第1章2 嵐のような親切
「不幸だ......」
見慣れない街並み
獣の耳を付けた人
あっ!いま空を飛んだ奴がいる
車という概念がないのだろうか馬車しか走っているのを見ていない
「えぇぇ.......マジでわからんどーしてこーなったん、でも見た感じ街並みはどこかで見たことあるぞ、たしかドイツのどのあたりだっけかにあった気がする」
石畳やカラフルな家どこかメルヘンな気分になりそうな街並みではあった
そこに存在する生物すべての概念を肯定しなければだが
いや俺と同じような人も歩いているがな
「落ち着け俺、ひとまず現状確認、誰か襲ってきても一応竹刀はあるから大丈夫だ俺!今は何時だろう?」
ポケットから携帯を取り出し時刻を確認する
現在の時刻は11時30分
コンビニから約一時間ぐらい経っている
多少期待していた電波はなく圏外になっている
「はぁぁ........やっぱダメかこれじゃ電話もできねえ、する相手もいねえけど、ふぅ....ここじゃあ俺のいたところと昼と夜逆ってかんがえてもいいかな?根拠ねーけど」
現状でできることといえば携帯が使えるかどうかを確認するだけだった
「時間が確認できるだけで結構安心できるからよかったぁー」
安堵の息をはいて体の力を抜く
ーーその一瞬の隙を狙ったのが如く俺の手から携帯を盗み出し走り出す女の子がいた
「えっ?!俺の携....えっ?!!」
「ばーか盗まれる方が悪いんだよ変な格好した兄ちゃん!!」
いま唯一安心できる一つの道具を盗まれた
俺より確実に年下の女の子に銀髪だけど
そんなことよりいまは追いかけるのが先か?
周りの人は誰も手助けしようとしない
周りは起きるのが当たり前と思っているぐらい現状の俺を無視している
あーあ、とやられちゃったかみたいな感じで俺の方見てる奴もいる
失笑しているやつもいる
「ああもう!この世界も俺に対しては辛辣かよ!待てやゴラァァ!!」
声を荒げて走ろうとする
がその足はすぐに止まる理由は盗んだ女の子はもう捕まっていたからだ1人の少女によって
「は、離せ!離せよっ!」
「駄目よ、取ったもの返すまで離さないわ」
辛辣だったこの世界にも優しさはあるらしい
俺のために銀髪の子を捕まえてくれたのだ
よく見ると結構美人だ蒼髪で身長は俺より低いぐらいだから160ぐらいだろうか凛とした眼差しのなかにどこか優しさがある、幼さが少し残る顔立ちから俺よりも年下だろうか黒いフード付きのコートを着ているからだろうか銀髪の子を掴んでいる手はとても白く感じる
「あなたね、この道具の持ち主は」
「あっ、お、は、はい、そう.....です」
思ってたよりも動揺した声がでた
コミュ症かよと自分を恨む
「今度は盗まれないようにね」
携帯を受け取った瞬間銀髪の子は全力で逃げていった
「見ない顔だけどどこから来たの?最近あなたみたいな人は盗みの対象になるらしいから気をつけてね」
「え、ああ、ありがとう.....ございます...」
思わず敬語になってしまう明らかに年下だろう
「私はエリア、あなたは?」
「ああ、俺は藤堂椿よ、よろしく!」
突然の自己紹介に驚いたものの少しは慣れてきた
というよりいきなり自己紹介するなんて普通ならしねーよななどと思いながらもこの少女の名前を知れたことに少し浮かれ気味になる
「トウド....ウツバキ?変わった名前ね?いや!あなたを変人扱いするわけじゃないわただあまりきいたことのないなまえだったものだからうん!トウドいい名前ね!うん!」
思ったよりも変わった子なのだろうか第一印象とは凄いな最初出会いがなけりゃなんだこいつしか思わないだろうしかしいまはものすごく可愛く思える
「ちなみにトウドじゃなくでトウドウね、トウドウ、ツバキ」
「ああ!ごめんなさいツバキねわかったはツバキ!」
「お、おう、ところでここっ」てどこかわかる?と言いたかったが先に
「ごめんなさい少し急いでるからまた縁があったらね!」
といった感じで早歩きでこの場を去る
嵐のようにイベントが起き過ぎ去っていった
何一つこの世界のてかがりが見つからず
この世界には優しい子や盗みを図る子がいることぐらいしかわからず
これが事件だったら迷宮入になりそうなぐらい状況が変わらなかった
「ふぅぅ、とりあえずファンタジーのラノベみればある程度わかるようになるだろう」
ツバキが頭を絞り出した答えは他人から見ると頭おかしいと言われるぐらいの案だった
というか、この状況で冷静になれるほうがおかしい
そう思いカバンからラノベを取り出し近くにあった階段を椅子にラノベを読み始めた




