景色と違和感
閉じた瞼からも分かる目が眩む様な光
眩しさに目を細めながら開く⋯
目に映ったのは美しくも懐かしく感じる景色だった。
青々とした木々に素足に優しく触れる草
優しく包み込まれるような風の中の暖かな陽射し、
陽射しに照らされ熱を持った木々が発する独特の青臭いながらも何処かのどかに感じる匂い
この素晴らしく日向ぼっこに向いている草原
(あの景色に似てるなぁ)
そう思いながら辺りを見渡すと花⋯の様に見える物、
似ているだけで違いに気付いてしまった…
花に見えたそれらは風が吹いていないのに動いている、
そして遠くから聞き慣れない音や声らしきものが聴こえたからだ。
「ココは何処なんだろう?
出張や旅行の予定は無かった⋯筈だし⋯」
困惑しながら辺りを観察する。
ふと草木が揺れ風が吹いた時、異常な違和感を感じた。
違和感⋯その正体は恐怖だった⋯
先程揺れた草木の奥から、なんとも言えない恐怖を感じ、
よく観察してみると思わず戦慄した。
聞き慣れない悲鳴の様な雄叫びが聴こえたからだ。
体が思うように動かない…腰が抜けてしまったのか⋯
(ココは何処で、今何が起きてて⋯今の声は⋯何?⋯怖い⋯)
恥ずかしくも自分には友人と呼べるひとはあまり居ない、
唯一こんな自分にも、寄り添ってくれる誇らしい親友2人⋯
そんな2人は見渡す限り今は居ない。
数日前、確か結婚式がどうとか出張がどうとかの話を、
友人宅で呑みながら話した事を思い出していた。
(つまりこれはその付き添いか何かなのか?)
等と的外れな事を考えていた時、
目の前の茂みから足音⋯これは駆け足?が聴こえた。
やはりココは自分が知る場所では無い様だ…早く逃げなきゃ⋯
そう思い、重い腰を上げようとするも上手く上がらない、
やっとの思いで上がった腰もすぐに地面に着いてしまった…
目の前に見知らぬ人が立っていたからだ。
身構えず転けた事により、さらに暫く動けそうにない⋯そう思った時、
『 何してる?!此処は危ないから早逃げなさい!!』
恐くではあるが“何か怒っている“という様子は理解出来のだが、
しかし⋯大変申し訳ないが何を怒られているのかが分からない。
成程、ココは外国なのか⋯と呑気な思考で居ると
急な浮遊感を感じ慌てふためいた。
『暴れるな!!何もしやしない!!見た所、道に迷った訳あり娘だろう?安全な場所まで連れ⋯』
何を言っているか分からないが、心配し自分を助けようとしてくれているのかな?なんてそんな思いも
ドスッという鈍い音と共に再び地面に打ち付けられるまで、そして茂みに見えた違和感がある影⋯
それらを見て固まるしか無かった⋯




