250話 うさぎさんたち、協会の人達と会う その2
「向きを示しているのか?」
奇妙な装置。
近づいて何度か試してみた。
そこでふと妙に引っ掛かる部分
がわかってきた。
「向きとは……? 私
でもまだどういった仕組みか
さっぱりです」
腑に落ちていない様子。
「赤いやつ押してみて」
「赤って……また不用意に押
すと」
「いいから」
催促するように促す。
もしも、私の考えが正しければ
うまくいくはず。
確証はないが、今動かす向きが
反転しているとすれば。
「し、信じて……いいのですね愛理さん?」
「うん」
「う、上から巨大な魔導書が降って
くるかもしれませんよ⁉︎」
「いや大丈夫、たぶん大丈夫」
たぶんってなんだよ。
なにそれ、タライが落ちてくる的な
定番のジョークなの?
「心配いらねぇから、タライもスラ
イムも降ってこないから大丈夫‼︎」
「だからそうブルブル震えてないで
やろ、ねっね?」
足を重くしながら、やや不安
気味だ。
手に持つ、杖を見れば
一目瞭然。
身を震わせて、不安をにおわせて
くるのだが。
あいや、本当に大丈夫だから!
「その愛理さん、タライって
なんですか?」
「桶みたいなもん」
「なるほど水分補給ですね?」
「あいやシホ、たぶん違うと
思うわよ」
スーちゃんは言われた通り
押す。
すると。
「あれ、自由に体が動く」
「本当です、すごいですね愛理さん」
まああれだ
方向的な理屈で。
こういうのは妹が
得意そうだが私の口からは
うまく説明できそうな
自信はない。
「……向こうに装置がいったいなん
なんでしょう」
そちらのほうへと向かい
乗ると。
「うわ、い、移動した」
「なるほどここに繋がっていた
わけですね」
先ほど見上げてみた場所
へと移動していた。
四方には動く大きな四角の島が。
今度はいったいなんなのだろうか。
単純なアスレチックはまだしも
動く島なんだよな。
「……向こうの湖畔に倒れている
2本の柱があります……なんか
妙だと思いませんか?」
言われた方向に視点を変えると
たしかに2本の柱が手前に
倒れている。
折れていることから
なにかしら衝撃を受けた
のだろうが。
あれ?
だがその対面に立つ
もう2本の柱は折れていない。
中心に門のようなものが
見えるがこれは。
「行ってみるしかなさそうね」
「えぇ……他の場所よりもだいぶ
気になります」
柱のある方向へと向かい
手がかりを探すのだった。




