【完結】竜の背に乗り見る景色は　〜ボートレーサー訓練生が『軍隊』に入隊した結果、異世界の英雄になりました〜

「ここでの生活は名残惜しいけど、帰る方法もあれば知っときたいので、すみませんが命を賭けてください」なんて絶対に言いたくない———!!


小学生からモトクロス競技で腕を磨いた若月和希、16歳。自他ともに認めるスピード狂で天真爛漫、曲がった事が大っ嫌いな和希の夢は、ボートレーサーになる事だ。

　中学を卒業して念願のボートレーサー養成所へと入所を果たした和希は、レース実習中に事故に遭い、異世界へと転移してしまう。

　意識のない状態で異世界の空へと放り出された和希だが、奇跡的にも一命を取り留める。一時的に失った記憶が戻るのも束の間、和希が知らされたのは『モン・フェリヴィント』という地名と、そこが巨大な竜——『風竜』の背中の上で、『軍』という組織で成り立つ集団だという事実。

　五ヶ月後の地上降下に、もしかしたら元の世界に帰る手掛かりがあるかもしれない——。
　か細い希望を胸に、慣れない竜の背の上で強制的に軍の任務に就いた和希は、『落人の忘れ物』と呼ばれる元の世界の遺物からモトクロスバイクを見つけそれを直すと、次第に人の輪も広がり始める。

　だけど、平和な時間は長くは続かない。

　『風竜』の後継竜の誕生で、運命の歯車はゆっくりと動き出す。
　
　世界の創造者——『母竜』の思念との邂逅で、知った世界の深淵とは。
　
　———そして、スピード狂のボクっ娘は、竜の上で何を見たのか。

　仲間との絆が一人の少女の運命を変えていく。異世界転移ファンタジー。


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