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4人目の筋肉さんにオムツを替えてもらい、スッキリしたらお腹が減った。
この歳(30半ば)になって他人に大事なあんな所あんな事やそんな事されるなんて羞恥で死ぬかと思ったけど、恥ずかしさに悶えて筋肉さんの顔におならと一緒にちょびっと出た身をぶっかけた瞬間羞恥なんて全く無くなったよね。
ついでに私のライフも無くなったよね。ゼロっすよゼロ。
乳児でよかったと思ったよね。筋肉さん笑ってたし。大人であれやったら100%殺されてたよね?
私も息子にやられたなぁ~、なんて懐かしい気持ちになっていたらリビングのドアがカチャリと開いた。
「ただいま~」
「ただいま~!疲れたぁ~!」
「おかえり、今日は早目に終わったのね!」
んお?何か来た。
ドタドタと足音を立てて近くにぃぃぃぃゃゃゃやああああああああああ!!!!!!
えっ?なに?私今投げ捨てられられたの??
浮遊感に内臓がヒュッてなる。
ライフゼロの乳児にトドメを指すなんて、この世界ヤバすぎない?白目剥いて涎垂らした乳児なんて現世で見た事ないってゆーかしぬしぬしぬぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!(この間約1秒)
壁にぶつかる衝撃に耐えようと身体にギュッと力を入れる。
いくら経っても来ない衝撃に恐る恐る目を開けると目の前には黒髪のイケメンがいた。
壁にぶつからなかったという安心感と怖すぎて上からも下からも穴という穴からいろんなもんが出た屈辱感になんとも言えない感情が溢れ出す。
折角きれいにしてもらったオムツもやり直しだゴラァ!!
腸が煮えくり返るってこんな感じかと思いながらギャン泣きしてやった!
イケメンゆっくり見たかったけど、そんなのどうでもいいくらいムカついた。
乳児大事にしようよ!てか、こんな扱い主人公だったら絶対されない!モブか当て馬決定じゃん!
その事実に更にムカついたのでもっとも~っと大声出して泣いてやった。
ご近所さんに虐待疑われればいいんだ。
ギャン泣き後のこの喪失感、なんて言うか多分賢者タイムってこんな感じなのかな。
しばらくあやしても何しても泣き止んでやらなかったら口に乳突っ込まれた。
口の中に広がる乳に溺れそうになりながら、今更ながらに凄く空腹だった事を思い出した。




