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血から現れたのは、豊満な体系の女性―ソフィア・アイメルトその人。
異能には、位階がある。そのなかで最強と言われる位階「神域」の称号を持つ一人がソフィアだ。
国すら傾かせると言われる「神域」は、広い大陸のなかで、数人しかいないと言われる。
―最強の異能者、アイメルト家の女王
ガクは、その姿に釘付けになる。
その髪は、白に近い金髪。束ねられた髪は、腰まである。その瞳は、目隠しで隠してある。だが、見られている、と強く感じた。
真紅のコタルディ(細身の、身体をぴったりと覆うようなドレス)。そして、目を引くのは、こぼれるほど豊満なバスト―その胸元から深い谷間が一部覗いている。
「久しぶりやなぁ、愕」
地の底から響くような低い声。それでいて、引き寄せられずにはいられない甘い響き。まるで首筋を舐められたような。
ガクは初めて名前を呼ばれ、震える。
「会ったことないでしょ、あたしたち」
チユキの声に、相手が本物のソフィアではないと、分かる。
「いけず」
ソフィアは、その真赤な唇を震わせる。瞬時に手に現れたのは、真赤な槍。
「おいおい……もう高速とかいうレベルじゃねえぞ」
チユキがつぶやく。その口調は、ニッコラのイメージが投影されているのか、妙におかしい。
―まずい。イメージが押されてきている。
ソフィアが、こちらに手を差しだす。
その瞬間、ガクとチユキの頭上で、槍が形成される。虚空から「何か」が集まったのは、分かったがあまりにも速すぎた。
空が見えなくなるほどの大量の槍。それがガクに降り注いでくる。
―これは、避けられない
ガクは、眼を閉じた。
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