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ゲーム開始

のったり連載はーじまーるよー




 全ての始まりは、一本のゲームだった。




 とてもとてもマイナー大好きな腐った女子である私の好みドストライクなモノをちょくちょく出すレーベルの最新作。受けも攻めも選べる自由度の高い新機軸のVR導入型。プレイヤーは主人公を詳しく設定してもいいし基本属性だけでもいい上こちらの設定に合わせてNPCの対応も変わるというなんとも素敵な仕様(え?私?細かく設定しましたとも)。注意事項と説明書を熟読し、準備万端とゲームを起動した途端に警告音が響き、咄嗟にシステムから抜けようと緊急脱出ボタンを押した―――押そうと、した。



 でも、その指は空を切り、私は―――細かいところまで、それこそ自分史を書くように設定した自キャラへと、憑依していた。




 なんでわかるかというと、私がそれを見ていたから。うん、意味がわからないと思った人、正しい。



 このゲームの売りは詰まるところこれだった。自キャラに憑依して自分が愛される感覚を味わうか、ゲーム画面越し、あるいは守護霊のように自分の理想の受けあるいは攻めがハーレムもしくは固定CPを萌え狂いながら見るかをプレイヤーが自由に選べるというシステム。そして、本来ならこれはどちらか一方しか選べないはずのシステムだ。

 そしてここで問題が発生する。[私]は傍観している私だ。では彼に入っている{私}は誰だ?そも、[私]は本当に私?選択したのは傍観者のはずだけど、あの警告音が煽る恐怖。ログアウトは当然できない。クリア条件もわからない。

 それでも、とりあえず動くしかない。このままなんて真っ平ごめんだ。差し当たっては{私}と接触を図らないと・・・。











 ゲームが開始されました。3年間でヤンデレ・デッド以外のエンドをクリアしてください。


 このゲーム内において”あなた”は傍観者であり主役です。そして、どちらの”あなた”も本物です。


 ”あなた”はお互いに干渉しあうことが可能です。


 [あなた]に対しては一部のNPCのみが干渉できます。


 ”あなた”は両方ともエンドを迎えなければ終わることができません。また、[あなた]もしくは{あなた}のどちらかが先にエンドを迎えた場合そのエンド内容によってクリアしていない[あなた]もしくは{あなた}の難易度が大幅に変わります。


 ゲーム内時間が進んでも現実時間が進むことはありません。





 それでは、ゲームをお楽しみくださいませ。



 

 


 


 

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