第2話 旅の供
ここは砂漠の町、ラマール。
ここはオアシスに近いというだけあって、交易の盛んな町だ。
そして、今俺はこの町のメインストリートとも言える大通りの真ん中にいる。道の両脇には商人達が店を並べ活気に満ちている。
「おい兄ちゃん、あんたアビスソルジャーだろ?」
振り向くと5人の男が立っていた。
ゴツい体つきに、それぞれ武器を身に付けていた。
アビスソルジャーハンターだ。
アビスソルジャーハンターとはその名の通りアビスソルジャーを狩って賞金を稼いでいる強者達だ。
彼らは、もちろん奈落と契約しているわけでもないので、たいてい複数人で襲撃する。
「だったらどうする?」
男が棍棒を振りかざし、襲いかかってくる。
1人目を軽々と避ける。
相手の懐に潜り込み、剣の柄を相手の腹部に食らわす。
もう一人の男も同様になぎ倒していく。
次の2人組も続いて襲いかかってきた。
俺は、勢いよく地面を蹴り、軽々とジャンプし、2人の男の横っ面に蹴りをお見舞いした。
ドサッと音を立てて男達が地面に倒れる。
しかし、俺が着地したと同時に背後から残りの1人が切りかかってきた。
(マズい…よ…避けられない。)
と諦めかけた瞬間、
「ズシャ!」
男は背中から斬撃を受け倒れた。
「たっ…助かった。」
「おい!大丈夫か?少年。」
そこには、俺より少し年上で18くらいの青年が立っていた。
髪は少し暗い赤髪で、これまた黒地に赤色の兵士の服で、首に付いている首輪を見たところ彼もアビスソルジャーのようだ。
「ありがとう。助かった。」
「おう。構わんよ。君もアビスソルジャーのようだ。俺と手を組まないか?」
青年は一息ついて続けた。
「知っての通りこの砂漠は危険だ。仲間が居た方がいい。で、俺は仲間がいない…どうよ?」
「ああ。組もう。」
「よし、話は早いな。俺はダイル=テアード、あんたは?」
「俺は記憶喪失なんだ。名前は無い…。」
「そうか、じゃあルキナってのはどうだ?ほらアシュラム伝説の。」
「何でもいい。」
「じゃあルキナ、行くか!」
「ああ。」
こうしてルキナたちは手を組んだ。
砂埃が舞う中、2人の男が歩き出した。




