第55話 百"蟲昼"行②
魔王・勇者階級の中でも最上位クラスである存在値1億超えの怪物が4体同時に戦場に現れた。
しかも千年前に確認されていた"毒魔蟲族"と未確認の他三系統も同時である。
酒呑童子
「貴様ッ!やはり結界を破ったのは本当のようじゃな!どうやった!!」
酒呑童子がこの場の静寂を先に破った。
「なにって…う〜ん。元々解析系の特有能力は持ってたし?あとは協力して破ったけど?」
「は?」
メルシアが反応する。当然である。結界は軽く百は超える妨害結界と結界修復用結界、更に解析鑑定を阻害する魔法まで何層にもかけていたのだ。
それを特有能力とはいえ破る事など不可能に近い。
破るなら一つ一つ丁寧に解析しなければ他の結界からの干渉で詰むのだ。そんな芸当が出来るのは、究極能力を保有した存在でない限り…。
「まぁボク達の能力の力ってのもあるけど一番はシヴァちゃんの能力だよね~。」
黒紫髪の少女の様な外見の魔蟲族がそう語ると
「フフ、まぁ究極能力ですからね。しかも結界の解析から」
白い長髪の下半身が蜘蛛の女がそう言ったしかも聞き捨てならない言葉を残して
メルシア
(冗談じゃろ!究極能力は名持かつ真化を果たさなければ獲得不可能の能力じゃぞ!?そんな都合よく獲得できるものか!!)
しかし実際に究極能力がなければ結界を破った事に説明が着かないのも事実である。
しかも先程から"鑑定"を行っているにも関わらずこの4体の解析結果が出て来なし。
恐らくは妨害されているのだろうが「鑑定妨害」の能力でもここまで完璧に妨害出来ない。
てか確実に敵対したら勝ち目ないでしょコレ!!
さて…とりあえず。敵対する原因と成りそうなのが酒呑童子だし敵対する前に止めるか。
メルシア思念伝達
(酒呑。一応言っておくけど敵対しないでね?確実に死ぬから。辞めてね?)
酒呑童子
(分かっとるわ!4体同時は無理じゃ流石に!!)
本当に大丈夫だろうか?鬼族はかなり血気盛んだしとんでもなく嫌な予感がする。
あとさっきから4本腕の魔蟲族がずっと一点を見つめている。
転移者ともう一人達を見ているようだ。なんで?
…………………………
さぁて、とりあえず私の産まれたばかりの眷属達からの応援要請を受けて来てみれば…。
なんかいっぱいいるなぁ。解析鑑定では"鬼族"と"森人族"であるらしい。
後方ではアラクネお姉ちゃんの眷属である女王を筆頭に私達4人の眷属達が人間狩りをしている。
女王の"MP集爆放出砲"が着弾するよりも早くコイツ等が集団転移で逃げていたから来たんだけど…人間の方もなんか転移で逃げのびてるのがいるねぇ。
かなり遠いし面倒くさいから良いけど。転移先は既に解析済みなのだよ!!いつでも奇襲が掛けられるというものなのさ!!震えているが良い!
…まぁ人間に特に恨みはないし?攻撃する理由もないからやらないけどね。
まぁ理由が出来たら殲滅するけどな!!
…ぁ、Lv上げ、…まぁ今度で良いか。うん。
ちなみに私の眷属達はほとんど孵化し終えだいたい4000匹程いるのだが全員を戦場に送り込んでいる。Lv上げをしてもらおうかなと思ってね。
やっぱせめて上位ぐらいは強くないとこの先不安だから仕方ないね。
ちなみにお姉ちゃん達の経験則からこの数いてもかなり減るらしくあとで「産卵Lv6」でもう一度大量に産み出して置こうと思った。
さて、とりあえず人間の事は眷属達に任せておいて私は目の前の鬼族と森人族の対象だ。
別に殺すつもりはないけどまぁ殺しても良いという曖昧な感じだね。正直どっちでも良いけど。どうしよ。
『恐らく魔王と関係がある可能性があるので殺しはダメですね。友好関係を築くとまでは行かずとも敵対は避けるべきでしょう。』
なるほど?魔王かぁ。たしか私も魔王・勇者階級って階級だったけどそれがデフォルトで更にそれ以上の階級の魔王もいるって前に聞いた事があるね。
敵対すると面倒くさそうだしどうしたものか…。
ん?なんかあの森人族見たことある気がするな?
あんな感じの見た目のやついたよね?
あと隣の錫杖持った男の方も見たことあるぞ?
見た事あるよ私!!
てか同じじゃんか!!数少ない私の友達だ間違える筈もなし!!
黒沢 日向
「俊二とカカオじゃん!!!」
シュン・カカオ
「え?!なんで知ってんのっ…て日向!!」「え、ぁ日向?!!」
異世界転生から数ヶ月、前世の友達と再会である。




