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エルフの少女グラティア〜永遠の命を持つエルフに人族が恋をしたら、こうなってしまう〜  作者: くろくまくん


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港町ポルトゥスに着いたぞ

馬車でゆるゆると向かうところ数刻。

港町ポルトゥスに危なげなく着く一行。


お楽しみの海鮮にはありつけるのか?



◯登場人物


グラティア(慈愛):エルフ族の女性、256歳。ルミノース国生まれ、ルミノース育ち。精霊魔法を使える。街中で出会った人族のアルドに興味を示し、行動を共にする。


アルド(情熱):人族の男性、16歳。二人暮らしだった父フィデリスは不慮の事故で亡くなる。グラティアに好意を寄せるが……。


ムジカ(音楽):エルフ族の男性、320歳。吟遊詩人。

色々な国や、世界を巡りながら、詩を綴る。グラティアとアルドの二人のことを気に入っている。女たらしだがグラティアのことは口説こうとしない。


ルシーダ・ラジール:人族、18歳。ラグルス・ラジールの娘。母親は亡くなっており、ラグルスの考えでムジカやグラティアとの繋がりを作る意図もあってグラティア達3人に依頼を頼んだ。ルシーダ(明るい)

 ついに、港町ポルトゥスに着いた。


 さぁ、美味しい魚を食べることができるのか? それとも……?


 馬車が街の中に入り、馬車と馬も休めそうな、大きめの宿を探し、そこに停めたようだ。


「美味しい魚! 新鮮な魚! インスラー皇国に行った時はこっちじゃなくて、全然別ルートだったから、ホントに久しぶりな気がするよ〜」


 ムジカが久しぶりと言う時は、五十年くらいは経っていると思う。


 ただ、なんとなく思ったのは、出発の時にも少し言っていたが街の賑わいがあまりないような気もする。


「グラティア、ムジカ、アルド。とりあえず宿で湯を使わせてもらって、それから街の様子を見に行きません?」


 ルシーダに呼び捨てにされると、なんかイラッとくるな。いや、まぁいい。冒険をしている間は仲間だからと言ったところだからな。私は大人だ、そんなことを気にするエルフではない。


「ルシーダ、ここの宿って結構豪華そうなんだけど……宿代とか大丈夫なの? 僕がマグヌスで住んでいる家の百倍くらいデカいんだけど……」


 アルドが心配するのも無理はない。おそらく、馬車も停めることが出来る規模の宿だから、他の国からの旅人や貴族相手の商売をしている宿であろうことは私でもわかった。


「え? お金のことは気にしなくていいわよ。今は冒険者だけど、一応伯爵令嬢なんですから。さっそく入りましょう」


 ちなみに御者の二人もポルトゥスに留まっている間は、暇を与え、何かあればすぐに言ってくるようにはしていた。


 長旅……というほどの距離ではなかったが、湯を浴びて、服を着替えると、それなりにさっぱりはした。ん、この旅の目的って、一応ルシーダの護衛ということなんだよな。もう完全に魚を楽しむ会のようになってしまっているような。


「宿の方に、美味しい魚を出してくれるお店を聞いておきましたわ。旅人向けの綺麗で上品で高いところと、地元の方向けの汚くて下品で安いところと二種類ありますが……」


 もの凄く両極端な店舗だな。ルシーダにムジカが言う。


「ルーシーちゃん、たぶん宿の人も旅人向けの所に行ったほうがいいですよ、っていう暗黙の提案だと思うよ、それ」


「ムジカさん、そうなんですね。でも、せっかくだから色んなお店の味を楽しみたい気持ちもあるな〜、僕は」


 と、アルド。うんうん、私もそう思うぞ。観光向けの上品な店も悪くはないが、マグヌスの貴族向けのラ・メーラを思い出してしまう。まぁ……あそこは悪くはなかったがな。


「とりあえず、店の雰囲気を直接見てから決めることにしましょうか」


「そうだな。私はとりあえず腹が空いたからなんでもいいから食べたい」


 ルシーダに提案する私。


「グラティアは結構食いしん坊ですの? 私も美味しいものは大好きです。ここポルトゥスは魚料理ももちろんだけど、港町なだけあって、海の向こうから来る、珍しい食材に巡り会えることもあるそうですわよ」


 う〜ん、私は元々外来モノは好かんのだがな……まぁモノによるのかな。


 宿から少し歩くと、飲食店が並んでいるのが見えてきて、ひときわ店構えの豪華な店舗が目に入った。きっとルシーダの言う上品な方の店だろう。


「わぁ〜、いかにも! という感じの店構えですよね。マグヌスの貴族向けのお店に近い感じ」


 アルドが素直な感想を言う。


「初めはちょっとリッチに行きますか〜。お父様から旅の費用に関してはちゃんと頂いてますから、皆さん気にせずに」


 ルシーダはそう言ってくれてはいるが。依頼を受けた時点で、支払いに関しては気にしていない。


「じゃ、まぁとりあえずここに入ろうよ〜。ごめんくださーい、四人で」


 店の入り口の扉を開け、ムジカが来店を店員に告げる。


「いらっしゃいませ。誠に申し訳ないのですが、只今当店自慢の海鮮メニューは新鮮なものではなく、過去にとれた冷凍ものになりますが、よろしいでしょうか?」


 な、なんだと……??


ポルトゥスに着いて、宿でひとまず落ちついたグラティア達。


宿の者のオススメの、旅人向けの店というところにひとまず入ってみたが、


新鮮な魚介はないと言われる。

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― 新着の感想 ―
久しぶりのグラティア(・ω・) あ、アルドくんの身長が伸びてる!? とか言ってみる。 急速冷凍技術、というか急速冷凍魔術が発達してるのか。 そうなるとまさか遠洋漁業も? 魔術を駆使してクジラを狩る漁…
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