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●第百二十五話 長門憂の一方的な宣戦布告

   【6 盟星学園、普通科校舎三階廊下】




 ――――――大きな男だった。


 全身の肌がどことなく白いが、目立つのは逆立っている白髪。二メートル近いタッパ。派手なライダーのような衣装が目立ち、お世辞にも柔らかいといえない目つきが佑真を見下ろしていた。仁王立ちする男は胸を張り、威風堂々と二足を地につける。


「衆目の面前で接吻など不埒な行動は許し難いが、なるほど。我が同胞たる佐々木消の能力をかき消した貴様のその能力が《零能力》か。面白いものを見せてもらった」


 誰よりも存在感が強い男に対し、佑真は波瑠を庇うように前に出た。


「お前は誰だ。この痴女の知り合いか?」


「知り合い……否、同朋と告げただろうが、愚か者。俺様は寛容たる、故に一度目こそ見逃してやるが、同じことを二度言わせるなよ」


 そして、と大きな男が言った、次の瞬間だった。


 大きな男は、気づかぬ間に佑真の目の前に立っていた。


 佑真の倍近い大きさの手のひらが後頭部を掴むと、そのまま顔面を床へと殴りつけた。


「ッ!?」


「頭が高いぞ、愚か者。俺様と言葉を交わしているのだ、敬語を使え」


 一瞬意識が吹っ飛びかけた佑真は、自分が体を起こす前に後ろの少女が動き始めている気配を感じた。超能力使用状態を維持していた波瑠の凍結が、空気を一瞬で氷点下へ誘う。


「佑真くんに何す」


「敬語を使えと言っているだろう、愚か者」


 しかし大きな男は波瑠の真後ろに立っていて、彼女がかざした右腕を引っ張り上げていた。細くて白い腕がギュウと締め付けられ、波瑠が苦悶の声を上げる。


「んぅ……!?」


「波瑠から手を放せ!」


「二度は言わんぞ」


 佑真は跳ね上がるとバネのような勢いで跳躍し、大男に蹴り上げる。


 男は空いていた手で、佑真の蹴りを受け止めた。


「波瑠ッ!」


 佑真が飛びのくとすぐさま、波瑠が超能力を行使する。『エネルギー変換能力』による冷気の激しい奔流が大男の足元から噴出される。


「むっ!?」


 大男を中心に舞い上がる小さな竜巻が力を奪い、半ば落とされるように逃げた波瑠は、佑真の腕の中に転がるように抱き留められた。


「大丈夫か!?」


「……ん、ちょっと痛むくらい。大丈夫だから」


 だから、あいつに集中しよう。暗に伏せられた続きまで含めて頷きかえした佑真は、凍結と同時に起こっていた霧の竜巻が晴れた先に、氷の拘束を逃れて立っている大きな男を見た。


「当たっていない……!?」


「ふむ、これが日本第二位の《霧幻焔華(コールドシャンデリア)》か。殺しにきていない以上評価には早いが、大した脅威ではないに見える。叛逆としては可愛げのある戯れだ」


 大きな男が軽く足を一振りする。波瑠が生み出した氷塊を粉々に砕き、ふたたび両の足を地につけて腕を組みなおした。


 白眼が、じろりと佑真を見下ろす。


「比べて、天堂佑真。貴様の叛逆には加点要素が微塵もない。貴様にある価値は《零能力》のみか。俺様は博愛たる、しかし流石に受け入れがたい弱さであるな」


「……誰なんですか(、、、)、あんたは」


「それで敬語のつもりか、愚か者。まあ良い。俺様は高貴たる、故に下衆の乏しい慣用に疎いからな。理解し、こちらから歩み寄るのも俺様の勤めであろう」


 大きな男はふっと口元を緩めると、周囲をぐるりと見回した。


「大量の無関係者がいるようだが――我が名を耳にする偶然に感謝するが良い。俺様は精鋭たる、故に民衆の貴様らが、俺様直々の名乗りを拝謁しうる喜びを噛みしめるのだ。特にそこの愚かなる、天堂佑真はな」


 そうして大きな男は、白髪をかき上げて告げた。




「俺様の名は長門(ながと)(うれい)。偉大たる、故に選ばれし『十二』の王座に座る、頂点の男である」




 ――――――なんと過大たる自己評価!? という脳内ツッコミが佑真と波瑠の中で同時に起こっていた。


 冗談はさておき、佑真も波瑠もきちんと『それ』は感じ取っている。


 長門憂と名乗った白い男。この者が口にした言葉は、過大であるが虚偽ではない。集結(アグリゲイト)やアーティファクトが持つ独特の雰囲気を、コイツも持っている。強者であるということだけは間違いないだろう。


「……ほう? 他の衆目と違い、俺様の威光は感じ取れているか。天堂佑真と天皇波瑠。俺様の下へ名が届く最低限の値は有しているか」


「さっきから仰々しいんだすよ。テメェの評価とかどーでもいいから、こっちの質問に答えやがれです」


「佑真くん敬語無理ありすぎ! 嫌なら私が話すから!」


 しかめっ面で『低俗言語』と『ですます言葉』を右往左往する佑真は、苛立ちでフーッフーッと息を荒げていた。


「質問か。俺様は正当たる、故に貴様の疑問に答える義務がある。許可しよう」


「テメェはそこのビッチと同類なのか? 一体オレに何の用だ?」


「…………『仏の顔も三度まで』なる言葉があるが、俺様は仏ではなく霊長類の長。学習能力のない異端児は種族の和を乱しかねんからな」


 ッゴ! と廊下が爆発のような音を立てた。


 長門憂は瞬く間に佑真との三メートルあった距離を詰め、右腕を振るっていた。


「愚の骨頂たる、故に貴様を排除する」


 大木のような右腕がパイルバンカーのごとく貫かれる。


 しかし拳は、佑真の手前で止まっていた。


「――――異端児、ね」


 長門の額にはすでに、敵の仕草から攻撃を先読みしていた佑真の拳が当たっていた。寸止めされているものの、波瑠でも目で追い切れない高速移動に対して、佑真はクロスカウンターを決めようとしていたのだ。


「ああそうだよ。愚かで学習能力さえ持っていない人類最弱の異端児、それが天堂佑真だ! 覚えておけ、長門憂!」


「……自ら愚者と認めるか」


 佑真と至近距離で目を合わせた長門は、不敵に口角を釣り上げて拳を下ろすと、三度仁王立ちになった。


「面白い。常人間は他者を見下し、他者を蔑み、他者をけなすことで優越感を得る愚かしい種族である。その中で自らを下げ、愚かと自称し、最弱と認めるか。貴様のような人類も下衆の中には埋もれているのだな――なるほど。俺様が出張る必要などないと思っていたが、たまにはこの両目で世界を直に見るのも、価値ある行動である」


「ツッコミどころ満載だけどとりあえず、テメェも散々オレと波瑠を見下していたよな?」


「俺様は頂点たる、故に見下しではなく評価(、、)である」


 長門は一切疑問に抱くことなく、赤信号では止まれ、と教えるような口調で告げた。言い返せない。彼の常識と佑真達の常識の大きな隔たりは、こちらを呆気に取るほどの『独自の世界観』だった。


 だからだろうか。次の一言を脳が理解するのに、五秒はかかってしまった。




「貴様ら、俺様の配下とならないか?」




「「………………は?」」


「いや何、たとえ暗殺任務を受けていようと、貴様らを殺すのは惜しいと思ってしまってな。俺様は強者たる、故に有能な素材を捨ておけんのだ」


 長門はふっと口元を緩め、


「日本Nо.2と謳われる貴様の超能力。死者を生き返らせるという貴様の魔法。そしてあらゆる異能を消すという貴様の零能力。特に愚かなる、けれど己を知る天堂佑真の力を、愚かなる、故に自己を認めぬ愚老共の命令で手放すのは非常に惜しい」


「いやおい、ちょっと待てよ」


 佑真の声は、動揺に震える。


「なんだよ、オレ達を(、、、、)暗殺する(、、、、)って!?」


「――俺様は豪快たる、故に言葉足らずとなってしまったな」


 そんな佑真を見て、長門は額に手を当てた。


 白眼が佑真と波瑠の間で何往復かする。




「正確には『天堂佑真を暗殺し、天皇波瑠を確保する』。それが俺様を頂点とした『十二』の選ばれたる戦士に与えられた使命だ」




 ――――――佑真はその言葉を聞いた瞬間、拳を躊躇なく握っていた。波瑠は能力で援護しようと最適解を模索し、佑真は『梓弓』の起動まで選択肢に入れた。


 そんな二人の『一歩目』は、襟首をグイと引っ張る形で止められた。


「っ、けほけほっ」


「んがあっ! だ、誰だ!?」


 さらに敵襲か!? と振り返った佑真は、襟首を掴む手の主を見てへなへなと脱力する。


「まあまあ、一旦落ち着こうか二人とも」


「し、師匠?」


「俺だけじゃないよ」


 微笑んだ師匠――火道寛政は、クイと背後を指さした。


「流石に『応接室の二人が何かした』なんてトンデモない事態じゃなくて安心だけど」


「この学園は私の庭だ。これ以上部外者に荒らされては、生徒会長の面目が立たないな」


「七海先輩……優子さん……」


 好戦的な笑みを浮かべる瀬田七海、そして怒りを隠そうともしない清水優子が、すでにSETを起動させた状態で長門憂を睨み付けていた。


 しかし長門は臆することなく、


「ふっ、盟星学園なる小さな箱庭とはいえ、その上位三名が集結か。光栄たるもてなしである――が、俺様が用あるのは天堂佑真と天皇波瑠だ。貴様らは後日きちんとアポイントメントを取ってから来るがよい」


「その傲慢な態度は非常に気に食わんが、貴様に用がなくとも私たちは貴様に用があるのでな。いいや、正確には『用ができた』と言うべきなんだが」


 腕を組んだ優子は、右手を少し掲げて軽く指を鳴らした。


「……ほう、これが《静動重力ハイローグラビティション》か……!」


 重力増加が発生し、長門憂の周囲を通常の数倍の重力場が覆う。さしもの大きな肉体も耐え兼ねるのか、長門が初めて膝をつけた。


「王座たる、故にひざまずく経験などない俺様に膝をつけさせるとは面白い」


「なんだったら全身廊下とキスさせてやるよ、大男。――とかく、お前は私たちに接触せざるを得ない『理由』を作ってしまったな」


「そこにいる男の子は、俺の道場の門下生で」


「そこにいる女の子は、あたしの軍の軍医で」


「そこにいる二人の生徒は、私の学園の生徒なんだよ。これ以上の手だしをしようというならば、我等三人が全力で相手をしよう!」


 瀬田七海が二丁拳銃を突き付け、火道寛政が『炎の化身(スルト)』モードに入り、清水優子がランクⅩの超能力の出力を更に増加させる。


 まさしく四面楚歌。長門憂に逃げ場なんか存在しないのに、佑真は警戒を解けずにいた。


(笑っていやがる……!)


 この状況にいても尚、長門憂の顔から傲慢な笑みが消えることはなく――むしろ喜びの度合いは、佑真達と交戦していた間よりも増加している気がしたからだ。


 もはやそれは恐ろしい(、、、、)


 ぞぞぞっと背筋を這う悪寒を裏切ることなく、長門憂は騎士が姫の前でひざまずく様な体勢を、自ら進んで取った。右手を廊下につけ、凶悪な笑みを伴った面を上げる。


「フハハ、そうかそうか。天堂佑真、そして天皇波瑠。貴様らにはすでに属すべき居場所があるのだな。これは申し訳ないことをした。聡明たる、しかし個人の情報にまで精通している俺様ではないからな」


「何を戯言を」


「ならば、言い方を変えようではないか」


 優子の言葉を遮り、長門はグッと全身に力を込める。


「この程度の奴らの下に置いておくのは非常に惜しい。俺の下へと移れ、天堂佑真!」


 高らかに宣言し、禍々しい笑顔となった長門は立ち上がった――通常の何倍もの重力フィールドで!


「馬鹿な……今の貴様は、戦車一台を背負って立ち上がったようなものだぞ!?」


 重力を力技で跳ねのけられ、優子が口の端を引きつらせる。


「戦車一台程度を持てずして、何が頂点か」


 対する長門の声は、至って落ち着いていた。


「俺様はいずれ霊長類全員を率いる器である。重力ごときに縛られていて、王政などできるはずがなかろうが」


「だったら、」「重力以外で縛ってみようかしらね」


 立ち上がった大男に対し、焔を纏った寛政と砂鉄を撒いた七海の『磁力操作』が迫る。懐に潜り込んだ寛政の左脚が振り上げられ、長門を囲うように砂鉄が輪を描いた。


 対する長門は寛政のキックをヘッドバットで迎撃し、身体を拘束する砂鉄の輪には右腕を向ける。相殺どころか寛政の方が弾き飛ばされたが、砂鉄は右腕を絡めとった。


「よし取った!」


「いいや、甘い」


 七海が二丁拳銃を振るって拘束を固めようとした瞬間、カッ! と長門憂の右腕が稲光を発した。砂鉄にかかっていた『磁力』が解除され、バラバラと廊下にこぼれ落ちる。雷光を放ったままの右手で、長門は廊下に不時着する寛政を掴もうとした。


「波瑠!」「佑真くんっ!」


 わずかに上体を伏せた長門の額に佑真の飛び蹴りが迫り、そして足元には白い霧が満ちていた。音もなく忍び寄る純白の冷気は波瑠のものだ。


 長門が右手で佑真の蹴りを弾く頃には、霧が上昇気流で一気に舞い上がる。全身を絡めとる氷の棘が霧の中から伸び、一瞬の拘束の隙に、佑真が着地の勢いをばねにして跳ね返った。


「甘いと言っている」


 ――そう、拘束は一瞬(、、)


 氷の棘は、長門憂の肉体が突然発した焔によって、ものの一秒で溶けて水となった。


(電磁力だけでなく炎まで……私と同系統? それとも多重能力者(デュアルスキル)!?)


「地に落ちろ、愚か者」


 縛りを解いた長門が拳を開く。


「があッ!?」


 それだけの仕草で、触れられてもいない佑真の背中にズシッと重りを乗せられたような感覚が襲った。右足で廊下をかろうじて踏み抜くも、唐突な衝撃にバランスを崩される。


(この感覚、重力増加に似て……ッ!?)


 長門憂の追撃が、がら空きの佑真の背中をめがけて迫る。


 その時だった。




「流石に戯れが過ぎますよ、王」




 小さな、けれどやけに響き渡る女性の冷静な声が通ると同時に、二人の間に握り拳ほどの大きさの金属塊が放り投げられていた。


 それは二人のちょうど間に到達すると、カッ! と視界が白い光で埋め尽くされる。同時にその場の全員を襲ったのは、超高音の波紋だった。


(フラッシュバン……!)


 持ち前の反射神経をもってしても、瞼を閉じるのが間に合わない。


 だがそれは長門憂も同じ。超至近距離で極光と高音を喰らえば、視覚と聴覚に大ダメージが与えられているはず――


「――――などと考えているのかもしれないが、特別たる、故に無敵たる俺様は貴様ら凡人と違いこの程度では屈しないぞ」


「ぶごはっ!?」


 視覚も聴覚も失われていた佑真には、何が起こったのかさっぱりわからなかった。


 筋肉で覆われた拳がまともに懐に突き刺さり、メキメキと内側に焼けるような痛みが走っていた。


「うごふっ、えほっ、げほっ!」


 視界が乱れていて地面が見えないせいか、みっともなく背中から廊下へ倒れこむ。打ち付けた背中がヒリヒリする――それ以上に、殴られた腹部がマグマのように燃えている。胃に風穴が空いたような感覚だ。


「佑真くんっ!」


「オレは……だいじょう……ぶ、それより、なんだ!?」


 駆け寄ろうとする波瑠や寛政たちを手で機先し、佑真はおぼろげな視界で長門を見据える。


 白髪の大男の隣に、彼とは対照的に真っ黒なスーツに身を包んだ、黒髪長身の女性が立っていた。肩に大きなギターケースのようなものを背負っている彼女は、佑真達を一瞥すると、長門を見上げた。


「フハハ。いくら同胞といえど、大将たる、故に敵なしの俺様の戦いに手を出すとはな。許し難い行為であるぞ、古泉(きょう)


「王は勝手がすぎます。我々の任務をよりにもよって『標的』に明かすなど、いくら王たる長門様であっても賛同しかねます」


「そう言うな、同胞。俺様はこいつらを買った。こいつらを暗殺するには惜しいと思った。故に我が配下になれと誘ったのである」


「……偉大たる王がそう言うのであれば、その判断こそが正しいのでしょう。流石は王。『標的』を取り込むなど、私のような凡人では考え至らない発想でした」


(メチャクチャあっさり引き下がった!?)


(どころか褒めちぎってるよ!?)


 心の中で思わず突っ込んでしまう佑真と波瑠。なんだこの、説得しているようで長門をヨイショするだけの下りは。


 気がそがれたのは、佑真と波瑠だけではなかったようだ。


「しかし度が過ぎたのは認めよう。なぜなら俺様は寛大である、故に同胞の警告とフラッシュバンを無駄にする訳にはいかん」


 長門はそう言うと、佑真達に広すぎる背を向けた。隣のスーツの女――古泉激といったか――彼女は長門の代わりといわんばかりに一礼した。


「天堂佑真、天皇波瑠。今日のところは答えを保留としておいてやろう。期限は明日だ」




 ――――――それは、事実上の予告だった。


「明朝、貴様らは俺様の配下となる。『首を横に振る』などという愚行たる、そして無能たる判断を下した場合は請け負った『任務』を遂行させてもらうが、賢明たる貴様らの返答を楽しみに待っている」


 残された猶予はわずか一日。


 その日数が経過すれば、長門憂は佑真を殺しに現れる。




(真正面からの殺害予告……ッッッ!?)


 覚悟しておけ、と言い捨てて長門憂は廊下を立ち去った。古泉激がその二歩後ろを、秘書のようにしずしずと続く。


「佑真くん」


「ああ、大丈夫だ波瑠。いつも治してくれてありがとな」


 息をするように《神上の光》で傷を癒した波瑠の頭を撫でながら、佑真は長門の背中を睨み付けた。


(今回の標的はオレだ。きっと、これまでとは違う戦いになる)


 今のわずかな交戦で、長門憂は盟星学園のトップ3を相手取っていた。


 そして佑真と波瑠、二人の攻撃は蚊ほども気にされていなかった。




 翌朝への殺害予告と対峙し、己の覚悟を改めよ。


 世界の広さがこの程度で済まないことは、自分の身体が嫌というほど覚えているのだから。




現在時刻


2132年4月25日金曜日 午後0時32分



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