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静時の流れ - 潮騒の誓約  作者: Minateru
残響の果てに

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31/35

残されたもの

朝の陽光がすべてを明るく照らし出す……

街路の間に土石の塊がはっきり姿を現す……

人々があちこちに群がり、行き交う……

ガラッ…ガラガラ……

土石を満載したトラック……

大型機械が交代で石を積み上げていく……

そして兵士たちの服に染み込む汗の滴……

シャッ……シャッ……

薄い塵が隅々まで覆い尽くす……

音があらゆる場所に響き渡る……

顔を覆った人影たちが、その中に飛び込んでいく……

ジャー……ジャー……

黒と黄金に混じった深紅の色……

流れが次々と貯蔵タンクの方へ向かう……

ズリ……ズズッ……

苦悶の表情が浮かび上がる……

白い鎧が次々とトラックの荷台へ……

軍服を着た者たちが横たわる場所の隣に……

………………………………………………………………………………………………………………………………………………………

ドン……

「なあハル……」レンが顔を下げる

「どうした?」俺が顔を向ける

「どうして俺たち……こんなこと……しなきゃいけないんだ……?」レンが両膝に手をつく

「決めたのは俺たちじゃないか?」俺が首を傾げてレンを見る

「このまま放置して去るわけにはいかないだろ?」俺が周りを見回す

「お前ってやつは……」レンが顔を上げて俺を見る

「まだその癖……直せてないのか?」

「いつも……こんなことばっかり気にして……」

「もしかしたら、直せないかもな……」俺が微笑んでレンを見る

「だって、そういう俺だから。」

…………

ハハハハハッ……

後ろから響く笑い声……

「自業自得だろお前ら!」腰に両手を当てた人影

「お前らが騒ぎを起こさなきゃよかったんだよ?」

「お前らが始めなきゃ、こんなことにはならなかった!」

ガッ……!

「何だって?」レンが体を起こす

「俺は思ったことを言ってるだけだ!」少女が両手を肩の高さまで上げる

「俺が間違ってるか?」

「お前らが先に攻撃しなきゃ、今反撃される理由なんてないだろ?」

ズンッ……ザッ…

「偉そうに言うなよ!」レンが手を振り上げる

「先に攻撃してきたのはあいつらだろ?」

「あいつらが攻撃してこなければ、俺たちがこんな風に自衛する必要なんてなかった!」

ドン……ドン……

「お前には何が分かるってんだ!」少女が目を吊り上げる

「俺をお前らと一緒にすんな!」少女が顔をしかめ、頭を高く上げる

ザッ……ザッ……

「お前は自分を何様だと思ってんだよ?」レンが顔を近づける

「それにお前は?俺がなぜお前に気を使わなきゃいけないんだ?」少女が睨み返す

……

パンッ!

「ここまでだ、二人とも!」一人の人影が進み寄る

トン…トン……

「二人とも対立してるのは分かるけど……」コウカが二人を見て微笑む

「今はそういう時じゃないわ!」

「でもホシマさん……」レンが向こうの少女を指差す

「あいつが先に言い出したんですよ!」

「俺は事実を言っただけだ、聞くか聞かないかはお前の勝手だ!」少女が腕を組み、顔を背ける

……

スッ……

「じゃあ二人はここで言い争いを続けて……」コウカが遠くを指差す

「……周りのことは無視するつもり?」指の方向から一つの背中が現れる

みしっ……

まだ白い包帯を巻いた腕……

顔をしかめ……

汗がびっしょり……

ゆっくりと白い鎧をトラックに積み上げ……

散らばる小さな肉片とともに……

体を低く曲げて少しずつ……

鎧から手をそっと引き抜き……

肉片をそれぞれ別の場所に置いていく……

……

「おっさん……」レンが小さく唇を動かす

「それとも今からみんなを手伝って早く終わらせる?」コウカが微笑む

……

トッ……トッ……

「俺も早くやった方がいいか……」レンが小さく呟き、俺の方を向く

……

「お前もだよ……」コウカが少女を睨む

「自分の立場を自覚しろ!」

フッ…

「なぜ俺が錆びた缶に耳を貸さなきゃいけないんだ?」少女が口元を歪める

「お前なんかに何が分かるって言うんだ。」

…………

タッ…タッ…タッ…

「やっと見つけた……」シノミが二人に近づく

「どれだけ探したか分かる?」

「さっさと俺について来い!」

「でも……」少女がコウカを睨みながら

グッ……

「でもじゃない、早く行くわよ!」シノミが少女の手を引く

「私の連れが失礼なことを言いました、ホシマさん!」シノミが頭を下げる

「どうかお許しください!」

「構わないわ!」コウカが微笑む

「でも次は自分の魚をしっかり繋いでおいてね!」

「誰を魚って呼んだ?」少女が進み出る

「やばいハヤサキ!」シノミがハヤサキを押し返す

「早く行くわよ!」

……

スッ……スッ……

「言ったでしょ……」シノミがハヤサキの背中を押す

「ここで変なこと言うんじゃないって!」

「お嬢様……」ハヤサキが振り返る

「でもなぜ俺たちはこんなことを?」

「あいつらが間違ってる、俺が正す、それだけのことです!」

「でも今はそういう時じゃないの!」シノミが顔をしかめる

………

カツ……カツ……

「タナカさん……」一人の人影が近づく

「ここで何してるんだ?」

「ハヤマ先生?!」シノミが体を固くし、目を見開く

「もしお前がここにいるなら……」ハヤマ先生が額に手をやり、周りを見回す

「残りの連中も近くにいるんだろうな?」

「先生……ここで何を?」シノミが顔を上げる

「お前たちを迎えに来たに決まってるだろ?」ハヤマ先生がシノミを見る

「それで、あの小娘は誰だ?」ハヤマ先生がハヤサキを指差す

「無知にもほどがある!」ハヤサキが指を突きつける

「よく聞け、人間!」

「俺は……」

パッ!

「あの子はハヤサキ……」シノミがハヤサキの口を手で塞ぐ

「最近知り合った子なんです……」シノミが苦笑いでハヤマ先生を見る

「そうか?」ハヤマ先生が二人を見る

「じゃあ二人とも少し先生について来い!」ハヤマ先生がトラックの方を指差す

「見せたいものがある!」

………………………………………………………………………………………………………………

ガラッ…ガラガラ……

満載されたトラック……

周りを見回す人影たち……

見開かれた目と握りしめた手……

コッ……コッ……

「トガミ様……」コウカが俺に近づく

「どうした、コウカ?」俺が顔を向け、目を見開く

「少しだけ時間をいただけますか?」コウカが微笑む

……

「また二人で何か企んでるのか?」レンが目を細める

「こっそりデートかよ?」

「シノミに知られたらどうすんだ?」レンが軽く首を振る

ふふ……

「違いますよ、コバヤシさん。」コウカが微笑む

「あなたも一緒に来てもいいですよ。」

「いいのか?」レンが目を見開き、口を少し開ける

「ダメだったら誘うわけないでしょう?」コウカが微笑む

ピョンッ!

「最高!」レンが飛び跳ね、満面の笑み

「もう仲間外れじゃない!」

……

「コウカ……」俺がコウカを見る

「どこに行くんだ?」

「すぐに分かりますよ、トガミ様。」コウカがトラックの方を指差す

…………

コツ…コツ……

巨大なトラックが目の前に近づいてくる……

周りの人影が四方に散っていく……

ピタッ!

「どうしてお前がここに?」レンが足を止め、遠くの人影を指差す

「そっちこそだ!」少女が進み寄る

「なぜお前がここにいるんだ?」

「先に答えろよ!」レンが顔を近づける

「なぜ俺が先なんだ?」少女が顔をさらに近づける

………

コツ…コツ……

「シノミ……」俺がシノミに近づく

「どうしてここに?」

「ハヤマ先生が呼んだの……」シノミが首を傾げる

「お前は?」

「ハヤマ先生もここにいるのか?」俺が首を傾げる

「うん、そうだよ。」シノミが微笑む

「俺たちを探しに来たみたい?」

「でも、お前はまだ俺の質問に答えてないよ?」シノミが顔を近づける

「それは……」俺が顔を逸らす

「コウカが呼んだから……」俺が手に顔を当てる

……

むっ……

「またデートかよ?」シノミが頬を膨らませ、顔を背ける

「分かってるよ、お前はもう俺なんかいらないんだ……」

「違うよ!」俺がシノミに手を伸ばす

「頼まれたから手伝ってるだけだよ!」

「見てみろ、レンも一緒に来てるだろ!」

「お前のその性格のせいだよ!」シノミが俺を見て目を丸くする

「誰が周りに優しくしろって言ったんだよ!」

………

パァンッ!

「全員揃ったな?」ハヤマ先生が進み寄る

「さっさと乗れ!一日中時間があるわけじゃない!」

「でも先生、どこに行くんですか?」俺がハヤマ先生を見上げる

ガチャッ!

「黙ってついて来い、すぐに分かる!」ハヤマ先生がトラックを振り返る

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