②
筋肉さんの手際のいい育児に感心しながらベビーメリーをじっと眺める。
思い出したよ、ベビーメリー!
思い出したらかなりスッキリしたよね!
ぱぱっとオムツを取り替えてくれる筋肉さんに今度は力を抜き、協力しながらメリーを眺める。
私、ここに来て1日目だけど食う寝る出す泣くしかしてないな。
まぁ、乳児だし、しょうがないんだけど・・・
満腹感にウトウトしながらさっきあった事を整理しようと首を横にした。
キッチンテーブルに座っているのは分身を解いた筋肉さん1人と黒髪イケメン(大)と(小)の3人だ。
多分、や、確定で私の家族だよね?
何か、顔面偏差値高くないですかね?
よく見たら筋肉さんも凄いべっぴんさんじゃない?
綺麗なお母さんにイケメンなお父さん、それにイケメンなお兄ちゃん。
これ、私相当可愛いんじゃない?やだ、実は乙女ゲーの主人公だったりして!
「ふぉぉ!ふぉお!」
自分の容姿に期待し、色々と高まって奇声を上げ手足をばたつかせる。
「おっ、ご機嫌さんだな!ん〜今日も可愛いでちゅね〜癒されまちゅね〜」
ふわっと持ち上げられほっぺたにちゅっちゅしてくるイケメン(大)に身体が強ばる。
さっきの投げ捨ての犯人この人なんだよなぁ。
投げ捨てでは無かった、うん、ただの度を超えた高い高いだったんだよな、本人的には。
私的には他界他界。つまんねぇとか言うな。お前やられてみろ!本当に!本当に他界するかと思ったかんな。
筋肉さんにハード目に怒られて涙目になってたイケメン(大)はしょんぼりしながらご飯食べてたなぁ。
ちょっと可哀想な気がしたけど、私も命が大事なんで次やられたら迷う事なく目を潰そうと思う。
まぁ、戦に連れて行く筋肉さんも大概だと思うけどね。
「あぶぁ!あぷぷぷぅ〜」
「オトちゃんよく喋るね〜、上手でしゅね~」
こっちの世界の私の名前はオトらしい。因みにイケメン(小)はさっきシンって呼ばれてた。
ここだけの話、お兄ちゃんって前世(仮)でかなり憧れてたんだよね!しかもイケメン!そこだけはラッキーだ。うん、早くお兄ちゃんて呼んでみたい〜!
よっし!練習頑張ろう。
ゆらゆらと揺らしながら背中を優しく撫でられたら赤ちゃんじゃなくても寝ちゃうと思うの。
急激な眠気に逆らえず一気に夢に落とされる私が最後に聞こえた言葉はイケメン(大)の
「オトちゃん白目剥いて寝てる~可愛い~」
だった。




