第六話 ごめん〇〇貸して
竹春が教室に入ると誰も視線を向けなかった。
いつも通りだなと思いつつ、バックの中身を取り出していた。と、その時だった。なんと国語の授業で使う「エアーバッグ」を忘れたのだ。車のやつね。
エアーバッグなんて、3年に1回しか使わないのに
クッッソ値段が高い物だ。
あわふたしていると、隣にいた山田晞君がエアーバッグを貸してくれた。
安心して、もらうと「バッククロージャー」だった。バッククロージャーとはパンの袋を閉める閉めるあの「凹」みたいな形をしているあれだ。
もう諦めるかしない、その覚悟で1時間目の授業に挑んだ。
先生が「皆さん、エアーバッグを出してください」という声で心臓がバクバクしながら、出した。
そして、次の声が耳を疑う言葉だった。
「エアーバッグは、車の部品です。机になおしてください。…もう使いませんから。」
8万2580円したいのにぃぃ!
忘れて玄関にあったあれ返せよ!
ドイウコトだよ。意味が分からないよ!
横にいる山田晞が目が死んでやがる。
バイト代返せという目だ!!
目に日本国債が出ているぞ!
金のことしか考えねぇ!
俺に土下座してきた。
何だ何だ?!?
「1,000円でいいですから、貸してください、利子が10日で10割だから、借金を返さないといけないから…」
初めての指切り!
じゃねぇぇ!高校1年生なのに闇金から借りやがっている。
完全に終わっているやんけ。
まぁ、高校生だから、未成年借りれるのはバイトの先輩が闇金かということわざがあるしな…
だめだ、あのクラス1の変人さえ、エアーバッグを高額転売しようとしているよ…
終わった終わった…
めちゃくちゃ悲しでいると、先生が言った。
「あ、来年は今年と同じやつじゃなくて新品のやつ買ってね。伝統だから。」
クラスの人一斉に言った。
「「「無駄金使わせるなぁぁぁ!」」」
「伝統を守りなさい!校長先生よりも、伝統の方が上で校長先生なんかゴミだからね!生徒会長なんてミトコンドリアだからな!」
「「「終わっているよぉぉ…生徒会長が微生物になったよぉ…」」」
そう、悲しんでいたらふと思った。
この高校、自称進だから伝統を守ることに。
そして、バッククロージャーの写真を撮っていた。
そして、メ○カリの画面を開いた。
「カシャカシャ、#傷あり#盗み可能性あり#中古品 出品と!」
終わり
(人の物を借りたら、売るのではなくて返しましょう。)




