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67話

 誰かが、自分の為に命を削って闘っている夢を見た。それは凄絶で、そして、内臓が潰されるような苦しみをともなっていた。





 ひとりの少女が、目を開ける。ベッドの上、清潔なシーツの臭いがした。身体は、ベッドの上で力なく横たわっており、力が上手く伝わらない。


 明るい陽射しが降り注ぎ、木が静かに揺れていた。窓から見える景色から、二階以上の建物にいると分かる。


(いき……てる)


 ソーニャは、視線だけを動かし、部屋のなかを見る。


 ベッドの端に、誰かの頭。すーすーと、寝息をたてている。薄茶色の髪。


(ちゆき……)


 ソーニャは、その頭に触れ、ふとチユキの身体を見る。全身が湿布と包帯で覆われていた。


 ―守ってくれたんだね


 ソーニャは、チユキの頭を撫で、


「ちゆきは……すごいね」


 寝ている少女が、すこしだけ微笑んだ。

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