聖地の機能と儀式の真意
頭打ちと思っていたブックマークが増えて感謝感激です。
ソルテ様が自分の身体に感動してはしゃいでいるのがひとまず落ち着くと。ケーコさんがソルテ様に声をかける。
「とりあえず神殿に行きましょうか、聖地の機能とソルテ様の身体について扱い方と注意事項について説明がしたいので」
とりあえず仕事場である神殿にむかう。西洋風のいかにもっていう造形でギリシャかローマっぽい。いかつい柱に支えられた入口の観音開きの扉を開くと。キリスト教の教会のように長椅子が並んでおり奥に祭壇がある。
「ここにパンゲルアの人達を招いて集会や儀式をするんですか?」
俺の質問に対してケーコさんは苦笑いしながら答えてくれた。
「メインは祭壇の奥にあって、ここは使わないと思うんだけど、ナタさんがノリノリでデザインしてたから誰も何も言えなくて・・・・その内使うことも・・あるといいな」
ゾーンに入ったクリエイターは誰にも止められないからな。ナタさんだけでなくヤノケンや由美さん、ケーコさんだって集中している時は怖くて話しかけられない。
祭壇の奥は鏡になっていて行き止まりだ、どこかに隠し扉でもあるんだろうか?
「鏡の中に入って行って、神気があれば通れるから」
俺もソルテ様も何の抵抗も無く鏡の中に入って行くことが出来た。中は八畳ほどの部屋になっていで全ての壁がガラス張りになっていて中央に机とゆったりとした椅子が置いてある机の上面もガラス張りになっている。
「ではソルテ様、椅子に座って机に両手を置いて神気を流し込んで下さい」
ソルテ様がポフッと椅子に座って両手を机の上に置き、エイッ!と気合を込めると机の上のガラス面が光り、スマホのメニュー画面のようになった。
正面の壁には世界地図、右には宇宙空間?みたいな物に浮かんだ大地がある、聖地カガミよりも遥かに大きく海もある。パンゲルア全体のの空撮画像で間違いないだろう。
そして、いつの間にかケーコさんの立体映像が消えていて左の画面にPCの前に座ったケーコさんが映っている。
ケーコさんがマウスを操作してカメラ位置を調整したら真正面の位置にケーコさんの顔が見えるようになった。
「今までは感覚で神気を物や人、事象にただ単に流すだけだったと思いますが、これからは机に表示されたメニューを使って具体的な現象を起こしたり特定の人物に神託や加護を授ける事が出来るようになります」
ソルテ様は机のガラス面に手を置いて目を閉じている。
「すごいです!私の神気と共鳴して使い方が自然に分かります。それにこのアマテラネットを使えばいつでもケーコさんやスタッフのみなさんとお話し出来るんですね」
「いいですね、柿本さんや小浜さんは博識だし色々な人のアドバイスを受けたら世界を良くする参考になりますよ」
いつでもケーコさん達と繋がりがあるのは正直言って羨ましいな。
「あ!忘れてた!大地君、メールだったらソルテラススタッフの誰とでもやり取り出来るようになってるよ。ポイントを温存したいから常時通話は封印するけどSNSみたいなやり取りはできるから」
それは嬉しい、みんなと繋がっていられるのは心強い。
「じゃあ次はソルテ様の自室に案内しましょう、この部屋の奥に進んで世界地図を突き抜けて下さい」
やはり神気があれば通り抜けられるようで、世界地図を抜けるとお花畑に囲まれたログハウスが目の前にあった。
「これが私のおうち・・・・」
ソルテ様が感動に打ち震えている。
「ソルテ様どうぞ、中に入って下さい」
中に入ると北欧風の家具、インテリア、雑貨でそろえられていて、なかなかセンスがいい。
「このセンスの良さはKARAKOさんのコーディネートですよね」
「正解!初音さんと私の部屋は生活感薄いし、香織さんはアーティスティックなコーディネートでしよ、由美さんはアニメやゲームのポスターやグッズ、マンガやBlu-rayBOXに支配された部屋だからね」
KARAKOさんはアーティストだけど結構女子力が高いんだよな。
「サッちゃん、ああ見えて女の子らしい部屋に住んでるし結構センス良いからね、お部屋のコーディネートは任せたんだよ」
「素敵です!早速メール機能でお礼を送信しますね」
ソルテ様が神殿に戻ろうとするのをケーコさんが引き止めた。
「あっ!ソルテ様、メールや情報を見るくらいなら部屋の鏡で出来ますよ」
「えっ!そうなんですか?便利ですね」
その他にも照明やエアコンも完備で風呂場まであるがトイレは必要ないらしい。なんでも食事はできるが神気の源として同化するので排泄する事は無いらしいが難しくてよく分からない。
「あっ、そうだ!ちょっと実験するね。アマテラネットによる干渉で伊藤さんの一眼レフカメラにちょっとした能力付けたんだよ。写真でとった料理を供物としてソルテ様に送る事が出来るの、もちろんちゃんと買ったやつか作ったやつだけだよ」
カメラマンの伊藤さんは映像カメラマンだが写真もプロ級だ。すごく食べるけど筋肉質で太っていないのは、健康的にたくさん美味しいものを食べるため、筋トレとランニングを欠かさないためだそうだ。
「供物として送られた食べ物は神気の補充になるから定期的におくるね」
ケーコさんがPCを操作するとお洒落なダイニングセットの上にトレイに乗ったハンバーガーセットが現れた。
バーガーエンペラーの看板メニュー、エンペラーバーガースペシャルセットだ。大きめのバンズに分厚いパテと厚切りトマト、オニオンスライスとレタスがはさんであり絶品ソースで大人気だ。ポテトとドリンクはLサイズでアップルパイもつけてある。
「大地君、参加してくれる王族ってもう分かるかな?」
「魔道具で連絡するはずだからすぐだと思うけど聞きに行こうか?」
俺は夢中でハンバーガーに齧り付くソルテ様と別れ、神殿の紋章の間に戻った。
部屋を出るとシルフィーが待っていてくれたので、年末年始に来てくれる王族について聞いてみると現国王とその長女であるアリエイルが参加するらしい。そして有力者たちに大きな神事を行うことを伝えるように依頼した。
自室に戻るとケーコさんがTV電話を開いてくれたので話をする。
「アリエイル王女か・・・うん!丁度いい」
聖地とソルテ様のお披露目の儀式の段取りを教えてもらった。とりあえず俺がやる事は聖地カガミとソルテ様を呼び出す儀式を聖女シルフィーとアリエイル王女と共に闘神ソルテラスとして行うことだ。
「その後は2人を聖地に招いて伊藤さんに送ってもらう御節料理を食べてもらいます」
・・・・え?・・・なんで御節料理なんだ?
「ふふふ、やっぱり困惑してるね。御節料理って1つ1つに意味があるよね、それが実際に効果が出るのよ。さらに基礎霊力が上がるし、もともと社会的地位が高い2人だしソルテ様とのチャンネルも開いてるから宣伝と広報には持ってこいだしね」
なるほどそういうことか、2人が聖地に行く時俺はついていくのかな?と思っているとケーコさんの表情が引き締まる。
「大地君、これからが本題よ!今までの聖地とソルテ様の身体の作成は全くプロテクトしていないから巨大な神気が発動していることは間違いなく謎の組織に気付かれているわ」
結構、大きな力が動いてるから隠さないと気付かれるだろう。それに神殿に大々的に王族招いて神事をするって公表してもらっているし、有力者だって呼んでいる。
「もしかして謎の組織をおびき出しているんですか?」
「うん、そろそろ敵に関しての情報も欲しいからね。敵が動くとすれば十中八九聖地が現れてからだから、出来たら1人は生け捕りにして欲しいんだ」
「俺が尋問するんですか?あまりそういうのは好きじゃ無いんですけど・・・・」
「大丈夫、聖地カガミの神殿の地下に尋問するための装置があるから。連れてきてくれたらこっちでやるよ」
なんか怖いな、拷問とか自白剤使ったりするのかな?
後は台本が渡されて俺が演じる部分を熟読しておく。ソルテ様はみんなで演技指導するらしいが大丈夫かな?
そして神殿に王族や有力者等の要人が集まりパンゲルアの一大イベント、聖地カガミと太陽神ソルテ様のお披露目が刻一刻と近づいて来た。
読んでくださった全てのみなさま、ありがとうございます。




