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廃墟、某所―
街の端、小高い丘の上に、巨大な城が建っている。元々は、領主や、それに連なる要職の家だったのだろう。赤を基調とした派手な装飾は、ほこりで輝きを失っていた。
寝室は、バニラや砂糖のような、甘い臭いが充満している。ベッドの周囲に置いてある、白く小さな花が放つフェロモンが原因だ。
そのベッドの上で、一人の少女(?)が寝転がっている。
甲冑とフリルを掛け合わせた服装は、傭兵の奇抜な衣装を連想させた。
少女は、長い髪を二つのおさげにしていた。その一方を、手で触りながら、片方の手では、筒状の物を口に付け、そのから出る煙を吸い込み、時おり、吐き出している。
「ピピポ様!」
声がし、少女は、起き上がる。
「……なぁんだァ?」
煙を吸ったまま、少女が起き上がる。視線の先には、二人の騎士。完全武装している《雫の騎士》だ。そして、彼らが拘束しているのは、二人の男女。
一人は、顔色の悪い青年。中性的な顔をしているが、身体つきは筋肉質だ。もう一人は、背の低い少女で、黒い髪を、長いおさげにしている。そして、特徴的な耳をしていた。
「こいつら、どこで?」
ピピポ、と呼ばれた少女は、騎士に聞く。
「警備していたところ、見つけました」
ピピポは、ベッドから降り、女の方の顎を掴む。そして、その顔を観察する。均整取れた骨格、肌の色素は薄く、触れば折れてしまいそうだ。
―吊り目だが、キツイ感じはしない。まるで、お人形さんだ
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