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【書籍&コミック4巻発売中】世界で一番『可愛い』雨宮さん、二番目は俺。  作者: 編乃肌
四章

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14 人気メンズモデル『hayate』

「いやぁ、『hayate』くんいいねぇ! 流し目も決まっているし、そのポーズも表情も最高だよ!」

「はあ……実物は写真で見るよりめちゃめちゃ格好いいよぉ、『hayate』……生で会えるなんてついてる!」

「さすが今季の女性人気ブッチぎりの一位だよね」

「彼氏になって欲しいし、なんなら結婚して欲しい……!」


 大仰に褒めそやす男性カメラマンさんに、頬を染めてヒソヒソ話す興奮気味な女性スタッフさんたち。


 グリーンバック……撮影後に背景を合成しやすくなる、緑色のスクリーンのところに立ってカメラを向けられていたのは、hikariの輝きに勝るとも劣らないとんでもない美男子だ。


 彼は非常に洗練された動きで、淀みなくポージングを変え続けている。



 そう、『大物モデル』とは『hayate』だったのだ。



 束感セットの眩い金髪に、神秘的な碧眼というまるで王子様のような配色は、ちょっと調べたところご両親が北欧系なのだとか。

 あちらから結婚後すぐに日本に移住してきたそうで、『hayate』本人は生まれも育ちもバリバリの日本。雑誌のインタビューでは寿司と和菓子が好きだとあった。


 メンズモデルにしては身長はそこそこだが俺よりは高く、長い手足は羨ましいの一言である。


 秋物の撮影中なのか黒のタートルネックに、細身のジーンズ、首から垂らして掛けたインディゴブルーのストールは、すべて完璧に着こなしていた。


 顔立ちはタレ目に泣き黒子が色っぽく、爽やかな微笑みはこれぞ貴公子。



「こんな勝ち組キラキラ男が、俺とのコラボ撮影をオファーして来たのか……」


 やっぱり断ろう。

 俺のなけなしの男としての自尊心が死にそうだ。


「えっ!? hikariってhayateとコラボするの!? それって歴史が動くやつじゃん!」

「雷架、『おかし』」

「『おっけー!』『賢い雷架ちゃんは』『喋らない』!」


 もはや最後しか合っていないが、もういい。

 雷架はお口をチャックするジェスチャーをして、ちゃんと黙ったので。


 hayateの撮影はもう終盤のため、部屋の隅っこで雷架と並んで見守ることにする。

 途中で俺の存在に気付いたスタッフさんたちが「こ、この部屋、美男子と美少女が揃ってオーラがヤバい……!」と慄いていたのがおかしかった。


 なんならうちの学校が誇る美少女のひとり、雷架もいるしな。雨宮さんがいればもう最強だった。

 


 俺のカノジョは世界一!

  


 そんなことを考えていたら、カメラマンさんが「最後に一枚!」と宣言し、hayateが片腕を後頭部に添えたポーズを取った。見る者すべてを射止められそうな、真剣な顔つきをする。


 バチッと、その彼の目と俺の目が合って、俺はなんだかギクリとした。


 なんだか見透かすような眼差しだったのだ。



「はい、終了! お疲れ様、hayateくん!」


 カメラマンさんの一声で、場の空気が一気に緩む。次は俺の番だなと、浴衣の衿や帯を軽く整えた。

 お口はチャックでも目をキラキラさせている雷架をおいて、グリーンバックの方へ足先を向ける。


 その際、hayateとすれ違ったのだが……。



 彼はボソッと俺に耳打ちした。


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書き下ろしシーンも盛り沢山!なによりイラストが素晴らしい(◍>◡<◍)
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