、まるで野獣のように

ビクン!

「 」シラカワがシノミを引っ張り、銃を標的に向ける

……

ギャリィィッ!

砂と埃の層が目の前に広がり

火花が標的全体に長く走る

爪が地面に食い込み

視線が別の方向へ

「何が…起きたの…」アヤノが固まり、目を見開き、唇が震える

「あいつ…私たちを…見逃した…」

ガチャッ!

「 」シラカワが練習場全体を見回し、銃を回す

「なるほどな…」シラカワの唇が震える

バン!バン!

弾丸が練習場に向かって一直線

銃口から金色の火花が輝き

シラカワの目が細まり、唇を強く噛む

バスッ!バスッ!

銀色の鎧の破片があちこちに落ち

火花が鉄の骨格の間で輝き

関節が徐々に動きを遅くし

標的が、次々に動かなくなる

「やっぱりな。」シラカワの唇が震える

……

「シラカワさん…」アヤノが手を伸ばし、顔が震える

「急に…そんなこと…」

「もし…あいつらが戻ってきたら…どうするの…」

スッ…

「心配すんな。」シラカワが武器を下げ、周りを見る

「俺たちは大丈夫だ。」

「どう説明したらいいか分かんねえけど…」

「でもあの金属ども…練習場から出られねえ…」

「それって…つまり…」シノミが目を見開き、ハルを見る

タッタッタッ…

「トガミさんを外に出す道を作ればいいだけだ!」シラカワが標的の集まる方向へ突進

ダッダッダッ….

「…」シノミが弓を強く握り、追いかける

キュイーン…

「ちょっと待ってよ二人とも…」アヤノがドローンを操作し、足元がふらつく

………………………………………………………………………………………………………………

ダッダッダッダッ…

遠く、木陰の机のところで

青い服の影、黒い箱を抱えて

汗で服がびっしょり、手を強く握り

視線が腕を組んだ影に向かう

「中佐…」若い兵士が体を伸ばし、箱を高く掲げる

「ご命令の武器です。」

スッ…

「ん。」ハガネハラが手を伸ばして箱を受け取る

「休め!」

「はい!」兵士が姿勢を正し、目を細める

……

ガタッ!

「まだ何待ってるんですか、中佐?」女性が椅子から立ち上がる

「全部揃ったのに、なぜ介入しないんです?」

「それとも全部遅すぎるまで待つ気…?」

スッ.

「 」ハガネハラが高く手を上げ、頭を少し傾ける

「俺は他人の手柄を奪う気はねえ。」

「どういう意味ですか…」女性が練習場を見回す

……

タタタタタッ…

練習場の周り、武器があふれる中

群衆があちこちに走り回る

三つの影が標的に向かって突進

そしてもう四つの影が、目を凝らして見つめる

………………………………………………………………………………………………………………

ガンッ!ガンッ!バキィン!!

標的の影が、練習場に長く伸び

大きな機械たちが、次々にひび割れ

練習場の外から、二つの影が休まず

武器をまっすぐ向け、唇を強く噛む

そして一つの影が、黒い埃のなかでせっせと

視線をきょろきょろ、金属の破片の間で

……

パン!パン!パン!

「アヤノさん、あとどれくらいかかる!」シラカワが銃を標的に向け、アヤノをちらりと

「もう弾薬が尽きそうだぞ!」

カチャカチャッ…

「今頑張ってる…」アヤノが手を激しく動かし、目を見開く

「でもこの数じゃ…たぶん…」

ヒュン!ヒュン!ヒュン!

「お願いいいから、早くして。」シノミが目を凝らし、標的に向ける

「ハル…あの人…」

「どれだけ…持つか分からない…」

……………………………………………………..

ガギィンッ!ガギィンッ!

埃の層のなか、地面にひび割れ

赤い染みが金属全体に広がり

鉄の骨格と歪んだ鎧の破片があちこちに

ハァッ…ハァッ…

汗が額を伝い落ち

両手が鎌を強く握り

背中が徐々に曲がり、息が詰まる

周囲の景色が、だんだんぼやける

両手が、真っ赤に染まる

……

「よくやったな。」声が頭の中に響く

「ここまで持つとは思わなかった。」

「だがこれだけなら…お前は永遠に…」

「黙れ…」俺の唇が震える

「何も助けられないなら…黙ってろ…」

「俺は…ただ…」

「お前…」牙が急に目の前に現れる

「なぜまだ動ける?」

「お前が好きなあの娘はもうゲームから降りただろ?」

「いつも通り…俺たちが知ってる通り…」

ドゴンッ!

「なぜ…なぜ…なぜ…」俺の両手が鎌を強く振り、目を必死に開く

……

「ハル…」遠くから声が響き、笑みが頭の中に浮かぶ

「ハル…」

…….

「俺は…あいつを…一人に…したくない…」

「つまんねえ答えだ。」牙の向こうで、目がぎらつく

「まあいい…どれも同じようなもんだ…」

「周りを気をつけろ…」牙の影が徐々に薄れる

「あいつらがいる…全員が…」

………

「ハル!」シノミが手を口に当てる

「シノミ…」俺の頭がゆっくり回り、唇が震える

「一体…なんでお前…」

...

「早く逃げて!」シノミが俺に向かって手を振る

「へ?」俺の目を見開き、体が固まる

………………………………………………………………………………………………………………

ドォン!ドォン!ドォン!

赤い炎が埃まみれの芝生の間で燃え

黒い煙の柱があちこちに立ち上る

鉄の破片が土煙のなか飛び散り

標的のフレームが乱れに乱れる

「早く逃げろ、トガミさん!」シラカワさんが手を振りまくる

「練習場から出ろ!」

「こっちの爆薬もう残り少ないぞ!」

ダダダダッ!!

石の鎌が急に羽のように軽くなり

俺の足がよろめきながら進む

目を細め、遠くを必死に見つめる

……

ヒュゴォォォ!!

煙の柱が青空を切り裂く

鎧が炎の輪に包まれ

……

ギュッ…

「がんばれ! もう少しだ!」アヤノさんが手を強く握る

「ハル、早く。」シノミが両手を広げる

「時間がない!」シラカワが後ろの標的に武器を向ける

「もう少し…がんばれ…」俺の唇が震え、目を必死に開く

「下がれ!」頭の中に声が響く

……

ヒュゴォォォォ……ドォンッ!!!

土埃があちこちに舞い上がり

風が髪を吹き飛ばし、火花が空中に浮かぶ

周囲の地面が黒くなり、ひび割れ

奇妙な影が背後に円を描いた

「一体…何が…」俺の手が顔を覆い、目を細める

シュン…

緑の光があちこちを照らし

半月の輪が目の前に現れる

一つの音が、あちこちに響く

「お前はどこへ行こうとしてる…」

「カグヤ。」


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