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第9話 襲撃

大分間が空いてしまい、申し訳ありません…。


久しぶりの投稿ですケド、読んで頂けたら嬉しいです。



今、ルキナは泊まっていた宿の一室にいる。


ダイルのベッドにダイルと、1人の少女が腰掛けていた。



何故こんな状況になっているのか簡単に説明すると、ルキナが声を掛けた少女はカフェでルキナ達が助けてあげたアーニャという可愛いらしい店員だったのだ。


そして何故ソイツがここに居るのかは未だ謎だ。



ただ


「温かいスープが飲みたい。」

と彼女が口にしたから、仕方なく市販のスープを作って飲ませているだけだ。


「へぇ~あんた達旅してるのね。しかもルキナは記憶喪失なんだ~。」


スープの入ったカップを両手を温めるように握り、奴は口を開いた。


スープを要求して、なおかつ質問までするなんて、図々しい奴だ。


しかし、そんな事はもちろん口にしない。いつまた飛び蹴りが炸裂するか分からないからだ。


「あぁ。それで、コイツの記憶を取り戻す手掛かりをこの街で探してるんだ。」


ダイルが質問に答える。


「ねぇ…何か面白そう…!私も入れてよ。」


「おいおい。遊びじゃあないんだぞ。俺達はアビスソルジャーだし多少の事は平気だが、危険だ。」


「そんなの分かってるわよ。どうせ私、親いないし、どこ行ってもいい自由の身なのよ。だから大丈夫。」


アーニャが答える。


「まぁ、俺はどっちでもいいんだけどな。」


ダイルはアーニャの根気に折れた。


ルキナも仕方なくうなづく。


「それに女手が居た方がいいでしょ?ご飯だって困らないし、楽しいでしょ。」


アーニャがルキナに微笑みかける。

本当に暴力さえ振らなければ可愛いのに……



「暴力女と一緒にいても…恐怖しか…」


ルキナがぼそっと呟いた。


「何か言ったかしら……?」


ボキッボキッ!


視線を上げると、骨を鳴らすアーニャの姿が。


これ以上はよそうと思った。



「まぁ確かにそれは言えてるな…」


「何ですって!?」



アーニャの怒りが爆発しようとした…


が、その瞬間…


バチッ!


一瞬窓の外に雷が走ったようだった。


突然、部屋の中の明かりが消える。


二人の視線がアーニャへと注がれる。


「えっ私何もしてないよ…。」

アーニャはしどろもどろしながら首を横に振る。



「伏せろ!」


突然ダイルが声を上げる。その声とともに宿のガラス窓が音を立てて割れる。

同時に、黒い特攻服を着た男が4人入って来る。


「えっえっ何よ何なのよ!」


突然の出来事にアーニャは困惑していた。



「貴様、緑の輝石の保持者だな?」


特攻服に身を包んだ男が険を抜く。アビスソルジャーだ。


「だったら?」


「斬る!」



男が襲いかかってくる。ルキナはそれをかわし、部屋に置いてあった椅子を持ち上げ、男に叩きつけた。


男がひるんだ、その隙に剣で斬りつけた。


血が飛び散り、男は倒れた。



ダイルの方を向くと、あちらも既に終わっていたようだ。



「コイツら何だったんだ?さっきの雷は?」


「一回外に出よう。周りの状況を確かめたい。」

いきなりの戦闘を目の当たりにし、立ちすくんでいたアーニャを引っ張り、ルキナ達は外に出た。



外に出ると、夜だというのに空は雷が走り、明るく光っていた。


その雷は、ちょうどこの街の輪郭に沿って張られていた。


「雷の陣形か…コイツは中級レベルのアビスソルジャーの仕業だな。」


ダイルが口を開く。

彼の言うとおり、コイツは現時点の自分たちには強敵だろう。


「どうするのよ?」アーニャが不安そうに尋ねる。


「さっきの敵から考えると、俺達が狙いだろう。このまま放っとけば、この街に何されるか分からない。奴らの本陣を叩くぞ。」


「じゃあ、あの雷の出ている教会の所に行けばいいんだな!?」


ルキナはダイルに尋ねる。


「ああ。そうだ。行くぞ!」







15分後、彼らは、この街の頂上に位置する教会の付近にたどり着いていた。


時間は、深夜を指しており、停電により街はいつも以上に暗かった。空にはまだ雷が走っていた。

教会は既に儀式は終わったのだろう。人の気配は感じられなかった。



しかし、ルキナ達が入り口の近くまで行くと、護衛のアビスソルジャーの男が2人立っていることに気付いた。



「どうする?アイツらと戦えば、中にいる奴も俺たちの事に気付くぞ。」

「それは、私に任せて!いい考えがあるの。」

とアーニャが自信に満ちた顔で言った。



アーニャはおもむろに2人組みの方へと歩み寄った。


「おい、アイツあんな無防備に突っ込んで大丈夫なのかよ?」


ダイル達は顔を近づけ、不安そうにアーニャを見守る。


彼女にもしもの事があれば、すぐにでも駆けつけられるようにと準備は万全なのだ。



「ねぇ、こんな所で突っ立っていても、疲れるだけでしょ?私とちょっとお喋りしない?」


アーニャは2人組の前に立つと、セクシーなポーズをとり、誘惑した。


なるほど…色気作戦か…。


ルキナ自身も落ちない自信は無かった。



「よし、ルキナ。アーニャが気を引いてるうちに背後に回るぞ。」



ダイル達は気付かれないように男たちの背後へと歩み寄った。



「何を言ってるんだ!貴様何者だ?まぁちょっとくらいお茶しないか?ここから先は侵入禁止だ!おいしい茶葉があるんだ。最高級だぞ。」



言っている事が支離滅裂だ。だが、赤く染まった頬を見ればまんざらでもないらしい。



狼狽する男たちの背後からルキナ達は刀の柄の部分で後頭部を殴り気絶させた。



「よし、上手くいった。流石だな。アーニャ。」

ダイルが感心したようにアーニャを見る。


「でしょー?私も恥ずかしがったわよ!」


アーニャは少し顔が赤くなっていた。




「よし、中に入るか!」

ダイル達は複雑な装飾の施された教会の扉を開いた。





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