↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/96

演習と試験

演習の賞品が今月はいい。

開会式中にアルシェイドとレオナに接触する。とりあえず二人の協力を取り付け、サムイルと合流した。


「サム、風王とは午後から段取るからさ、午前中はこっちに合わせて」


打ち合わせが終われば、上位勢の集まる辺りに移動する。お金の心配もなくなたし、今日は薬も道具も使う。


開始の合図と同時に僕は痺れ薬をばらまく。雷女帝の攻撃は脅威だが、僕だけを狙うものではないと知っている。クズ魔石を使って防ぐと、罠を仕込んで移動する。

サムイルにはアルシェイドとレオナのチームメイトをつぶしに行ってもらった。


距離を置き、状況の推移を見守っていれば薬に引っかかったのは半分ほどいる。僕は罠を遠隔操作し、煙を発生させた。更に混乱した場で、薬に引っかからなかった人を極小の魔術で狙う。


とにかく魔力の多い人たちをどんどんけずる。風王と防御に強い成績上位陣を残し、僕はアルシェイドのとこへ行く。


「チームメイトがサムに瞬殺されたぞ」

「いいだろ? これで賞品はアルの物だ」

「まあ、そうなるだろうな」


のん気に話しながら校舎に入る。狙いは工房長屋の連中がいない建て物だ。罠の解除は僕がやって人がいたらアルシェイドに片付けてもらう。


罠と生き物の気配を探るのはダンジョンでなれている。迷路になっていない校舎の攻略は簡単だが、罠師のあだ名持ちは別だ。そこは避けて、次々と建て物を攻略して行く。




昼の中間発表で、僕らは二位。アルシェイドは三位になっていた。一位にあるのは風王で、僕は四位以下の相手を確認する。

レオナの名前はないが、ちゃんと午前中は残ったようだ。午後からはアルシェイドとレオナに一緒にいてもらう。

僕は昼休みの終わりに風王に接触した。


「サムが学院祭の続きをやりたがっている」

「いいよ。グランドでやろう」


僕はサムイルのとこへ戻る。


「風王はグランドだ」


伝えればサムイルが目を輝かせた。

サムイルの邪魔はしない。僕はアルシェイドやレオナと一緒にいて、ある程度数が減るのを待つ。


午後からの場所規制で、罠師たちは演習再開そうそうに退場となる。防御特化の成績上位者は数の力に負けた。彼らの防御は強いが脅威ではない。

いつもなら広域に魔術を放つ人たちがいないのだ。時間をかければ攻略できる。


「ルキノのやる気がオレは怖い」

「ここまでルキノくんの予定どおりだとびっくりします」

「まだ終わってないから気は抜かない」


もう、個人単独で優秀な人は残っていない。チームで上手くまとまっている人たちを除けば、逃げている人ばかりだ。


「では、掃討作戦といこうか」


隠れている人は、脅かして出てこさせる。彼らを僕は攻撃しない。狙うのは彼らを狩るために出てきた人たち。

攻撃態勢にはいり、すきを見せた相手のメダルを僕は狙い打つ。

チームとして襲ってきたらアルシェイドに撃退してもらい、防御はレオナに任せた。


掃討が終わると、グランドへ向かう。

やる気出してがんばったけど、ダメぽい。

悔しさに任せて、僕は二人に向かって雨を降らせる。二人ともあっさりと雨が降る範囲から逃げた。


「ルキノ、邪魔するな」

「だって、風王が三位に残る。生存時間減らせば四位に落ちるかもしれない」

「その投げやりさだと、可能性低いんだろ?」


僕が落ちこんでいるのに、サムイルは楽しそうだ。嫌がらせに邪魔くらいしたくもなる。


「ルキノくん、何ねらい?」


僕のかわりにサムイルがこたえた。


「今月の一位から三位の素材だ」

「わかった。素材は提供するから邪魔はしないでくれ」


僕は機嫌を直した。

これで、魔草、秋月草と紫闇蚕の糸と明青緑鉱石が手に入る。にまにましてたらため息がいくつも聞こえた。




一位、僕とサムイル。二位がアルシェイドで三位風王、四位レオナ。演習が終わるまで残っていた人で上位を独占する。


翌日から試験なんてどうでもいいじゃないか。年度末に追試がある。必要単位さえ取れれば、僕は成績なんて気にしない。

なのに、みんなして試験が終わるまで渡さないと宣言されてしまった。


「ルキノ。演習であれだけやれるなら、実技試験はもっとやれるだろ」

「先生、僕、試験はがんばれない」

「真面目にそんなことを宣言するな」

「演習結果とあわせれば、Aクラス維持できるくらいにはやります」

「いいか? 試験は今のお前の力がどのくらいあるか調べるためのものでもある。手抜きを前提にするな」

「手抜きではありません。僕は、心の限界までやっています」


僕の二年の担任の先生に、鎮静効果のあるお茶の葉を贈呈する。二回目からは有料だけど、一回目は賄賂と受けとってくれてもいい。

育毛剤の注文を受けたので、ラムセイル先生とは仲がいいのだろう。


「先生は心労が多い仕事なんですね」

「同情するなら試験態度を改めろ」


僕は逃走した。




三週間に及ぶ試験が終わると冬季休暇で、僕とサムイルは飛竜貸し屋に向かう。冬季休暇の過ごし方はサムイルから師匠に話をしてもらっている。


まだ、先月の演習の賞品に触れられていないが、仕方ない。レヴィエス相手にごねる勇気を僕は持ちあわせていなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。