4話
武器屋に行った次の日、お金を稼ぐために冒険ギルドに来ていた。
そこで、ネーシャを見つけたアルレイトは声をかけてみることにした。
「こんにちは~」
「あ、アルレイト君。クエストを受けに来たのかな」
「くえすと?ですか……」
「ああ、そうか。クエストっていうのは」
その後、ネーシャに設営してもらったことによると。
クエストは冒険者が受けることが出来る依頼のことで、受け方は冒険ギルドの掲示板に張ってある紙を持ってきて受付に出すのみ。クエストの終了条件を満たせば報酬がもらえる。終了条件は魔物の素材、モンスターのドロップアイテム、採取するものとこれもいろいろある。
ちなみに魔物とモンスターの違いは魔物は外でうろついている危険な生き物。モンスターはダンジョンに居る魔物のこと。
あと、魔物は倒したものを剥ぎ取らなければいけないが、モンスターは死ぬと勝手に消えドロップアイテムが残るらしい。
「なるほど、わかりました」
「そう?よかった。あ、あと最初はダンジョンでモンスターを狩るのを勧めるよ。モンスターだと剥ぎ取らなくていいし、同じ魔物でも外よりも弱いから」
「いろいろ、ありがとうございます」
「うん。帰ってくるんだよ」
「はい!」
俺はネーシャにダンジョンがある場所を聞くと町の中央にあるらしい。
そもそも、町と言うのはダンジョンの近くに出来るものらしい。
大きい街になると、一つの街に2、3個。
都市になると5個あるところもあるとか。
例外は首都で、やはりモンスターが出てくる危険のあるダンジョンの近くには作られなかった。
でも、首都の近くには都市が必ずあるらしい。
これは,《マップ》でも確認済みだ。
「さて、やってきましたダンジョン!」
アルレイトは、そのまますたすたとダンジョンの中へ入っていく。
つもりだった。
「そこの、お兄ちゃん」
その声は下のほうから聞こえた。
声のした方を見ると薄汚れた女の子がいた。
「お兄ちゃん、一人ですか?」
「まあ、そうだね」
俺は、少し考えてそう答えた。
(あ、そういえばジルが手伝ってくれるって言ってたな。)
今になって思い出したが、ここまで来てしまったのでこのまま行くことにした。
「それでは、私を連れて行きませんか?荷物もちぐらいですが」
「荷物持ち?いや、女の子に持たせるのはちょっと。俺の気持ち的にね」
「気にしなくていいです!体を売るのはなるべくしたくないので、このようなことをやらなければ生きていけないのです。ですから、荷物持ちさせて頂けないほうが辛いです」
「そ、そうなんだ……」
少し、この女の子がかわいそうと思ってしまい心が揺れる。
しかし、こういう輩は危ない。
前の世界でも、このように迫ってきて裏切る輩が多かった。
特にか弱い感じの女の子は危ないっと友人に聞かされていた。
「でも、前に友人から君みたいな子は危ないって言われてね……」
(あー、また本音を言ってしまった。昔からよく言われてるのに……。)
「確かに、そう見られるのも無理ありません。確かに、そういう人たちも居るので。ですから、誓約をしてもいいです。お願いします」
「あ、えーと」
(せいやく?なんだそれ?)
「だめでしょうか?」
女の子がウルウルした目で催促してくる。
もう、かわいいな!おい。
「……いいよ。それで、誓約ってのは?」
「もしかして、知らなかったんですか?」
「まあね。最近この世界に来てね」
「ああ、迷い人の人でしたか」
「わかりました。こちらです。案内します」
このまま、悪い人たちのところまで案内されないか不安だったが歩いたのは少しだった。
それは、ダンジョンの入り口手前にあった。
『誓約屋』それが店の名前だ。
ちなみに向かいには冒険ギルドがある。
ドロップアイテムの買取をやってるらしい。
らしいと言うのは、女の子が教えてくれたからだ。
そのまま、『誓約屋』に入ると、中は人が居なかった。
「人居ないんだけど、本当に大丈夫?」
「大丈夫ですよ。人が居ないのはいつものことです。誓約自体やろうとする人が居ませんし」
「もしかして、危ないの?」
「いえ、全く。破った際に奴隷落ちするくらいですね」
「いや、十分危ないと思うけど」
「破らなければ問題ないですよ」
「そうなんだけどね……」
「それより、早く済ませてダンジョンへ行きましょう」
女の子に連れられて奥へ行くとお婆さんがいた。
「誓約をしに来たんかい?」
「はい!」
女の子は元気よく答える。
「じゃあ、そこへ座んな」
指差されたとこにある椅子に座る。
「それで、どんな内容にするんだい?」
「えっと、私がこの人を裏切らないで」
「いいのかい?嬢ちゃんにとって不利な内容だが」
「心配ありません」
「言わされている感じじゃなさそうだし大丈夫そうだね。それじゃ、その内容でやっちまうよ」
お婆さんがそう言って何か唱え始めると、俺と女の子を何かが結んだのが見えた。
そして、繋がる感じがした。
「終わったよ。それじゃ、気をつけて頑張りなよ」
俺たちが外に出ると人が増えていた。
「人が多くなったね」
「この時間にもぐる人が多いんですよ。だから、早めに入りたかったんですけど。」
「悪いな。時間かけちゃって」
「いえ、気にしてません。それよりも、早速行きましょう。」
「ああ、そうだな。」
俺は、女の子に引っ張られながらダンジョンに入る。
前に、女の子がこちらを向いて言った。
「あ、そういえば言ってませんでした。私の名前はイリスです。」
「よろしく、イリス。俺はアルレイトだ」
「わかりました。お兄ちゃん」
妹が出来たみたいで少し嬉しかった。
(前の世界では一人っ子だったからな。)
ダンジョンに入って少し歩くと、小人の魔物が出てきた。
「あ、ゴブリンですね」
「ああ、ゴブリンって言うんだあいつ」
「ええ、ここら辺の階層に居るのはコボルトかゴブリンですね。あと、スライムもいました」
その話を聞きながら、ゴブリンを狩り終えた。
ゴブリンが消え、そこにはゴブリンが持っていたような短刀と小さい結晶が残った。
「これは?」
俺がそういって結晶を指差した。
「これは、魔力結晶です。これがモンスターから落ちるためにダンジョンは魔力がたまったとこに出来ると言われています。そして、これは入り口近くの冒険ギルドで売却できます」
「へー、これがドロップアイテムってやつか」
「あ、いえそれは違います。ドロップアイテムはこちらです」
そういって、イリスが差し出してきたのは短刀だ。
「しょぼくない?」
「低階層ではそんなものですよ。下に行けば行くほどドロップアイテムは良くなります。その分危険も増えますけどね。あと、魔力結晶は倒したことの証明するものみたいな扱いで、ドロップアイテムには入りません。」
「な、なるほど」
「ちなみにドロップアイテムと言うのはモンスターを倒したときに偶に落ちているものです。その中でも低確率でしか落ちないものをレアドロップと言います」
「……物知りだね」
「常識です」
「はい」
まあ、これは常識らしいがこうして教えてくれる人がいて、実際とても助かる。
その後も、何回かゴブリンとコボルトを倒した。
また、光が体からあふれ驚いたが、イリスがレベルアップしたんですよと教えてくれた。
その後も、何匹か倒すとレベルアップした。
まだレベルが低いせいだろう。
またコボルトと遭遇した。
コボルトは二足歩行の犬だ。
最初は珍しく感じてゆっくり倒し、観察していたが何匹も倒していると飽きてきた。
今はゴブリン共々見えた瞬間倒している。
「面白くない」
「はは、まあお兄ちゃん強いですからね。階層とレベルがあってないです」
「イリスは階段の場所わかる?」
「そこまではわからないです。入り口に地図を売っている人が居るんで、戻ってまた入りましょうか?」
「ん?地図か……」
「どうかしましたか?」
「いや、少し待ってて」
アルレイトはそういってスキルの《マップ》を使ってみる。
「おー!!」
「ど、どうしました!?」
この階層の地図が見ることが出来、思わず声をあげてしまった。
「いや、階段の道がわかった。行こう!」
「え、え?何でですか?って、ちょっと待ってくださーい!」
アルレイトは階段に向かって最短距離で歩いていった。