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事件発生!イナンナを完全封鎖!

会話回です。

「なんでまた準備しないで行くんですかー、日にちを置いて食料とか道具とか買った方がいいですって」


「まーだ言ってんのかアレン少年よ。道中はフェンリルに乗せて貰えば数時間も掛からん。それに食料なんかは私が持ってる」


 善は急げと言わんばかりに街を出て『イナンナ』に向かっている二人。いつも通りにフェンリルを召喚、ペースを少し落としてもらいながら進んでいる。


「それに、意外だな。アレン少年の事だから私についてこないかと思ったが」


 これから行く場所は間違いなく高難易度の場所でありまだ職業も決まっていない初心者が行くような場所ではない。


「どうせ連れていくんでしょう?」


「分かる?」


 背中を無言で叩かれた。いやまあ言い訳をするとアレン少年のレベリングになるかなぁと。


「真面目な話、一回格上の敵を見ておくのも勉強になるからな。今回行くところなら守りながらでも余裕だから丁度いい」


 上を知って慣れておけば後が楽だからな。

 

「そんな真面目に考えてたんですか…意外です」


「意外て、少年は私をどう思ってるんだ?」


「適当で破天荒、何するかわからない人」


 失礼な、私は自由なだけだよ?

 と、そんな言い合いをしているうちに着いた。イナンナは活火山エリアで行ける範囲が狭く所々にマグマが降り注ぐギミック付きだ。油断すると死ぬ。


「ん・・・?なんだ、少しおかしいな」


「え?何か違うんですか?」


 見ただけでわかった。何故かエリアの周りに結界のようなものが張られている。火山から流れるマグマが不自然な形で止まっているからだ。

 親方の不在と何か関係がありそうだな・・・

 フェンリルを帰還させて入り口へと歩いていくと鎧姿の人達が集まっていた。何やら家紋のようなものが彫られているが私には分からんな。


「あれって確かマモン王国の家紋ですよ、って事はあの人達は騎士団でしょうか」


「はえー、なんだか分からんが偉いって事なのかね」


「まあその解釈でいいんじゃないでしょうか」


 まあ通りたいんで行かなきゃいけないんだけど。はぁー・・・なんかあのクソ王子の印象のせいで面倒な気配しか感じない。


「すいません、ちょっと通りたいんですけど」


 騎士の集団に向けてそう話してみる。

 声に気づきこちらを向く騎士達。鎧によってその表情は見えないが、こちらをみる目に敵意はなさそうだ。


「すまない、今この山は侵入禁止になっている為に通す事はできない」


「それってここの結界と関係あります?何やら重々しい雰囲気なんで気になったんですけど」


「・・・いや、そんな事はない」


 はいダウト。そんな沈黙から言われた言葉に信用しろと言われても無理だ。結界を張ってるって事は・・・何かを閉じ込めてるのか?

 ここにはボスは居なかったはずだしなぁ・・・外からなんか来たか?


「そうも行かないんです、中に行方不明になっているらしい人がいるんですよ。私たちもその捜索で来てます」


「何!?やはりそうか!」


 その時、私の言葉に反応したのは騎士達の中から出てきたのは女性の声のする騎士だ。


「だから言っただろう!中に誰かいる可能性があるのに結界で蓋をするなどダメだと!」


「しかし団長、ここで外に行かれた時こそ手遅れです」


 何やら話が見えないな。この騎士達も何か言い合いをしていたのだろう、私達の前で口論を交わしている。


「あー、何の話です?」


「君たちは関係ない!下がってなさい!」


「待て、こうなったら話を聞いてもらおう。中にある者を助ける為にも必要だ」


 そう言って団長と呼ばれた人が頭の防具を外す。中から長い金髪が出てくる。


「私はこの騎士団の長を務めている。ナツミという。よろしく頼む」


 私がいうのもあれだが、かなり美形の女性だ。鎧を脱げばボンキュッポンって感じがする。しかし・・・


「ナツミ・・・?」


 ゲームらしくない名前だな、もっとキラキラしてそうな名前かと思ったが。ていうか日本人か?


「まあ珍しい名前だろう?私の家系はみんなこんな感じでな」


 それってつまり家系の何処かで日本人がいるってことかね。私の他にも来ている人が居るんだな、いつか会いたいもんだ。


「で、何があったんだ?」


「ああ、それがだな「団長!」」

 

 話そうとするのを止めようとする騎士達を手で制するナツミ


「構わん、私が責任を持つ」


「なんか、すまんね」


 私達のせいで話をややこしくした気がするわ。なんか申し訳ないね。


「いや、いいさ。今この山に化け物が入っているんだ、早くに見つかったんだが逃げられてね」


「それで、逃さない為に結界を?」


「ああ、私は反対したんだが。化け物の事をよく知る団員が強行して今の現状なんだ」


「その化け物って?」


 このエリアで戦えるはずの騎士団達が化け物って言うならだいぶ強いんだろうなぁ・・・戦いたいな。


「・・・神獣だ」


「神獣?おかしい話だな」


 神獣は強いが、大人しく人を襲う事はまず無いはずだ。


「ああ、そう思ったんだが様子がおかしい。暴れ方が尋常ではなくてな」


「ふむ、まあ理由はわかったよ」


 思いの外楽しくなりそうだ。


「で?神獣にも色々いるけど何だ?」


フェンリルしかり、神獣と言われる魔物は複数いる。それ次第で強さも変わる。


「竜だ、それも大型の」


 前言撤回、思いの外ヤバそうだ




(´・ω・`)語彙力が欲しいです

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